水資源開発審議会(第65回)
議事録


日 時:平成11年1月27日(水)
 
  1.開  会
 
○事務局 開会の予定時刻が参りました。開会に先立ちまして、委員の出席状況及び本会議の定足数について御説明申し上げます。
 水資源開発審議会令第3条の規定によりますと、本審議会の開催には委員の2分の1以上の出席が必要とされております。委員の総数は15名でございます。本日は、ただいま13名の委員が御出席でございますので、本会議の開催に当たって必要となる定足数は満たされております。
 
  2.国土庁長官挨拶
 
○事務局 それでは、開会に先立ちまして、国土政務次官からごあいさついたします。
○谷川政務次官 皆さん、お忙しいところ大変御苦労さまでございます。本来でございましたら大臣が参りましてごあいさつ申し上げますが、ちょうど予算委員会をやっておりまして出席がかないませんので、私、政務次官を仰せつかっております谷川でございますが、かわりまして一言ごあいさつを申し上げます。
 委員の皆様方には、日ごろから水資源行政を含め、国土行政の推進につきまして御支援、御協力を賜り、本日、また、お忙しいところ御参集をいただき、まことにありがとうございます。
 水は人間の生命にとって必要不可欠な資源であるとともに、人間社会の諸活動を支える重要かつ基本的な資源であり、今後ともその安定供給の確保に努力していく必要があります。また、今日では、飲料水の安全性やおいしさの確保など、新たな国民ニーズへの的確な対応なども課題となっております。
 このため国土庁といたしましては、長期的な視点に立って水資源の計画的な開発を進めるとともに、水資源の有効利用を促進するなど、総合的な水資源対策を今後とも推進してまいる所存であります。水資源開発基本計画は、このような総合的な水資源対策を進めるに当たって最も基本となる計画であり、水資源の確保のために新たな需要が必要となった場合などは、順次変更を行ってきたところであります。
 本日、御審議を賜りますのは、北部九州地方の都市用水、農業用水の確保などを図るため、筑後川水系において推進しております水資源開発基本計画の一部変更についてであります。具体的には、大山ダム建設事業の利水者確定に伴う事業目的の変更と掲上事業にかかわる記載事項を変更する必要が生じたため、本計画を見直すものであります。何とぞ幅広い観点から御検討いただき、率直な御意見を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に、水資源行政に対する皆様方の変わらぬ御協力をお願いを申し上げ、私のごあいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 どうもありがとうございました。なお、政務次官は所用がございますので、これで退席いたします。
  
〔谷川政務次官退席〕
○事務局 中川会長におかれましては、御都合により本日御欠席でございますので、水資源開発促進法第7条第7項の規定に基づき、平成9年4月25日開催の第62回水資源開発審議会において、あらかじめ指名されております近藤会長代理に本日の進行をお願いいたします。
 それでは、会長代理、よろしくお願いをいたします。
○会長代理 では、ただいまから第65回水資源開発審議会を開会いたします。
 本日は、委員の皆様方には大変お忙しい中御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 議事に入ります前に、議事の取り扱いについてお図りしたいと思います。事務局から配付していただけますか。
  〔議事の取扱に関する説明資料の配付〕
○会長代理 平成7年9月29日の閣議決定に基づき、平成8年11月11日に開催した第61回審議会より、議事の要旨を発言者名を伏せて公開してきたところですが、なお一層の透明性を高める観点から、今回より部会を含め原則として発言者名を伏せた議事録を公開いたしたいと考えておりますが、この点、よろしゅうございましょうか。
 (「異議なし」の声あり)
 
 3.議 事
  1)筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更について
 
○会長代理 それでは、議事次第に従いまして本日の議題の「筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更について」に入らせていただきます。
 本件につきましては、水資源開発促進法第4条第5項において準用する、同条第1項の規定に基づきまして、内閣総理大臣から平成10年12月16日付けで資料4のとおり、水資源開発審議会の意見を求められたところであります。また、本件につきましては、平成10年12月25日付けで当審議会から筑後川部会に対し、本水系における水資源開発基本計画にかかわる専門的、技術的内容について、調査、検討していただき、本審議会にその結果報告をしていただきたい旨、付託したところであります。
 それでは、ただいまの諮問の内容につきまして御説明をお願いいたします。
○事務局 皆さんよく御存じのように、筑後川は筑紫次郎と呼ばれる九州第一の大河川でございます。福岡、佐賀、大分、熊本など広域に水を供給する大変重要な河川でございます。特に、筑後川流域への水需要に対応しつつ、福岡市など流域外の水道用水にも水を供給しておりまして、北部九州の発展に大きく寄与しているところであります。
 そうしたことから、筑後川水系につきましては、青い表紙の資料9という資料がございますが、それを開いていただきますと黄色いページが挟んでございます。筑後川水系につきましては、昭和39年10月に水資源開発水系の指定をしております。41年2月に第1次の水資源開発基本計画が決定されました。その後、一部変更等ありましたが、昭和56年1月に第2次計画、平成元年の1月に現行の第3次の水資源開発基本計画ということになっておりまして、今回はこれの一部変更の御審議をお願いするというものでございます。
 第2次までの基本計画に基づきまして、例えば寺内ダムとか筑後大堰等々の5事業が既に完成しております。また、現行の3次といわれます基本計画に位置づけた事業のうち、既に筑後川下流用水、耳納山麓土地改良事業の2事業が完成しておりまして、現在は大山ダム建設事業等8事業を推進しているところでございます。
 この黄色い紙で見ていただきますように、水資源開発基本計画の変更は、法律的には水資源開発促進法第4条第5項というものでございまして、最終的には閣議決定を経て内閣総理大臣が決定するものでございますけれども、変更としましては、全部変更というものと一部変更という二つがございます。全部変更は、いわゆる計画における水需要想定など全体を見直そうというものでございます。一部変更は水需要の全体想定の変更等は伴いませんが、個々の事業の変更ということでございまして、現在の計画につきましては、平成5年に一部変更ということで、小石原川ダム建設事業が新規掲上ということが行われているところでございます。今回の一部変更は、この福岡導水事業、大山ダム建設事業等々5事業にかかわる記載内容の変更を行おうとするものでございます。
 なお、今申しました第3次の水資源開発基本計画、つまり全部変更したときでございますが、その計画は平成12年が目標年になっております。あと1、2年ということでございまして、いわゆるこの水需要想定を伴う全部変更につきましても、今後検討を進めていかなければいけないと思っております。後ほど、そのための部会設置につきましても御審議いただく予定をしておりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
○事務局 続きまして、今回の一部変更の具体的な内容につきまして、御説明させていただきます。
 まず、お手元に資料をお配りしておりますが、資料といたしまして資料−1から10までございます。お手元にございますでしょうか。御確認をいただければと思います。もしございませんでしたら、事務局の方にお申しつけください。
 それでは、御説明させていただきます。
 資料−1から4までは、先ほど御紹介のあったところでございます。
 資料−5につきまして、最初の一束の一番最後の方でございますけれども、今回の一部変更の概要ということで、1.から6.まで書いてございます。今回、五つの事業につきまして、その事業内容、工期等の変更を御審議いただきたいということでございます。また、6.につきましては、この水資源開発基本計画、通称フルプランというふうに呼んでおりますが、このフルプランで総事業費ということを掲げておりますけれども、ここで掲げております金額の変更ということでございます。具体には資料−8の参考資料で御説明をさせていただきたいと思います。
 その前に現行の筑後川の水資源開発基本計画につきまして、ごく簡単に御説明したいと思います。資料の9ということで、先ほど見ていただきました空色の表紙の資料でございますが、これを見ていただきたいと思います。開いていただきまして、1ページ、白い紙のところでございますが、「水の用途別の需要の見通し及び供給の目標」というところがございます。この筑後川の計画におきましては、昭和61年度から平成12年度までを目途とする水の用途別の需要の見通し、また供給の目標をここで計画としてつくってございます。水の用途別の需要の見通しにつきましては、水道用水が毎秒約5.0m 、工業用水につきましては毎秒約2.7m 、農業用水につきましては毎秒約10.0m3 でございます。
 全体といたしまして、次の2ページの上の方でございますが、(2)「供給の目標」というところがございます。先ほどの三つの需要を合計いたしまして、毎秒約17.7m3 というものが供給の目標ということでございます。一方、これに対しまして、この供給目標に向けての具体的な施設の計画ということが2ページの2以下に書いてございます。ここで(1)福岡導水事業から始まりまして5ページの(10)小石原川ダム建設事業まで10の事業が計画として掲上されております。全体としまして、ここで開発する新規利水量といいますものが、2ページに戻りまして2の段に書いてございますが、先ほどの毎秒17.7m3 に対しまして、とりあえず新規利水量毎秒約15.1m3 の確保を目途として次の施設の建設を行うということでございます。したがいまして、この17.7に対しまして15.1でございますので、筑後川につきましては、フルプランにおきましてはまだ水需給のギャップがあるという形の計画でございます。
 今回一部変更を御審議いただきますのは、2ページからの内容でいきますと、(1)福岡導水事業、(3)大山ダム建設事業、(4)竜門ダム建設事業、4ページに参りまして(6)佐賀導水事業、5ページの(9)筑後川下流土地改良事業でございます。また、6ページの上から3分の1ほどのところに、なお書きといたしまして、「上記(1)から(10)までの事業費は」という記載がございますが、ここで合計約6,900億円という数字がございます。この数字が今回一部変更をしたいということでございます。
 具体的な内容につきましては、資料−8の参考資料の方で御説明をさせていただきます。こちらに流域の図を掲げておりますけれども、これで御説明をしたいと思います。
 〔地図による説明〕
 まず、筑後川でございますけれども、水源がこのあたりでございまして、すぐ南は阿蘇山でございます。流域面積といたしましては2,860km2 ということで、我が国の河川の中では中規模の河川といっていいかと思います。関東を流れます利根川が1万6,840km2 でございますので、利根川に比べますと5分の1から6分の1という規模でございますが、九州の中では一番大きな河川でございます。なお、関東の荒川が2,940km2 ということで、ほぼ同じ流域面積を持つ河川でございます。
 先ほど申しました水源がこちらでございます。上流部は熊本県になってございまして、また、この部分は大分県でございます。流れ下ってまいりまして、下流の方は福岡県になります。最後は有明海に注ぐということでございますけれども、この部分は佐賀県でございます。
 また、主要な都市といたしましては、流域内では佐賀市がございます。また、流域外でございますが福岡市がこちらでございまして、福岡都市圏に対して筑後川からの水を導水いたしまして、大変重要な水源になってございます。
 流域の平均雨量は約1,800mmということで、これはほぼ日本の平均的なものでございます。流域の中では下流部に広大な平野が広がっておりまして、昔から農地としての利用がされてきております。また有明海におきましては、ノリの漁業が盛んでございまして、このノリ漁業にとりましても筑後川の水が大変重要な役割を果たしてございます。また、下流部の平野におきましては、江戸時代から干拓が非常に進んでおりまして、干拓された土地が農地として使われているわけでございますが、干拓されまして農地の面積がだんだん広がってくるということで、農業用水が不足するということもございまして、この地域ではアオ取水という独特の水利用がなされております。これは有明海の干満の差が非常に大きいという特色がございますけれども、海の潮が差してきますときに、淡水が海水によって押し上げられるような形になりますが、この押し上げれらました淡水を流域の低地の水路に引き込みまして、これを使うという形の利用でございます。これをアオ取水といいます。アオというのは片仮名でございますが、場合によっていは「淡水」という字を当てることもございます。そういう形での利用がなされてございます。
 2ページをめくっていただきますと、「治水の概要」ということで、筑後川の治水事業の概要を書いてございます。治水事業は明治20年に着手されましたけれども、明治22年の大水害にかんがみまして、明治29年から本格的な改修工事がなされてございます。現在までにダムといたしまして、松原ダム、下筌ダムというダムが洪水調節また発電のためにつくられてございます。
 4ページでございますが、「利水の概要」でございます。筑後川水系での水利用は農業用水を主体として古くから行われてきてございます。先ほど申しましたように、河口域での干拓ということで、アオ取水というものがこの地域として大変特色のあるものでございます。また、発電につきましては、明治40年に日田市のところで石井発電所というものがつくられております。また、先ほど申しました下筌ダム、松原ダムにつきましても、これは発電の目的もあわせてある事業でございます。
 5ページに参りまして、「渇水の発生状況」でございますが、特にこの筑後川水系におきましては、福岡都市圏に対しての水も供給しているわけでございますが、福岡都市圏は大変発展をいたしておりまして、水供給の問題が大変古くから大きい問題としてございます。特に昭和53年、5ページの表の上から2番目の欄でございますけれども、1年近い渇水ということでございまして、時間給水が287日間に及び、当時福岡砂漠ということで全国的にも知られた状況でございます。その後も、ここで書いておりますように、毎年のように渇水が頻発してございます。特に平成6年は全国的な渇水ということでございます。上水に対しまして、最大取水制限率50%、工水30%という数字が出てございますが、ただ、この間、昭和58年には後ほど出てまいります福岡導水という事業、これは筑後川から水を取りまして、福岡の方に持っていっている事業でございますが、これの暫定通水をいたしておりまして、これの効果がございまして昭和53年ほどは平成6年の被害は大きくなかったという状況でございます。
 7ページでございますが、「水質の状況」でございます。ここに図が載っておりまして、右から左に筑後川が流れているという状況でございますが、基準地点の瀬ノ下というところでいきますと、BODで1.3ということで、我が国の河川としては清浄な河川でございます。
 8ページは「水環境の整備状況」でございます。河川環境の整備あるいはダムの環境整備ということで、こういう事業もなされておりますという御紹介でございます。
 9ページでございますが、「筑後川における水資源開発基本計画の概要」ということで、従来の経緯も含めてここに書いてございます。昭和39年には水系指定ということでございまして、41年に第1次の計画、56年に第2次の計画、平成元年に第3次の計画ということで進められてきてございます。現在はこの平成元年につくられました第3次の計画がベースとなってございまして、平成5年9月に一部変更ということで、小石原川ダムが追加されたということでございますが、今回は平成5年に次ぐ約5年ぶりほどの一部変更ということでございます。
 10ページには、現在までに完成しております施設を書いてございます。第1次の計画の中では、江川ダムができております。第2次の中では寺内ダム、筑後大堰、また松原・下筌ダムの再開発、また、県のダムでございますが、山神ダムというものもできております。また、第3次の計画、これは現行の計画でございますが、この中では耳納山麓の土地改良事業の中で合所ダムというダムが既に完成してございます。また、筑後川下流用水事業につきましても完成しておりますが、こちらにつきましては水源は筑後川下流土地改良と相まって開発という形でございます。ペアになる方の事業はまだ完成していないという状況でございます。
 11ページに参りまして、現在進めている事業をここで記載してございます。筑後川下流土地改良事業、この下流部でございますが、これは今回の一部変更の対象でございます。また、大山ダムでございますが、これも今回の一部変更の対象でございます。竜門ダム、これはダムの場所といたしましては、筑後川水系ではございませんで、隣接いたします菊池川水系の上流部にあるダムでございますが、筑後川の方から水を導入することも含めましての事業という形でございます。これも今回の一部変更の対象でございます。次に猪牟田ダムでございますが、こちらの方はまだ調査中で、今回は特に変更はございません。続きまして佐賀導水の事業でございます。こちらの方は今回の一部変更の対象でございます。城原川ダム、小石原川ダムにつきましては、現在まだ調査中でございまして、今回の一部変更の対象ではございません。また、その下に導水施設としまして、福岡導水という事業の名前がございます。これは今回の変更の対象でございます。
 続きまして、個別に事業の変更の内容について御説明をさせていただきます。参考資料の15ページを見ていただきたいと思いますが、福岡導水事業でございます。この事業につきましては、筑後川で水をポンプアップいたしまして、福岡都市圏の方にパイプライン、またはトンネルで導水をしている事業でございますが、昭和48年から水資源開発公団事業として進めてございます。今回の一部変更と申しますのは、最大取水量現行約2トンという表記でございますが、これを約2.8トンに増強したいということでございます。現行の毎秒2tといいますのは、もう少し細かくいいますと約2.1トンほどでございまして、これが約2.8トンになるということで、細かい数字で申しますと0.638トン/毎秒、施設のポンプの増強をするということでございます。この増強分につきましては、大部分は次に御説明いたします大山ダムで開発いたします水をこの導水路で運ぼうという趣旨のものでございます。また、変更内容といたしまして、もう一つは工期の変更がございます。現行平成7年度までというものを平成12年度まで延ばすということでございます。これは今回の取水施設の増強等に関連しまして延びるということでございます。
 次に16ページ、大山ダムの事業でございます。これは水資源開発公団事業といたしまして、昭和58年度から実施しております事業でございますが、今回利水者が確定いたしまして、これに伴いまして目的の欄での記載を変更したいということでございます。従来「福岡県等の都市用水」という表現でございましたが、これを「福岡県の水道用水」に変える。つまり大山ダムで開発いたします水、毎秒1.31トンございますが、これらにつきましては福岡県の水道用水として使うということでございます。また、工期が平成12年度までというものが平成18年度までということに変わってまいります。工期が延びるという点につきましては、現地での補償交渉、また関係者との調整に時間を要したということで6年延びている状況でございます。なお、水道用水としまして毎秒1.31トンがこのダムによりまして新たに利用できるようになるということでございますが、福岡県の中でもこの1.31のうち半分強0.7何がしの水につきましては、福岡県の南部、久留米市を中心といたします筑後川の流域内で使うという形でございます。約0.6トンにつきましては、福岡都市圏の方で使うということでございまして、先ほどの福岡導水事業の増強分の数字と一致しているということでございます。なお、この大山ダムの事業につきましては、用地補償基準が昨年の1月に妥結をしてございまして、これからいよいよ本格的に用地買収をする、また本格的な事業展開を図るという時期でございます。
 続きまして17ページでございますが、竜門ダムでございます。ダムの場所といたしましては菊池川流域でございまして、筑後川に隣接する流域でございますけれども、そちらで現在建設省によりまして進めている事業でございます。ダム本体は既に完成いたしまして、現在試験湛水ということをやってございます。これはダムの安全性を確認するということを含めまして機能の試験をするということで、ダムで水を所定の一番高いところまでためるということをやっているわけでございます。そういう段階まできてございます。ただ、この事業につきましては津江導水といいまして、筑後川の上流部からこのダムの貯水池の方に水を引くトンネル工事がございます。この事業が難工事になりまして、その関係が主たる理由ということで、事業が遅れてきているということでございます。現行の計画では平成8年度というものが、平成13年度までということでございます。今回、工期の変更をしたいということでございます。
 18ページに行きまして、佐賀導水事業でございます。こちらにつきましては、この筑後川と城原川、嘉瀬川という三つの河川を結びまして、流況調整を行いまして水資源開発を行う。また内水と申しますが、大雨が降りましたときに本川に水がはけなくて湛水してしまう、内水による湛水被害を防ぐという目的。また、佐賀市内の河川に浄化用水を供給するという目的を持った多目的の事業でございます。今回の変更につきましては、工期の変更でございます。現行、平成6年度までというものがかなりずれ込んでまいりまして、平成20年度までということでございます。随分これは延びてしまうような形でございますが、ただ、水資源の利用という面の事業につきましては、平成12年度でほぼ事業の目途がつくという見通しが立ってございます。そういうことで、この18ページの一番下に括弧書きがございますが、「平成13年度を目途に暫定通水を実施」ということで、水資源開発上の効用としましては13年度から発揮できるということでございます。20年度といいますのは、治水目的を含めました全体の事業が完成するのが20年度という趣旨でございます。
 遅れております主な理由といたしましては、18ページの右の方に平面図がございますが、図の真ん中より少し上に横に走っております線が佐賀導水でございます。左の端に近いところに巨勢川調整池ということで、洪水調節の役割を持ちます調整池が計画され事業を進めております。これにつきまして、用地買収が非常に難航したということ、また軟弱地盤でございまして、技術的な対応を含めまして時間がかかっているということでございます。この関係で平成20年度までの工期の延長という形でございます。なお、ここで生み出します水につきましては、水道用水としての利用を考えてございます。
 続きまして19ページでございますが、筑後川下流土地改良事業でございます。こちらの方は、先ほど御説明いたしましたが、アオ取水ということと関連した事業でございます。アオ取水といいますのは先ほど申しましたが、有明海は干満の差が非常に大きく、潮が差してきますときに海水に押し上げられる形で淡水があるということでございますが、その水をうまく引き込みましてクリークにためまして、クリークというのは水路でございますけれども、これをためまして利用しているという伝統的なやり方があるわけでござますが、これでいきますと非常に効率が悪い、また人手も要するということでございまして、水源を筑後大堰に求めまして、このクリークの統廃合をする。一部のクリークにつきましては、水をためるための機能も持たせるということでございますが、そういう事業でございます。昭和47年度から農林水産省の事業として進めてございますが、今回変更の内容といたしましては、クリークの水路延長が変わってくる。これは事業を進めていく中でいろいろと精査をしていますと、当初140kmといったものが167kmになっているということでございます。また、工期の方が現行の平成9年度から13年度まで延びるという形でございます。
 以上、今回の一部変更の概要でございます。
 申し遅れましたが、こちらの方にアルバムを置いてございます。これは今回の一部変更対象の事業の現況を御紹介する趣旨で用意しているものでございます。回覧していただきまして見ていただければと思います。
 続きまして20ページでございますが、こちらの方はフルプランの中で全体事業費の欄がございますが、これを変更したいということでございます。それのバックデータでございます。現行、約6,900億円といいますのは、細かくいいますとここの6,893億円でございます。これを今回、約9,500億円にしたいということでございます。この中で特に変化が大きいというのは大山ダムでございまして、現行625億円が現在時点見直しますと約1,400億円ということでございます。これにつきましては、増分の約4割が物価上昇等に伴うものでございます。また、設計基準の変更ですとか用地補償関係の見積もりが当初と違ってきた等々によるものが約3割でございます。このほかこのダムにつきまして特徴的なものとしまして、原石山の計画の変更に伴うものが3割ほどございます。こういう理由で増加という形になってございます。
 21ページは、現行の水資源開発計画の水需要想定の基本的な考え方を書いたものでございますが、これは省略をさせていただきます。
 22ページに参りまして「供給計画」でございます。右手の方で佐賀導水の欄にアンダーラインが引いてございますが、平成13年度を目途に暫定通水を実施ということで、全体の事業としましては、平成20年度が工期ですが、平成13年度には暫定通水ができますということを書いてございます。
 23ページは「水源地域対策」ということで、現在、大山ダム、竜門ダムが水源地域対策特別措置法に基づきます指定ダムになってございますが、その関係の資料をつけてございます。
 以上で今回の一部変更の概要の御説明とさせていただきます。
○会長代理 本件につきましては、水資源開発促進法の規定に基づきまして、関係省庁との間で協議を行うとともに、関係県から意見の聴取を行うことになっておりますので、その結果について説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして御説明させていただきます。資料の10ということで、こちらは関係省庁の大臣、また県知事に対しての意見紹介の回答文書でございます。めくっていただきますと、最初に関係省庁からの回答が出てございます。大蔵省、厚生省、農林水産省、通商産業省、建設省、自治省、科学技術庁、環境庁、いずれも異議のない旨の御返事をいただいているところでございます。
 また、これに続きまして、関係の県知事からの意見聴取の回答の文書が続いてございます。福岡県知事からは「異議ありません」ということでございますが、配慮をお願いしますということで3点のこういう事項がございます。農業用水の確保に支障を及ぼさないように十分配慮すること。漁業生産に支障がないように十分配慮すること。河川環境の保全について、十分配慮すること。でございます。
 また、佐賀県知事からは、やはりこの計画の一部変更につきましては「異議がない」ということでございますが、配慮をお願いしますということで、既得水利権の尊重、流域優先、水産業、特にノリ漁業への考慮ということで、ここに書いてございます4点につきまして特段の配慮をお願いしたいという点でございます。
 その次には、熊本県知事からの回答でございます。これにつきましては「異議がない」ということでございます。
 また、最後でございますが、大分県知事からの回答でございます。この一部変更については、「異議はない」ということでございますが、今後とも水源地域対策等一層の充実を図られるよう特段の配慮をお願いしたいということでございます。
 こういう形で、関係省庁から異議がない旨、また関係知事からは異議はないということとあわせて配慮をお願いしたいということでの回答が来てございます。なお、この関係県知事からの配慮事項につきましては、従来からほぼ同趣旨のことにつきましてお聞きをしているところでございます。関係省庁も幹事会の場を通じまして十分承知しているところでございますし、国土庁といたしましてもこういった点につきましては、意を用いていきたいと思っています。以上でございます。
○会長代理 以上によりまして、関係の方がどのように考えているのか御理解いただけたものと思います。
 次に、筑後川部会における検討の結果につきまして、部会長から報告をお願いいたします。
○委員 先日開催いたしました部会の報告をさせていただきたいと思います。
 審議会の会長より、平成10年12月25日付けで付託のありました、筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更については、去る1月21日に筑後川部会を開催して調査審議を行ったところでございます。部会におきましては、委員5名、専門委員6名が出席し、一部変更案の内容について事務局から説明を受けた後、検討を行いました。また、参考までに、大山ダム建設事業の事業費変更等につきまして、事務局から詳細な説明がございました。活発な御質疑、御意見がございましたが、検討の結果本案の内容については、「異議なし」という結論に達してございます。
 なお、以下主な質疑と事務局からのお答えの内容について、御紹介させていただきたいと思います。
 まず、大山ダムと福岡導水の関係についてでありますけれども、「大山ダム建設事業で開発される水が福岡導水によって導水されるにもかかわらず、福岡導水事業及び大山ダム建設事業の予定工期がそれぞれ平成12年度、平成18年度までとなっており、平仄が合わないと感じられるけれど、どんなものだろうか」という質問につきまして、「今回の福岡導水の能力増強分の大部分は、大山ダム開発量のうち毎秒0.603トンとなっているところ、大山ダム建設事業の工期との関係が議論の対象となり得るが、今回のフルプラン一部変更での福岡導水事業における最大取水量の増量は、あくまでも取水設備増強のためのものであって、ダム完成までの水源手当については、今回の一部変更が整理された後に別途検討される性格のものである」という答えがございました。
 また、大山ダムの水単価についてでありますけれども、「大山ダムの開発水の水単価が他のダムの開発水の単価と比較してどうだろうか」。また、「海水淡水化の開発水の単価と比較してどうか」という御質問がございました。「今回、大山ダムの事業費が増加した要因として、物価増等によるものが約4割、それから用地交渉の遅れ、設計基準の変更等によるものが約3割、その他に特徴的なこととして、原石山の採取計画変更に伴うものが約3割である。この結果、大山ダムの開発水の単価は従来のダムに比べてかなり高いものとなっている。これは筑後川水系においては、よいダムサイトがなかなか見当たらないということも一因となっている。一方で、海水淡水化の開発水の単価は、試算の段階ではあるが大山ダムの開発水の単価より5割程度高い状況となっている。これらの状況を踏まえ、利水者としてもやはり大山ダムに参加するという判断がなされたものである」というお答えがございました。
 その他関連する事項といたしまして、「現在の筑後川フルプランの達成率は低いようであり、この地域での渇水の頻発を考えると、一層の推進が必要と考えるけれども、現状と今後ではどうか」という御質問がございまして、これに対しまして、「現在の第3次の計画の中で、現時点で完成している水源は、耳納山麓土地改良事業であり、全体としては残念ながら余り進んでいない。他方、最近雨が少なくなって、安定供給という面で非常に問題が出ており、このほかにも質の問題も含めて、水資源をとらえるといった考え方も踏まえて、フルプランの全部改訂の準備を進めたい」というお答えがあり、次に「次期フルプラン全部変更の見直し及びその際には水質、高度利用等の問題に関しても検討していかなければならないと考えるけれども、見解はどうであろうか」という御質問がございまして、それに対して「次期フルプランの策定には、近い将来取り組む必要があると考えているけれども、その際には水質のみならず水の再利用等現行フルプランにおいて量的検討がなされていない事項についても、整理検討を行っていくべきであるというふうに考えている」という答弁がございました。
 さらに、「今回のフルプラン一部変更については異議はないけれども、河川の生物活動に影響を与えないように、例えば節水をより強化するなどして、最小利用にとどめられるようにしていただきたいと考えている」という御質問ないし御意見がありまして、それに対しましては、「水道用水、工業用水、農業用水の受給のみならず、河川生物にも配慮すべきと従来から関係方面より御意見をいただいているところであり、気をつけていきたい。福岡都市圏では、渇水の頻発等状況が厳しい中で、節水については推進されてきており、一人当たりの原単位も全国の大都市圏の中では小さい。今後も引き続き節水の努力を行っていくべきものと考えている」という御答弁がございました。
 また、以上のほか、「かなり昔に計画が立てられた事業で、現在の進捗した姿を見ると、地域に生息している野生生物への配慮がもっとなされてもよいのではないかと感じる部分もあるので、今後はこの点にも配慮いただきたい」という御意見もあったわけでございます。
 以上のような御意見、御質問につきましては、全体といたしまして事務局から今後これらの御趣旨を踏まえて、調査、検討を進めていきたい旨の意向の表明がございました。これを申し添えまして私の部会報告にさせていただきたいと思います。以上でございます。○会長代理 どうもありがとうございました。 
 以上、筑後川部会からの御報告及び事務局からの詳細な説明があったところでございますが、皆様方におかれましては御意見、御質問がありましたらどうぞお願いいたします。 何かございませんでしょうか。
 特に御意見がございませんようでしたら、この辺で議題の取りまとめに入りたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 本日は、部会長さんから詳細な報告をいただくとともに大変貴重な御意見をいただきました。それらにつきましては、水資源開発の実施の際、あるいは今後の水資源開発の計画策定の際に十分配慮いただくこととして、筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更については、当審議会として了承することに御異議ございませんでしょうか。
  (「異議なし」の声あり)
○会長代理 どうもありがとうございました。そのように決定させていただきたいと思います。
 ここで、内閣総理大臣に対する水資源開発審議会の答申の案を用意しておりますので、事務局から配付いたしますので、ごらんください。
     
  〔答申案配付〕
○会長代理 お配りいたしました答申案につきまして、御意見を伺いたいと思いますが、この案で答申することとしてよろしゅうございましょうか。
  (「異議なし」の声あり)
○会長代理 御異議がないようでございますので、原案をもって審議会の答申とさせていただくことといたします。
 
  2)その他
 
○会長代理 それでは、議事に従いまして、その他に移らせていただきます。
 ここで私から委員の皆様にお諮りしたい点がございます。本日の審議は、筑後川フルプランの一部変更でございましたが、現行のフルプランはすべてその目標年次が平成12年度でありました。先ほど事務局からお話があったとおりでございます。いずれ近いうちに各水系におけるフルプランの全部変更が課題になってこようかと存じます。これに関連して、審議会として今後どのように議論していくかということがございます。
 それではまず、事務局の方からフルプランの現況、今後の取り組みなどにつきまして、御説明をお願いいたします。
○事務局 関連いたしまして、資料をお配りしたいと思います。
  〔資料配付〕
○事務局 今お配りしておりますのは、現在のフルプラン7水系につきまして、6本の計画がございますが、その現況を示したものでございます。「水資源開発基本計画の概要」ということで、一番最新の一部変更の時点までということで、平成10年の3月31日現在という形での表でございます。それぞれ水系指定の年月日また計画決定ということで、いつ計画がなされたかということが書かれてございますが、計画目標年度という欄を見ていただきますと、いずれの水系につきましても平成12年度が目標年次という形でございます。それぞれの水系、例えば利根川及び荒川水系におきましては、平成12年度を目標年次といたしまして、新規の水需要がここに書いてございます。170トン/毎秒。これに対しまして、現行の計画ではその下にございますさまざまな事業が展開されているということでございますが、目標年次の平成12年度も大分近くなってきているということでございますので、水の需給計画を含めました全体の見直しというものを、私どもとしましても検討を始めなければいけないという形で考えてございます。
 また、一方でこの計画の前提となります社会経済状況につきましては、新しい全国総合開発計画も策定されたところでございまして、21世紀の初頭に向けましての我が国の将来像といいますか、そういうものにつきましても新しい形のものが出てきているということでございます。こういったことにも対応していくということが必要でございますし、また、私ども水資源の計画という立場からいたしますと、特に昨今、雨の降り方が従来より厳しい方向に変わってきているのではないかというふうに思っております。これはここ100年ほどの長期的な傾向で見ますと、年間雨量としましては雨が少なくなってきているという傾向が読み取れますし、また雨の多いときと少ないときのぶれが非常に大きくなってきているという形でございます。そういうことで、平成6年の列島渇水というふうに当時言われたわけでございますが、ああいう厳しい渇水も発生してございますし、こういった雨の降り方がより厳しい方向に違ってきていることによりまして、現在までにつくられております水資源開発施設の実力、あるいは今つくりつつあります水資源開発施設の実力につきましても、低下してきているのではないかということを感じているわけでございます。こういった状況の変化もきちんと評価した上で、どういうふうにやっていったらいいのかということを今後検討していく必要があると思っております。また、今回の筑後川部会の中でも御意見をちょうだいいたしましたけれども、水の量ということだけではなく、質の面等にも考慮した計画が必要ではないかという御指摘もいただいているところでございまして、こういう面につきまして私ども検討を進めていく必要があるというふうに思っております。以上でございます。
○会長代理 そういう状況だということでありますけれども、さまざまな課題につきまして、具体的に検討する必要があると存じますので、この際、各水系に共通します課題について、専門的に調査審議を行うための部会を設置したらいかがかと考えております。この点につきましては、本日は御欠席の中川会長からも、新たな部会で検討を進めるのが適当ではないか、皆様の御意見を伺ってほしいという旨のお話があったところでございます。新しい部会につきましては、仮称で「調査企画部会」というものを考えておりますが、事務局とも打ち合わせた上でその設置案を作成いたしましたので、ごらんいただきたいと思います。
 事務局から朗読していただけますか。
  〔資料配付〕
○事務局 現在お配りしております「調査企画部会の設置について(案)」について、朗読させていただきます。
 1.水資源開発基本計画の策定のための円滑な調査審議を諮るため、水資源開発審議会に調査企画部会を置く。
 2.調査企画部会は、各水系の基本計画に共通する事項等について調査審議し、その結果を審議会に報告する。
 3.調査企画部会は、委員及び専門委員で会長が指名する者をもって構成する。
 4.調査企画部会は、その調査審議のため必要があると認める場合において、関係行政機関の職員等に対し、資料の提出、意見の陳述または説明を求めるものとする。
 以上でございます。
○会長代理 ただいま事務局が朗読いたしました「調査企画部会の設置について(案)」につきまして、御意見を伺いたいと存じます。いかがでございますか。
 それではこの案によりまして、水資源開発審議会令第1条第1項に基づき、調査企画部会を設置することとしてよろしゅうございますか。
           
 (「異議なし」の声あり)
○会長代理 御異議がないようでございますので、本審議会に調査企画部会を設置することを決定いたします。
 なお、部会の委員につきましては、水資源開発審議会令第1条第2項に基づいて、後日会長から指名いただきたいと考えております。
 本日予定されている議事は終了しましたが、そのほかに何かございませんでしょうか。何でもよろしゅうございますので、御発言いただきたいと思います。
○委員 とてもつまらないことかもしれないのですが、私、かねがね思っていることがありまして、この間もある建設中のダムへ参りましたときに、これができ上がったら裸地の部分がありますね、裸地に水に強い植物を植えて、裸地がむき出しにならないようにしようと思うとおっしゃっていたのですけれども、私はそれは必要ないのではないかと思います。それでも結構費用はかかると思います。それよりも、なぜ裸地がここにこれだけ出ているのか。それがダムの目的ですということを大きな看板に少ない字で書いて、裸地のかわりに裸地の部分に張って、その意義を知っていただく方がその部分を全部グリーンで覆うよりは意義があるのではないかと思って、今、言いまくっているのですけれども、いかがでしょうか。
○事務局 最近建設されるダムにつきましては、いわゆる多目的ダムというものが非常に多くございまして、水を供給するための利水容量といって、利水のために水を貯めているのと、逆に洪水のために、雨が降ったときにダムをあけておかなければいけない容量というものがございまして、特に夏の雨が多く洪水が発生しやすい時期は、その部分はいつもあけておくものですから、どうしてもその部分は裸地になってしまうという実態があるわけです。先生もそこは御存じかと思いますが、そうすると、洪水が実際にあったりするとあけておいてよかったなということになりますけれども、毎年毎年洪水が必ずあるわけでもないと思われまして、そうすると裸地がどうしても見栄えが悪いのではないかとか、そういう意見もありまして、水に入っても枯れなくて青さを残し、水が引いたときにも青くなっているというような、裸地のところにそういう植物みたいなものを植えたらどうかというようなことの研究を今具体的に進めているところですけれども、当然それに対する費用面とか管理面とかそういうものも踏まえてどうするかを判断するべきであって、見栄えが悪いから無理無理にでもやるのがいいかどうかという議論はあるかと思います。
○委員 私は無理無理にやるのは反対なのです。それなら、裸地が出ている、それがダムの使命として、今は裸地が出ていますということを裸地に大きな看板を張って、そこに大きな字で天端からでも読めるぐらいの大きな字で書いておけば、むき出しでも恥ずかしくないのではないかと。余計なお化粧はしなくて、逆に余計な気遣いを建設当事者がなさっているような気がします。本当の使命が何かということをわかってもらう方が大事ではないかと思います。
○事務局 意見としては十分わかりますので、関係のところに伝えさせていただきます。
○会長代理 ほかにございませんでしょうか。
 ほかにないようでございましたら、最後に事務局から何か御発言お願いします。
○事務局 本日は御審議ありがとうございました。私ども円滑な水資源行政という格好で努力してまいりたいと思います。今後ともよろしく御指導をお願いいたします。本日はどうも大変ありがとうございました。
 
 4.閉 会
 
○会長代理 以上をもちまして、水資源開発審議会を閉会いたします。
 本日の議事進行に対しまして、委員の皆様の御協力に厚く御礼を申し上げます。以上でございます。