・コミュニティバス
 高齢者、身障者などにも利用しやすい公共交通として、低運賃、短いバス停間隔、小回りの効く小型車両、わかりやすいダイヤなどを特徴とする地域密着型のバスシステム。平成7年の武蔵野市による「ムーバス」の運行開始を契機として、各地の市町村などによる導入が相次いでいる。

・デマンド型運行
 その時々の需要に応じて運行形態を柔軟に変化させること。具体的には、一部区間を迂回したり、休止したりする。バス停の有無に関わらずどこでも乗降できる「フリー乗降制」も広い意味でのデマンド型運行に含まれる。

・スペシャル・トランスポート・サービス
 高齢者、身障者などの移動に困難を伴う層を対象として行う、主にドアツードア型の送迎サービス。リフト等の専用設備を有する車両が用いられる。

・ショップ・モビリティ
 都市中心部における移動困難者の歩行補助手段として、電動スクーターや車いすなどの移動用機器を貸し出す英国において導入されたシステム。

・シルバービークル
 高齢者向けの自家用車の代替手段として、すべて手元で操作できるようにするなど、加齢に伴う運動能力の低下に対応した小型電気自動車。最高時速30qで運転には普通自動車運転免許が必要。

・ITS
 「高度道路交通システム」(Intelligent Transport Systems)の略称で、最先端の情報通信技術等を用いて人と道路と車両とを情報でネットワークする新しい交通システムのこと。9つの開発分野から構成され、VICS(道路交通情報通信システム)、ETC(ノンストップ自動料金収受システム)等を含む包括的な概念であり、官民一体となって推進されている。

・パーク・アンド・ライド
 鉄道・バスなど公共交通の駅・バス停に駐車場を設置し、公共交通と自動車を結合させることにより、都心部や観光地への自動車の流入交通量を減らし、道路交通の円滑化や環境負荷の軽減等を図るシステム。

・ADA
 「障害を持つアメリカ人に関する法律」(Americans with Disabilities Act)。1990年に制定され、雇用における差別の禁止、交通機関におけるアクセシビリティの保障、公共的建築物における障壁の撤廃、通信における障壁の撤廃の4点を柱としている。

・パラトランジット
 鉄道・バスなどの大量輸送機関とタクシー・自家用車などの個別輸送機関の中間に位置する中間的な交通機関の総称。デマンドバス、乗合タクシー、マイカーの相乗りシステム等を指す。

・福祉バス
 高齢者・身障者等の福祉施設への通所や病院・診療所への通院などを対象として、市町村などが運行するバス。誰でも利用できる乗合バスとしてではなく、利用者を限定した自家輸送の範囲内で行うことが多い。