- 日時:
平成17年7月14日(木) 13:25〜16:50
- 場所:
国土交通省 2階特別会議室
- 出席者:
(委員) 水町守志部会長、青木節子委員、北村信彦委員、浅野正一郎臨時委員、小池俊雄臨時委員
(政策統括官付) 木場政策評価官
(事務局)
三谷泰久課長、吉原敬一技術開発推進官、正信聡太郎専門官、日坂仁係長、藤巻吉博係長
- 議事
(1)平成16年度財務諸表に関する意見について
(2)平成16年度業務実績に関する評価について
(3)その他
- 議事経過
- H16年度は大きな障害等も無く、通常どおり評価対象期間が一年間であるため、段階的評価を実施することとなった。
- 宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)より、事業等全般を理解してもらう上で、「JAXA長期ビジョン」の説明が行われた。
【JAXAの基本方針について】
- 「One JAXA運動」の実施期間ならびに効果について
(回答)平成17年4月から開始し、9月末を目途にしている。継続中ではあるが、多種多様かつ活発な意見が出ており、意識の伝達を図る上で距離が縮ったことが挙げられる。
- 災害対策等の観測・監視システムを確立する上での体制について
(回答)国の中枢的な機関が必要と認識。宇宙セグメントを分担する仕組みが望ましい。
- 欧米の宇宙開発動向等も踏まえたJAXAの方向性について
(回答)国情の相異を考慮する必要があるが、国のインフラを担えるようにしたい。
- JAXAの平成16事業年度財務諸表について説明がなされ、主な議論は以下のとおり。
【財務諸表、決算の概要について】
- 業務が終了していない部分の扱いについて
(回答)平成15年度の各種トラブルにより総点検を実施したため、繰越金が多い。
- JAXAの平成16年事業年度業務実績の報告がなされ、主な議論、質疑応答は以下のとおり。
【計画変更の是非について】
- 評価の基準となる計画の達成状況について、諸般の事情にて停滞している箇所があれば計画を変更してもよいのでは。
(回答)平成15年度の事故の影響で一部予定どおり進捗していない部分(人員の合理化、外部委託の推進等)もあり、中期計画中での達成状況に係るが、予算次第では変更も検討する必要がある。ただ、宇宙開発の宿命的なところもあり、かような記述としている。
【評価の指標について】
- とくに優れた実績を上げていると評価する際の基準について
(回答)年度内に実施すべき事項が達成しており、中期目標上に対応する項目、総合力の発揮にふさわしく予想以上の成果をあげたものや量的にたくさん実施したものに与えている。
- データ利用の拡大については世界一般になったに留まったのみではないか。
(回答)目標に近づけるための布石を打てたことと、国際協力とも関連してうまく実施できたことによる。
【TRMMの事例を踏まえた民間・大学等の科学コミュニティとの係りについて】
- TRMMの利用継続事例における米国のような対処をJAXAにて実施できなかったことについて
(回答)協定の枠組みがあり、運営自体にも米国側に責任があったことからJAXA部会としては最終決定に同意を与えるか否かしかなかった。
- 本来的に衛星をどのように運用するのか、大学、関係機関、産業界等との連携強化がマイナスであったと思う。
(回答)産学官連携というのは産業界を活性化するという目標が与えられており、科学界との交流についてはあまり入っておらず、再三そのような指摘を受けている。これからは協力の強化などを図っていきたい。
【国際会議における日本の体制について】
- 日本のホスピタリティが良くないとの指摘を受けることについて
(回答)教育と国際協力は重要であるとの認識はあるが、一般管理費の削減をはじめ予算制約が厳しいこともご理解いただきたい。
【評定の付け方、総評など】
- 解釈の問題もあるため、コメントを付することで適宜補う形が望ましい。今後の活躍を期待する上でも付帯的な意見を記載していく。
- 宇宙航空分野の基礎研究から開発までを行う我が国の唯一の機関として、着時に研究開発を進めるとともに、産学官の連携、国際協力の主導、研究開発の成果と将来ビジョンのアピール等の幅広い取り組みを期待する。
- 平成15年度のトラブル等を乗り越えH2Aロケットの打上げの成功に導いたこと、そして国際協力等にも大いに貢献したことなど、相当程度の実践的努力が認められる。一方では、中期目標の達成に向け途上段階であることにも留意すべきとの意見もあった。
- 文部科学省の独立行政法人評価委員会に対して、業務実績評価の意見具申をする際に、事前に部会長と調整の上、諮ることとする。
(以上)
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