平成12年度 河川局関係事業における事業評価について

I. 新規事業採択時評価について



箇所名:望月寒川流域貯留浸透事業



1.事業の概要
 1)位 置:北海道札幌市
 2)河川名:石狩川水系望月寒川
 3)諸 元:36箇所(学校24箇所、公園12箇所)
 4)総事業費:約18億円

2.目的、必要性
 1)目 的:河川沿いの市街化の状況から、河道拡幅による治水安全度の向上が困難であるため、札幌市東部地区における総合的な治水対策を推進すべく、小中学校や公園のグラウンドを貯留池として活用する流域貯留浸透事業を実施する。
 2)必要性:望月寒川流域の87%は市街化区域であり、市街化の進展により雨水の流出が増加し、比較的小規模な降雨でも局地的な浸水 が発生している。

3.費用効果分析の結果
 治水経済調査マニュアル(案)に基づいて分析
便益(B) 費用(C) 事業効果(B/C)
26.2億円 17.4億円 1.51

4.検討
 以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
河川名 災害発生時の影響(想氾区域内) 過去の災害実績(過去10ケ年間)
浸水戸数(戸) 軒下浸水戸数(戸) 農地面積(ha) 重要公共施設 災害弱者施設 浸水回数(回) 最大浸水戸数 最大軒下浸水数 最大孤立戸数 最大浸水農地面積(ha) 避難勧告(回) 重要公共施設 災害弱者施設 交通遮断時間
望月寒川
(福岡県)
275 0 0 7 3 2 0 0 0 0

事業の緊急度 災害発生の危険度 水系上重要 地域開発の程度 情報提供 評点
被害実績 水防活動(回) 現在流下能力の割合 現状の安全度 災害危険区域 高齢化率(%) 構造物経過年数 上流区域の浸水戸数 想氾区域内宅地予定面積(ha) 流域内開発予定面積(ha) ハザードマップの公表
3 0.91 5年未満 9 - 275 0 0 23

5.日程・手続き
 平成13年度 測量・実施設計着手予定

6.関係者の意見
 地元住民は流域貯留浸透事業に強い関心を持っており、頻繁に生ずる浸水被害の軽減に期待を寄せている。