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(掲載日:2001.1.18)

平 成 13年 1月
国 土 交 通 省
道 路 局
自動車交通局

21世紀の道路交通システムの公開デモ「スマートクルーズ 21 Demo 2000」が終了

期間中4日間で、のべ約2,400名が参加

来場者アンケートでは9割以上が走行支援システムを実際に利用したいと回答




    国土交通省では、2000年11月28日(火)から12月1日(金)の4日間、茨城県つくば市にて「スマートクルーズ 21 Demo2000」を開催いたしました。

    先進安全自動車(ASV)と走行支援道路システム(AHS)の連携と協調により実現する走行支援システムについて、国土交通省土木研究所(旧、建設省土木研究所)および(財)日本自動車研究所において体験乗車いただいた方の他、国土交通省土木研究所で行われたオープニングセレモニーへの出席者や、つくば国際会議場での講演会・テクニカルセッションの聴講者を合わせると、のべ約2,400名の参加を頂き、好評のうちに公開デモンストレーションを終了いたしました。

     また来場者を対象に実施したアンケートでは、9割以上の方が走行支援システムを実際に利用したいと回答、また車両技術についてもその完成度の高さについて多くのコメントが寄せられるなど、高い関心がうかがわれました。

    現在、走行支援システムの研究開発は、民間21社が組織するAHS研究組合(技術研究組合 走行支援道路システム開発機構)とASVの研究開発を推進する自動車メーカー13社の協力のもと推進しています。

    両者は、2000年10月から茨城県つくば市の建設省土木研究所テストコースにて7つのサービスに関する共同実証実験を行い、システムの有効性やドライバーの受容性等について評価・検証を行っていますが、今回の「スマートクルーズ21 Demo2000」は、この成果をはじめ、ASVおよびAHSのこれまでの成果を広く一般に体験して頂くことを目的とする公開デモンストレーションです。

【お問い合わせ】
 国土交通省 道路局 ITS推進室 企画専門官 菊地 春海
                電話03-5253-8484(内37453)

 国土交通省 自動車交通局 技術安全部審査課  専門官 石田 勝利
                電話03-5253-8595(内42312)

 Demo 2000 実行事務局
 〒105-0003 東京都港区西新橋2-8-6 住友不動産日比谷ビル11階
        技術研究組合 走行支援道路システム開発機構内

  Tel:03-3504-3050  URL:http://www.netpark.or.jp/ahs/demo2000/
  Fax:03-3504-2727  E-mail:office@demo2000.gr.jp





<資料1>

「スマートクルーズ 21 Demo 2000」 開催結果








<資料2>

来場者向けアンケートより


    来場者を対象に実施したアンケートでは、約9割以上が何らかの走行支援システムのサービスについて実際に利用したいと答えており、高い関心がうかがわれます。中でも「出合い頭衝突防止支援」や「前方障害物衝突防止支援」のサービスは、約6割以上の方が利用したいと回答しております。



     また走行支援システムの実用化に向けて最も重視する点としては、コストの安さ(51%)システムの信頼性(60%)と答えており、普及に向けて具体的なポイントを上げられた方が多かったのが特徴的でした。




    (11月29、30両日のつくば国際会議場来場者(797名)より183票を回収。)





<資料3>

来場者からのコメントより


    来場者の方から車両に搭載されたシステムについていただいたコメント等を分析したところ、システムの技術的な仕組みに関するものが最も多く、今回公開された先進安全技術に対して高い関心が寄せられました。

     また、システムの完成度に関するもの、価格に関するもの、システムの効果に関するもの等、いずれも実用化に関連したコメントも多く寄せられ、多くの方がこれらの技術を実用化段階にあるものと認識されるとともに、それらの早期実用化を期待されていることがうかがわれます。



<参考>

○システムの完成度や価格に関するコメント例

  ・減速停止の作動がスムーズですね。発進時も、スムーズです。
  ・20〜30万円価格がアップしても納得して購入する技術がある。
  ・工夫が十分されている
  ・値段次第だが、今すぐにでも欲しい。

○システムの効果等に関するコメント例

  ・このようなシステムは交通事故低減に役立ちますね。安全デバイスとして積極的なPRも重要でしょう。
  ・運転負荷軽減システムは、ユーザーにとってメリットがあるので、そのような技術から商品化されそうですね。

(会期中の(財)日本自動車研究所来場者のコメントを集約)



<参考>

スマートクルーズ21 Demo2000 プログラム


【開会式】 11/28(火) 13:00〜14:00  於 国土交通省土木研究所(旧、建設省土木研究所)テストコース会場
●主な参加予定者

森田運輸大臣、田村公平建設政務次官
ITS関連企業・団体及び有識者
 国内自動車メーカー全13社の社長又は代表者ほか
海外出席者
 欧州委員会代表部大使
 海外自動車メーカー1社社長ほか
ほか400名程度が参加

【体験乗車・展示】 11/28(火)〜12/1(金)
●国土交通省土木研究所(旧、建設省土木研究所)テストコース

道路インフラと車両が双方向の情報通信を行うシステムについて、実験車両に体験乗車。また走行支援システムのコンセプトや技術についてパネルや映像等を展示。

<公開サービス>

・前方障害物衝突防止支援
・カーブ進入危険防止支援
・車線逸脱防止支援
・出合い頭衝突防止支援
・右折衝突防止支援
・横断歩道歩行者衝突防止支援
・路面情報活用車間保持等支援

●(財)日本自動車研究所テストコース

先進安全自動車(ASV)として開発された情報提供・警報技術や制御技術など、走行支援 システムを実現するための車両技術について、実験車両の乗車等を通じて体験。

<主な公開システム>

・前方障害物衝突防止支援システム
・車線逸脱警報システム
・車間距離制御機能付き定速走行システム
・配光可変型前照灯システム
・周辺車両等情報入手・警報システム


【講演会】11/29(水) 10:20〜12:30  於 つくば国際会議場 中ホール300
「走行支援システムへの取り組みと意義」をテーマに欧州、米国、アジアのパネリストにより、各国の走行支援システムへの取り組みと意義や関連プロジェクトを討議。
コーディネーター
  川嶋弘尚氏(慶應義塾大学教授)
パネリスト
  越正毅氏(日本大学教授、東京大学名誉教授)
  井口雅一氏((財)日本自動車研究所所長、東京大学名誉教授)
  Dennis C. Judycki氏(米国連邦道路庁ターナーフェアバンク道路研究所所長)
  正木一郎(マサチューセッツ工科大学ITS研究センター所長)
  Aki Lumiaho氏(欧州委員会情報社会総局科学技術官)
  Hans-Georg Metzler氏(ダイムラー・クライスラー株式会社開発部長)
  Moon Sik Kwon氏(株式会社現代自動車 取締役)

【テクニカルセッション】 11/29(水)、11/30(木)
             於 つくば国際会議場 中ホール300

●セッション1(11/29(水)13:30〜14:30)
   テーマ:共同実証実験の解説

●セッション2(11/29(水)14:45〜15:45)
   テーマ:走行支援システムを実現するインフラ関連技術

●セッション3(11/29(水)16:00〜17:30)
   テーマ:走行支援システムを実現するASV車両技術

●セッション4(11/30(木)10:30〜12:00)
   テーマ:ASVで開発された自律型車両技術

●セッション5(11/30(木)13:00〜14:30)
   テーマ:AHS実証実験応募者のシステム

●セッション6(11/30(木)15:00〜17:30)
   テーマ:道路と自動車の連携技術(国際ワークショップ)