事例 No.4

JR臨時駅設置 (佐賀県佐賀市:バルーンフェスタ)

 

ポイント

・増加する来場者をJRで運ぶために臨時駅を設置。

渋滞の状況と対策のねらい

・毎年11月に佐賀インターナショナルバルーンフェスタを開催している。日本で最大のバルーン大会であり、九州域内、中国地方など各地から多くの観光客がマイカーで訪れる(1998年は72万人の来場者)。このため長崎自動車道の佐賀大和ICから会場まで20分程度の道路が2〜3時間要するほどの渋滞となる。

・来場者の増加に対応し、自動車交通量の削減と渋滞緩和も図るため、会場内を通過するJR長崎線に臨時駅を設置し、鉄道輸送を実施。

実施内容(試行内容)

・バルーン大会会場内に臨時駅「バルーンさが駅」設置をJRに要請。臨時駅を降りると会場という便利さが好評。

・会場周辺や市内に臨時駐車場を10ヶ所設置し、4ヶ所からシャトルバスを運行。

・駐車場情報は30分間隔で地元ラジオ、テレビ局にファックス。インターネットも使い情報を提供する。

・会場周辺は土日のみ交通規制。会場の対岸は大会期間中交通規制を実施。規制区域内の住民に対しては所有台数分の通行許可書を発行。

実施期間

11月20日前後(2000年から11月上旬の5日間)

主体

佐賀市

体制

会場駐車場(4,300台収容):警備会社に一括委託

その他駐車場:市職員3〜4人/1駐車場が誘導・整理

JR駅位置

嘉瀬川の河川敷、会場の北。鍋島駅と久保田駅の中間地点。

規模

7両編成に対応(1両:20m)

乗降者数

545本が臨時停車。10万人/5日間(1998年)。

バス営業主体

佐賀市交通局

運行時間

6:00〜20:00、570本運行_

乗車料金

250円、近距離200円

駐車場規模

10ヶ所、収容台数は8,000台以上。1日2回転。

費用

無償で借り上げ。利用者に対しても無料。

費用

JR駅:駅舎建設・取り壊し 約2,000万円 (切符販売機、駅員はJR)チラシ、パンフレット作成

費用負担

佐賀市

  

工夫した点・苦労した点

(1)多数の来訪者を幹線交通で輸送:臨時駅の設置

・80万人もの集客がある本イベントは、バス輸送でカバーできる規模を超えており、鉄道による輸送手段の確保が不可欠であった。JR長崎線が会場内を通過しているため、臨時駅の設置が可能となった。

・JRと協議の結果、仮駅舎は毎年建設し、期間終了後取り壊しが実施の条件となった。

(2)臨時駐車場の複数箇所設置と情報提供による案内

・臨時駐車場は市内10ヶ所に散在しており、各方面からの来場者が利用可能である。駐車場4ヶ所からシャトルバスを運行している。

・臨時駐車場の満空情報を30分間隔で地元ラジオ・テレビ局に流し、駐車場誘導に利用している。

(3)地域住民・事業者の協力

・会場周辺の地域住民は、大型バスが折り返しする河川敷の田畑を無償提供している。また、宅配や地元商店の営業車は車両進入禁止等の交通規制に協力している。

 

 

関係機関

佐賀県佐賀市産業部観光課(0952-24-3151)

http://www.city.saga.saga.jp/