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1. 11月9日(金) 15時00分より、グランドアーク半蔵門において、国土審議会第3回首都圏整備分科会が開催された。 2. 本分科会においては、以下の議事等があった。 (1) 工場・大学立地に関する学識経験者からの意見陳述 ・ 工業等制限制度の今後の在り方について、主に大学立地に関し、東京大学大学院情報学環・学際情報学府原島博教授から、学部教育を基本としつつも、国際、産業、学際、社会との交流のできる横断的な研究教育や、再び学ぶことを希望する社会人への学びの場の提供など、大学の新しい方向性に即した環境整備が求められており、このような観点から制限制度のあ
り方を検討すべき旨の意見があった。・ 工業等制限制度の今後の在り方について、主に工場立地に関し、福井県立大学経済学部加藤秀雄教授から、産業面からは企業の多様な事業展開を可能にすることが、また、土地利用面からは、都市計画法に基づく適切な用途規制などにより既成市街地での大規模工場立地は限られているという状況の中で、中小企業等の活動の自由度を高めること等が重要であり、このような観点から制限制度は撤廃の立場である旨の意見があった。 (2) 地方公共団体からの意見陳述 地方公共団体からは、これまで制限制度が果たしてきた役割に鑑み、制度の廃止または見直しの場合には代替措置を検討すべきとの意見や、制限制度はその所期の目標を達成し、存在意義を失っており、新規産業創出や産学連携を推進するためにも廃止すべきとの意見があった。 (3) 審議 (1)及び(2)の意見陳述を踏まえ、主に次のような議論があった。
・ 仮に制限制度を廃止する場合にあっても、既存の関連制度との整合性について明確な説明が必要である。 ・ 制限制度を廃止した場合には、既成市街地に大規模な工場等が戻ってくる懸念があるのではないかという意見がある一方、最近の工場立地の要因分析、過去の規制緩和の結果、用途規制の存在などからすれば、制限制度を廃止しても懸念される事態は考えにくく、具体的かつ実証的な議論が必要という意見があった。 ・ 制限制度創設から現在までの一番大きな変化はグローバリゼーションであり、企業等の自由な活動を保証するという観点からは、制限制度は時代にそぐわないのではないか。 3. 国土交通省と地方公共団体との間で、さらに、より実証的な議論を深めた上で、次回の分科会を開催することとなった。
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