広島高速3号線U期の事業評価新規事業採択時評価


(1)混雑の緩和

事業前


 広島都市圏では、デルタ流入部や東西幹線道路において、朝夕のピーク時を中心に慢性的な渋滞が発生しています。


国道2号における混雑状況(朝ピーク時)
国道2号における混雑状況(朝ピーク時)


広島高速3号線U期を整備することによって

事業後


 
計画図 高速3号線の整備による周辺道路の混雑緩和
 整備あり整備なし
国道2号77582348
霞庚午線54462783
翠町仁保線37243058
中広宇品線37846587

 高速3号線の整備により、高速2号線や東広島・安芸バイパスの整備と相まって、国道2号をはじめとする幹線道路の交通混雑が緩和されます。
 また、これらの道路の整備により仁保インターチェンジに集中する交通の分散・導入を図ることにより、周辺の道路における交通混雑が緩和されるものと予想されます。


(2)都市の骨格となる道路整備

事業前


 広島高速3号線U期は、高規格幹線道路(高速自動車道)と一体となって、地域発展や空港、港湾など広域交通拠点相互の連絡強化等を図る地域高規格道路「広島高速道路」の一部を構成する道路です。
 現在、事業実施に向けた設計や協議などを行う「整備区間」に位置づけらた区間のうち、宇品〜商工センター間が未着手となっています。


  地域規格道路


広島高速3号線U期を整備することによって

事業後


 

ポートルネッサンス21(出島地区)

 広島高速3号線は、安芸郡海田町から廿日市市を結ぶ広島南道路の一部であり、広島高速2号線(府中仁保道路)や国道2号東広島・安芸バイパス等と一体となって、地域の骨格となる自動車専用道路ネットワークを形成する道路です。広島市の臨海部における開発・発展に寄与するものと期待されています。




(3)物流の効率化

事業前


 広島港(宇品・出島地区)から山陽自動車道広島東ICまでのアクセス道路は一般道路しかなく、定時性や高速性の確保が課題となっています。


事故状況
 
広島港へのアクセス道路の状況(国道488号)
広島港へのアクセス道路の状況(国道488号)


広島高速3号線U期を整備することによって

事業後


 
現在と将来のルート比較 事業前後における山陽道までの所要時間の比較
 現 在事業後
広島港〜山陽自動車道約36分約21分約15分
短  縮
吉 島〜東部流通団地約26分約15分約11分
短  縮
注)山陽道までの所要時間は、現在は広島IC、事業後は広島東ICまでの所要時間である。

 広島高速3号線の整備により、高速性・定時性が向上し、物流の効率化に寄与するものと予想されます。



(4)費用と効果の確認

費用便益比 2.9



  
 道路整備の効果は多種多様ですが、このうち金額に換算できる効果に限定して、もたらされる便益(総便益)を算出すると1276億円となります。
 これに対して、建設や維持管理にかかる費用(総費用)は433億円です。 したがって、本事業にかかる費用と生じる便益より算出される費用便益比は2.9となります。

総費用総便益計画交通量基準年
433億円1276億円
事業費維持管理費走行時間短縮便益走行費用減少便益交通事故減少便益
339億円94億円1144億円98億円34億円206百台/日平成14年
  ※費用、便益は、供用開始後40年後までに発生するものものを現在の価値に換算した上で、合計して算出しています。
  ※総費用及び総便益は、関連する一般道路事業を含む全体額で算出しています。


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