国土審議会東北地方開発特別委員会企画部会(第5回)
議事概要
- 東北地方の新しい発展の基本的方向について事務局より素案を提示し、委員に議論を頂いた。議論の概要は以下のとおり。
- (計画の考え方)
現在、東北の各地には、地域が主体になって取り組んでいる地域振興の様々な動きがあり、新たな計画は、これらの動きを支援していくことが目的。新しい東北の方向性はまず地域がつくり出すもの。 - (東北に対する歴史的認識)
東北は中央から見て辺境であったというとらえかたではなく、縄文、藤原等独自の豊かな文化をはぐくんできた魅力ある地域であるととらえるべき。自然、文化の双方において地域性が豊かであることも踏まえて今後の地域の話をするべき。 - (過疎をはじめとする地域の見方)
東北内でもミニ一極集中が進んでいる。中枢都市の仙台や中核都市の秋田、新潟等に人口が集中し、過疎地との差が広がっている。中山間地域の振興という表現では人が住まない山奥まで開発を加えるようなイメージがあるが、人の手を加えるべき地域とそうでない地域とを区別してはどうか。 - (交流と定住)
交流・連携を進めるには、定住の単位となる足下の地域が安全で安心して住めるよう整備されていることが前提となる。
しかし、総人口が減少するなかで、これまでのように定住人口をもって地域の活力をはかることはできない。また、これまでのように市町村毎に同様の施設を小規模に整備するのではなく、ある程度広域的に整備していく必要がある。 - (生活圏域の考え方)
たとえば三全総では、流域圏毎に定住圏が設定されたが、下流に定住の中心ができるため、上流の山村はさびれた。歴史的には峠を越えて嫁入りが行われており、新しい計画では流域圏を越えた発想が必要ではないか。
問合せ先:国土庁地方振興局東北開発室 (課長補佐)鈴木、(係長)中川
(電話)03-5510-8060 (FAX)03-3580-7415