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ITS推進の基本理念

第4章 ITS推進の基本理念

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 我が国のITS推進は、ITSの全体像を念頭においた推進、様々な関係者によるITSの計画的な推進、国際交流の下での推進、を基本理念とする。

1)ITSの全体像を念頭においた推進
2)様々な関係者によるITSの計画的な推進
3)国際交流の下での推進

1)ITSの全体像を念頭においた推進

 ITSは、複数の個別システムが連携して機能する複合的なシステムである。したがって、ITS利用者の利便性向上と社会システム全体としての効率性向上を図るためには、全国各地においてシステムが共通に利用可能であり、また、9つの開発分野の各種システムの間において相互運用性・相互接続性が確保されていることが重要である。
 このため、ITSの全体システム、個別システム、構成技術、システム間相互の関連性等に関するITSの全体構成に加えて、利用者の拡がり、システム運営主体の連携、地域におけるシステム導入手順等も含めた形でITSの全体像を具体化し、国家レベルでのプロジェクトとしてITSを体系的に推進していくことが重要である。
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2)様々な関係者によるITSの計画的な推進

 ITSは、フロンティア的な分野を担うものであり、ITSの実用化に向けては、道路、交通、車両、情報通信などの広範な分野において、情報・技術、社会・経済、法制度等の多様な課題を有している。したがって、ITSの実用化に向けては、多数の関係者の計画的な取り組みと相互調整が必要である。
 このため、ITSの実現に向けては、システムの機能や実用化時期等について長期的な共通目標を設定し、関係者がそれぞれの役割を認識した上で、連携を図りながら計画的にITSを推進していく必要がある。
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3)国際交流の下での推進

 ITSは、世界規模でのプロジェクトであり、現在、各国においてITSの研究開発等が実施されている。こうした中、ITSをより良いシステムとして構築していくためには、欧米に対しては我が国が保有する先進的な技術・情報の提供を図るとともに、欧米の先進的な取り組みに関する技術・情報を取り入れるなど、国際的な情報交換を積極的に行うとともに、必要に応じて共同研究・開発を実施することが重要である。また、我が国と共通点の多いアジア・太平洋諸国に対しては、ITSのニーズを把握し、関連する技術・情報の提供等を積極的に行うことが重要である。さらに、経済のボーダーレス化の進展や国際的な調和を念頭に国際標準化等へ対応していくことが重要である。

図表4.1.1 ITS推進の基本理念−3本の柱−
ITS推進の基本理念−3本の柱−

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