独立行政法人評価委員会日本高速道路保有・債務返済機構分科会
第4回独立行政法人評価委員会日本高速道路保有・債務返済機構分科会
1.日時 平成18年7月28日(金)13:00〜15:00

2.場所 合同庁舎第3号館 国土交通省11階特別会議室

3.出席者(敬称略)
 分科会長     杉山 雅洋
 分科会長代理  杉山 武彦
 委員(五十音順) 秋岡 榮子、石田 東生、梶川 融、櫻井 敬子、水尾 衣里、山内弘隆

4.議事
 (1)平成17年度決算について
 (2)役員給与規程の変更について
 (3)平成17年度業務実績評価について

5.議事概要
(1) 平成17年度決算について、資産価額の誤り及び情報開示に関する事項を含め、事務局・機構から説明がなされた後、討議が行われ、分科会として了承された。

<委員からの主な意見・質問及び機構又は事務局からの回答は以下のとおり>
情報開示が機構の一番の役目。非常に判りやすい形になっていると思う。
承継資産の誤りについて、積極的に開示することは良いことである。比率的には少ないが、額で見ると庶民感覚からするとすごい額である。どう考えているのか。
会計的な観点からは、全体資産に対する割合が小さいため、会計士からも適正意見を頂いた。しかし、膨大な絶対金額なので、今後、この様なことが起こらないように会社とよく連携をとって、国民あるいは道路利用者の方々に判りやすい説明が出来るように努力し、再発防止に努めたい。
計画と実績の差は、コスト削減がなされたものなのか。
債務限度額については、20兆円といわれていた残事業費を10兆円程度に半減するような形のものをベースにしている。管理費についても、公団時代に3割削減をしており、それをベースにしたので、これまでのコスト削減を踏まえたものになっている。
承継資産の誤りについては、高速道路会社に雑なところがあったのかとは思うが、機構自身の問題としても捉えて頂かないといけない。
SA・PAの資産の帰属先について会計検査院から指摘を受けて変更したが、どのような指摘だったのか。
エリア内の一部を道路区域から外して会社の土地とした。エリア内の様々な施設について、機構の資産とするのか会社の資産とするのか区分の方針を策定し、区分していたが、考え方にやや不統一なところがあったため、指摘を受けたもの。
40兆円の債務が順調に返済できるのかということについては、初決算で半年の実績なので、正直言って判断するのは難しい。
資産について多少問題はあるが、非常に滑り出しは順調だという印象。
資産計上の誤りについて、再発防止は徹底して頂きたい。
金利の路線別配賦について、収支差での配賦については、ちょっと判りづらい感じを受ける。


(2) 役員給与規程の変更について、機構から説明した後、分科会として了承された。
・意見及び質問はなかった。


(3) 平成17年度業務実績評価(案)について、事務局から説明した後、討議が行われ、各委員からの意見の取扱いについては、分科会長へ一任とすることとし、業務実績評価は了承された。

<委員からの主な意見・質問及び事務局からの回答は以下のとおり>
分科会長の原案で審議することとなると、形骸化してしまう可能性もある。どのように公正さを保つのかということも含めて、整理することも大事。
今回は、初めてということもあり、他の独法の事例を参考にした。各委員が評価し集計する方法と、分科会長案ということで、分科会長と事務局が調整したものをお諮りする2通りがある。今回は、分科会長と相談し、分科会長案を作成することとなったが、今後の評価方法についてはご相談させて頂きたい。
独法が自己評価を行い、それを基に各委員が独自に採点を行い、さらに分科会長が取りまとめた案を作り議論をするなど、色々なバリエーションがあると思う。内容については、概ねこういうものかなと思う。プロセスは慎重にすべき。
分科会長試案の作成は、一つのやり方ではあると思うが、どのように決定するかということについて、議論する必要がある。その際に重要なポイントは自己評価である。
知見が集約している事務局が目配りしながら、こういう評価をしていると説明することも十分に考え得る。
人件費の項目で2点がついているが、中期目標や年度計画に対して、未達ないしは、今後未達の可能性が高いということなのか。
未達の可能性が高いということではない。当初は90名でスタートするところを85名でスタートしたということで、非常にご努力を頂いた。しかし、85名というところから見ると、人件費の削減は見られなかった。6/30にラスパイレス指数を公表した時点でも、新聞紙上での評価がかなり厳しかったこともあり、今後、そういう削減努力が必要だということで、2点となっている。
人件費について、たまたまそうなっている状況だからというのはフェアではないような気もする。
初年度ということもあり、試行錯誤というところはあるかと思うが、非常に厳しい評価となっている感じを受ける。業務リスクの項目は、4点を付けているが、初年度としては5点を付けても良いくらいだと思う。各独法横並びというより、独自のカラーがあってもいいわけで、一番大事なポイントを定めて、そこがきちっと出来ていれば高く評価するのも良い。
今後もこの様なやり方で進めると確定したわけではない。今回は初めての評価であったので、試行錯誤を覚悟せざるを得なかった。頂いたご意見を踏まえ、検討させて頂き、皆様方にお諮りしたい。
コストの縮減及び債務の返済については非常に力を入れており、高い評価になっており、そのとおりだと思う。それも大事であるが、アウトカム指標が劇的に改善しているのはETC利用率ぐらいである「高速道路保有」と、法人名。に入っているので、大変だと思うが、国民へのサービスとかそのレベルの確保についてもご配慮を頂きたい。
評価調書は第三者からみた機構に対する通信簿のようなもの。国民に対する通知表の公開であると同時に、こういう評価であったということを職員に対してきちんと説明する責任を機構は負っていると思う。それらを踏まえた記述とすべき。




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