水資源開発審議会(第66回)
議事録


平成11年3月25日(水)

1.開  会

 
○事務局 開会の時刻が参りました。
 それでは、ただいまから水資源開発審議会を始めさせていただきます。
 2.国土庁長官あいさつ
 
○事務局 まずはじめに、開会に先立ちまして国土庁長官からごあいさつを申し上げます。
○関谷国土庁長官 第66回水資源開発審議会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 委員の皆様方には、日ごろから水資源行政を含め国土行政の推進につきまして御支援、御協力を賜り、また本日はお忙しいところを御参集いただき、誠にありがとうございます。
 水は人間の生命にとって必要不可欠な資源であるとともに、人間社会の諸活動を支える重要かつ基本的な資源であり、今後ともその安定供給の確保に努力していく必要があります。また、今日では飲料水の安全性やおいしさの確保など、新たな国民ニーズへの的確な対応なども課題となっております。このため国土庁といたしましては、長期的な視点に立って水資源の計画的な開発を進めるとともに水資源の有効利用を推進するなど、総合的な水資源対策を推進しているところでございます。
 本日御審議を賜りますのは、静岡県及び愛知県の都市用水、農業用水の確保などを図るため、豊川水系において推進しております水資源開発基本計画の一部変更についてであります。具体的には、老朽化した施設の抜本的改築等を行う豊川用水二期事業の新規追加及び豊川総合用水事業の事業主体の変更等について、本計画を見直すものであります。
 何とぞ幅広い観点から御検討をいただき、率直な御意見を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に、水資源行政に対する皆様方の変わらぬ御協力をお願い申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○事務局 どうもありがとうございました。
 なお、長官は所用がございますので、これで退席させていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
〔長官退席〕
○事務局 次に、本日の委員の出席状況及び本会議の定足数等につきまして御報告させていただきます。
 水資源開発審議令第3条の規定によりますと、本審議会の開催には委員の2分の1以上の出席が必要とされております。委員の総数は15名でございますが、本日は現在のところ9名の委員の方に出席いただいておりますので、本会議の開催に当たって必要な定足数は満たされております。
 それでは、会長に今後の会議をよろしくお願い申し上げたいと思います。
○会長 それでは、ただいまから第66回水資源開発審議会を開会いたします。
 本日は、委員の皆様方には大変お忙しい中を御出席いただきましてありがとうございます。
 審議に入ります前に議事の取り扱いでございますが、本年1月の第65回水資源開発審議会で決められましたやり方をとらせていただきたいと存じます。具体的には、活発に御議論をいただくために議事は非公開といたします。また、透明性を一層高める観点から、議事録を発言者名を伏せまして取りまとめ、それを公開するということにいたしたいと存じます。御了解いただきたいと思います。
 
3.議  事
1)豊川水系における水資源開発基本計画の一部変更について
 
○会長 それでは議事次第に従いまして、本日の議題の「豊川水系における水資源開発基本計画の一部変更について」に入らせていただきます。
 本件につきましては、水資源開発促進法第4条第5項において準用する同条第1項の規定に基づきまして、内閣総理大臣から平成11年2月26日付で、今日の資料4のとおり、水資源開発審議会の意見を求められたところでございます。
 また本件につきましては、平成11年3月10日付で当審議会から豊川部会に対して、本水系における水資源開発基本計画にかかわる専門的・技術的内容につきまして調査・検討していただき、本審議会にその結果を御報告いただく旨付託したところでございます。 それでは、ただいまの諮問の内容につきまして、事務局の方から御説明をお願いいたしたいと思います。
○事務局 日ごろから大変御指導を賜っておりまして、ありがとうございます。
 御存じのように、豊川は愛知県豊橋市、豊川市等を含む東三河地域を流れまして、渥美湾に注いでおります、流域面積約720方キロメートルの一級河川でございます。中でも渥美半島は地形上水の利用がしづらく、水不足が地域の発展を阻害する要因でございました。昭和43年に豊川用水が完成して愛知県の東三河地域及び静岡県湖西市に対する水の供給が開始されたことによりまして、全国有数の畑作地帯が形成される等、本地域の発展に大きく貢献したところでございます。
 豊川水系につきましては、このように広域的な水利用が進んでいることから、平成2年2月に水資源開発水系に指定されました。平成2年5月に水資源開発基本計画が決定され現在に至っております。基本計画には設楽ダム建設事業、豊川総合用水事業、豊川用水施設緊急改築事業の計3事業が位置づけられているところでございます。
 水資源計画の変更は水資源開発促進法第4条第5項に基づき行われるものでございまして、この変更には大きく分けて二つございます。全部変更と一部変更でございまして、全部変更につきましては水の需給見通しと計画全体像の変更を伴うものでありまして、一部変更は事業の進捗状況等に応じた部分的な変更を行うものでございます。今回は一部変更でございます。
 なお、現在の計画の目標年は平成12年度となっております。全部変更につきましても検討を進めつつあるところでございまして、前回の審議会で多数意見も含め、全部変更についての考え方を御審議いただくために調査企画部会の設置を決定していただいたところでございます。
 今回の一部変更は事業実施上どうしても必要なものでございまして、全部変更のときにも支障にはならないという判断で行うものでございます。その内容につきましては大臣のあいさつにもございましたが、老朽化した施設の抜本的改築等を行う豊川用水二期事業の新規追加、それから豊川総合用水事業についての事業主体の変更等でございます。
○事務局 それでは続きまして、内容につきまして御説明させていただきます。
 まず最初に資料の確認でございますが、お手元にお配りしております資料を御確認いただきたいと思います。
 議事次第に続きまして資料1が委員の名簿、資料2が水資源開発促進法関係の条文等でございます。それから資料3につきましては、水資源開発基本計画の一部変更の手続フローでございまして、これにつきましては委員の皆様に既に御案内のとおりでございますが、関係省庁との協議また関係知事への意見照会、それとこの水資源開発審議会での御審議を経まして、最終的には閣議決定、内閣総理大臣決定という形になるというものでございます。また資料4につきましては、内閣総理大臣から水資源開発審議会会長への諮問文でございます。それから資料5につきましては、今回の基本計画一部変更(案)の概要でございます。これにつきましては、後ほど別の資料で詳しく御説明したいと思います。資料6は一部変更(案)の対照表でございます。それから、資料7も新旧対照表でございますけれども、少し詳しいものでございます。左の方に現行の基本計画、右の方に一部変更(案)ということで書いてございます。それから、資料8が参考資料でございます。それと、資料9が現行の水資源開発基本計画でございまして、水色の部分が本文でございます。白い部分が説明資料ということでございます。また、資料10ということでこれも後ほど御説明させていただきます。関係省庁並びに関係知事からの文書でございます。
 それでは、内容につきまして資料8の方で御説明をさせていただきたいと思います。
 それと、恐縮ですがテーブルの両端の方に豊川水系の現況につきましての写真集、アルバムを置いてございますので、これもあわせてご覧いただければと思います。
 参考資料の方でございますが、1ページで「豊川水系の概要」ということでございます。豊川水系はその源が愛知県北設楽郡の段戸山というところでございまして、そこから流れ下りまして渥美湾に入るということでございます。主な支川といたしましては宇連川がございます。流路延長は77キロメートル、流域面積724平方キロメートルということでございます。一級水系の中では比較的規模としては小さいということでございます。主な都市といたしましては豊橋市、豊川市がございます。なお、名古屋市はこちらの方でございます。流域の中での降雨状況につきましては1ページの左下の方に書いてございますが、一番下流の豊橋につきましては年間1,800ミリほど、上流につきましては2,400ミリほどということでございます。
 2ページに参りまして「治水の概要」ということでございますが、豊川の治水事業につきましては江戸時代に築造されました豊川の霞堤、これは現豊橋市周辺でございますが、ここで霞堤が築造されたことに始まると言われてございます。また、昭和13年度から直轄事業といたしまして改修が行われております。現在の治水の基本的な計画といたしましては昭和46年3月に改定がされたものでございまして、基準地点で石田地点というところがございますが、ここでの基本高水、ダムによる洪水調節がない状態でのピーク流量を毎秒7,100立方メートルとしまして、上流ダムでは3,000立方メートルを調節いたしまして、河道では4,100立方メートル毎秒を流すという計画でございます。これが基本でございます。なお、現在までに一番下流部の豊川放水路も完成してございます。洪水調節の目的を持つダムとして、設楽ダムにつきまして現在調査が行われているという状況でございます。
 3ページは流量図でございます。これは説明を省略させていただきます。
 4ページに入りまして「利水の概要」のところでございます。豊川流域では古くから下流部を中心といたしまして稲作が行われておりました。もともとは溜池の築造あるいは小河川からの導水ということでございましたが、1567年には松原用水の前身でございます井堰が設置されたと言われております。また、明治年間に入りまして明治9年には松原用水、明治27年には牟呂用水という用水ができてございます。発電といたしましては明治27年に火力と併用の牟呂発電所が建設されてございます。また、大正13年に豊橋市が市営の計画としまして上水道の建設をしてございます。戦後に入りまして食糧増産等を目的といたしまして緊急開拓等がなされたわけでございますが、水不足ということがございました。抜本的な用水対策が必要だということで、昭和24年には農水省の直轄の事業としまして豊川農業水利事業が着工されてございます。その後、この事業につきましては昭和36年に当時の愛知用水公団が引き継ぎまして、昭和43年に完成を見てございます。また、愛知用水公団につきましては水資源開発公団と統合したということでございますので、この豊川用水施設につきましては水資源開発公団がこれを引き継いで管理をしているという状況でございます。
 5ページには「渇水の発生状況」ということでございます。現在この豊川水系では、水源といたしまして宇連ダムというダムが完成しております。そのほか、天竜川からの導水も行われておりますけれども、非常に渇水に対して弱いという状況でございまして、この5ページの表で見ていただきましてもわかりますように、ほとんど毎年のように取水制限、しかも非常に厳しい取水制限をしてございます。昭和59年から60年にかけての渇水におきましては水源の宇連ダムが完全に枯渇してしまったという状況でございますし、平成6年の列島渇水のときには上水で35%の取水制限、また工水、農水で60%の取水制限ということで、宇連ダムにつきましてもほとんど枯渇寸前までいったという状況でございます。
 6ページにつきましては「平成8年度渇水の状況」でございますが、ここは説明を省略させていただきます。
 7ページにつきましては「豊川水系の水質状況」ということでございます。基準地点と数字が書いてございますが、これはBODの数字でございます。基準地点の石田におきましては0.8ppmということでございまして、清浄な状況を保っているということでございます。
 8ページにつきましては「水環境の整備状況」ということで、現在、豊川において建設省また愛知県により行われております多自然型の河川整備等ということでの御紹介でございます。
 9ページからが「豊川水系における水資源開発基本計画の概要」でございます。まず、水系として指定されましたのが平成2年の2月でございまして、同年5月には水資源開発基本計画、この豊川における計画の決定を見たということでございます。この内容につきましては、現行のものといたしまして資料9ということで、この水色の資料でございます。 現在、掲上されております事業の状況でございますが、10ページを見ていただきますと、「豊川水系における水資源開発状況」ということでございます。まず設楽ダムにつきましては、昭和53年から実施計画調査ということでございます。現在、調査を継続という段階でございます。また豊川総合用水につきましては、昭和55年から事業ということでございます。主たる施設としましては大島ダムという水源がございます。そのほか調整池を幾つかこの中で建設をしているという状況でございます。これにつきましては、事業主体ということで水資源開発公団と書いてございますが、恐縮ですがこれは今回の変更案の内容で書いてございまして、現在の段階といたしましては農林水産省の直轄の事業でございます。また、その下の豊川用水施設緊急改築事業につきましては平成10年までということで、水資源開発公団による事業でございます。また、一番最後の豊川用水二期の事業につきましては水資源開発公団による新規の事業ということでございまして、今回の一部変更案で掲上したいということで御審議をいただくものでございます。
 豊川につきまして大変似通った名前が出てまいりまして少し関係がわかりにくいということで、もう少しこれをおさらいいたしますと、16ページを見ていただきますと「事業概要図」ということで、色塗りをしました図面がございます。これで、もう少し先ほど申しましたいろいろな事業の関係を説明したいと思います。
 まず豊川につきましては、一番最初にでき上がりました大規模な施設が豊川用水でございます。これが青色で書いてございます。天竜川からの導水路を含めまして、宇連ダムを水源とします用水施設でございます。青い線で渥美半島の先まで水路が延びてございます。この豊川用水につきましては昭和43年に完成したものでございます。現在はこれを水資源開発公団が管理しているという状況でございます。
 その次にこの豊川総合用水、緑色でございまして、これが豊川用水の水源を増強するということで次に実施された事業でございます。これにつきましては昭和52年度からでございます。緑色で塗っておりまして、水源といたしましては大島ダム、また調整池としまして蒲郡、大原、万場、芦ケ池ということでございます。こういう形で水源の増強を含めて行われてきたわけでございますが、一方でさらに大規模な水源ということで設楽ダム、ピンク色でございますが、これは建設省の事業でして、現在調査中という段階でございます。
 一方、豊川用水の施設につきまして、完成しましてから30年ほど経つということで、この施設が大変老朽化してきたということでございます。そういう老朽化に対処するということで、まずダムの利水放流施設ですとか川から水をとるための頭首工といった拠点的な施設を改築しようということで始まりましたのは、オレンジ色で塗ってございます豊川用水施設緊急改築事業でございます。これは平成元年からの事業でございます。この豊川用水施設緊急改築事業につきましては、先ほど申しましたように拠点的な部分でございますが、それだけではやはり老朽化に対応できないということで幹線の水路につきましても抜本的な改築を行おうというのが、今回の豊川用水の二期の事業でございます。これが赤で塗ってあるところでございます。
 以上のような事業の経過でございますが、個別の事業、今回御審議いただくものにつきましては、もう少し詳しく御説明をしたいと思います。
 11ページに参りまして、今回の一部変更(案)の概要でございます。全部で4点ございます。
 まず1点としまして、豊川総合用水事業の変更ということで、現在、農林水産省の事業ということでやってございます。水道用水につきましては県からの委託ということでやってございますが、これを事業主体を水資源開発公団に変更する、また工期を平成9年度から13年度まで変更するということでございます。
 2点目としまして、豊川用水施設の緊急改築事業につきましては工期を平成6年から10年度ということで、これは今回整理をさせていただくというものでございます。
 3点目が豊川用水二期事業ということでございますが、これは今回新たな事業としましてこの豊川の水資源開発基本計画の中に書き込むということでございます。これにつきましては先ほど御説明しましたように、豊川用水施設の老朽化に対処するわけでございますが、特に幹線水路の老朽化に対処するということでの事業でございます。事業主体としましては水資源開発公団、工期としましては来年度から平成20年度までということを予定してございます。
 また4点目といたしまして、事業数及び総事業費ということでございますが、事業数がこの豊川用水の二期事業を追加いたしまして4事業になり、総事業費としてフルプラン、本文に書いてございますが、従来は約1,400億円ということです。これが約3,000億円ということで、表記を変えたいということでございます。この内訳は後ほど御説明したいと思います。
 続きまして12ページでございますけれども、豊川総合用水事業でございます。これにつきましては事業主体の変更を行いたいということでございます。この事業につきましては現在、調整池の方はすべて完成しておりまして、水源となります大島ダムが今年の秋に堤体打設が完了する予定でございます。その後、試験湛水を行いまして、平成13年度には全体の事業を完成させようということでございます。そういうことで、予定工期につきましては平成13年度までということで変更したいということでございます。
 なぜこの事業主体を変更したいかということにつきましてでございますが、13ページに書いてございます。まず理由の第1点としましては、もともとこの豊川総合用水につきましては豊川用水の水路を、この豊川用水の水源を増強するということでございまして、事業計画としましては水路と同じものを使う、また受益地もほぼ同一であるということでございまして、事業計画が一体的であるということでございます。また、現在水資源開発公団が豊川用水の管理をしてございますが、これと一元管理をした方が適切であるということでございます。水資源開発公団と農林水産省との二元管理でございますとどうしても非効率になる、あるいは相当きめ細かな管理をしないといけないわけでございますが、その部分が不十分になる恐れがあるということでございます。また、管理の一元化をすることによりまして、Bのところで書いてございますが、管理人員について15名程度の合理化が図れるということでございまして、これに応じまして管理費もやはり低減するということでございます。
 こういったことで、Cのところでございますが、従来から水資源開発公団事業としまして承継する方向で調整をされてきたわけでございますが、このたび、関係者間の協議が調いまして承継を行うということでございます。また、地元としましてはこの承継を強く要望しているという状況でございます。
 以上、豊川総合用水の事業主体の変更でございます。
 その次の14ページでございますが、豊川用水施設緊急改築事業の方は現在、水資源開発公団の進めております事業が少し遅れ込んでまいりました。平成6年度で完成と当初予定しておりましたものが、今年度いっぱいまでかかるということでございまして、平成10年度までということで、そういう形での整理をさせていただきたいということでございます。
 それから15ページに参りまして、豊川用水二期事業でございます。こちらの方は、豊川用水施設が完成から30年を経過いたしまして施設の劣化、老朽化が顕著にきているということで、先ほど申しましたように、頭首工などの拠点的な施設につきましては既に対応してきているところでございます。豊川用水施設緊急改築事業ということで対応してきているところでございますが、水路につきましても非常に老朽化してきているということでございまして、その抜本的な改築を行う必要があるということで、これを新たに事業として立てるということでございます。事業主体としましては水資源開発公団、また予定工期としましては平成11年度から平成20年度までということでございます。
 17ページまで飛びまして、全体の事業費でございますが、現行はここに表で書いてございます1,441億円を丸めまして、約1,400億円という表記でございます。それが今回、豊川用水二期の事業の1,115億円が新規に加わる。また、現在進めている事業につきましても事業費がふえる部分があるということでございまして、全体としまして3,000億円ということでございます。こういう形での内訳になってございます。
 18ページ、19ページにつきましては、現在の豊川水系の水資源開発基本計画の水需要の想定と供給計画の内訳を書いてございます。これは省略させていただきます。
 また、20ページにつきましては水源地域対策ということで、万場調整池につきまして、水特法に基づきますダムに指定されました地域整備計画が立てられているという御紹介でございます。また、豊川の水源基金でも、基金としましてのさまざまな事業を展開しているということでございます。
 以上、今回の一部変更案につきましての御説明とさせていただきます。
○会長 御質問等は後ほどお願いいたしますが、本件につきましては水資源開発促進法の規定に基づきまして、関係省庁との間で協議を行うとともに、関係県から意見の聴取を行うこととなっております。その結果について御説明をお願いしたいと思います。
○事務局 資料10を見ていただきたいと思います。水資源開発促進法に基づきます協議、また意見聴取の文書でございます。最初の方に関係の省からの文書回答でございます。大蔵省、厚生省、農水省、通産省、建設省、自治省、科学技術庁、環境庁からのものですが、いずれも異議ない旨の回答をいただいております。また、その後についておりますのが関係の県ということでございまして、静岡県、愛知県のそれぞれの知事さんから今回の一部変更については異議ない旨の協議についての意見をいただいているというところでございます。
 以上でございます。
○会長 以上によりまして、関係者がすべて異議なしということで、どのように考えているか御理解いただけたと思います。
 次に、豊川部会における検討の結果につきまして御報告をお願いしたいと思います。本日は虫明部会長が御欠席でございますので、代理の委員から御報告をお願いいたします。
 ひとつよろしくお願いいたします。
○委員 虫明部会長が海外出張のため本日御欠席でございますので、先般の部会で私が報告するように決まりましたので、私の方から部会の報告をさせていただきます。
 審議会会長より、平成11年3月10付で付託のありました豊川水系における水資源開発基本計画の一部変更につきましては、去る3月19日に豊川部会を開催いたしまして調査審議を行ったところでございます。部会におきましては部会長以下委員4名、専門委員9名が出席いたしまして、一部変更案の内容について事務局から御説明がありました後に、案の内容について検討を行いました。活発な質疑と御意見がございましたが、検討の結果、本案の内容については異議なしという結論に達しております。なお、主な質疑の内容につきまして御紹介させていただきます。
 まず、豊川用水二期事業における環境への配慮という点についてでございますが、委員の方から「豊川用水二期事業の用水路の整備について、環境への配慮はどのようにする予定なのか」という御質問がございました。これに対して事務局から、「豊川用水二期事業は、事業完了後30年を経過した水路施設を改築するもので、その水路は水面を含め地域における景観の一部となっている。用水路の維持管理や水質の確保保全を念頭に現況の景観形状を基本的に改変しないように配慮し、地域の要望を把握しつつ関係機関と調整しながら、事業を進めていくと聞いている」というお答えがございました。
 次は設楽ダム建設事業についてでございますが、御質問は「設楽ダム建設事業の現状と今後の見通しについて教えて欲しい」ということでございまして、事務局の方からの御説明は「設楽ダムについては、昭和53年に調査に着手しましたが、設楽町や、関係地域住民による強い反対運動がありました。平成10年10月、設楽町が、現在の計画での現地調査受け入れを表明いたしまして、本格的な現地調査を開始する段階に現在あるわけでございます。
 豊川流域におきましては、毎年渇水が発生するなど、抜本的な対策として、設楽ダムが必要という認識をしているわけですが、平成9年の河川法の改正により必要となりました河川整備基本方針と整備計画の策定手続あるいは環境影響評価等、計画的に進めていく予定となっております。
 なお、平成10年10月に開催されました中部地方建設局事業評価監視委員会におきまして、事業継続は妥当であるという判断がなされたところでございます。」ということであります。
 次は、設楽ダム建設事業と豊川用水二期事業との関連についてでございますが、委員からの御質問としては、「豊川用水二期事業について、設楽ダムが完成した段階で、水路工事に手戻りは生じないのか」という御質問でございます。事務局からは、「現時点においては、設楽ダムの計画が未確定なので具体的なことまでは申し上げられないが、設楽ダムは豊川の重要な水源として水資源開発基本計画に掲上しており、豊川用水二期事業について水路工事に手戻りが生じないよう、主務省間で調整の努力が行われるものと聞いている」という御返答がございました。
 その他の関連事項といたしまして、「日常的な維持管理と改築事業の違いはどのようなものか」という委員からの御質問があり、事務局の方から「豊川用水についても日常の維持修繕は実施しているが、老朽化等により日常の修繕では対応できなくなってきている。豊川用水二期事業については事業費が相当な額であることもあり、新規事業として整理しているところである」という御回答がございました。
 もう一つの質問は、「豊川水系における水資源開発基本計画の全部変更の見通し等を教えてほしい」ということでございまして、事務局から「近年、雨の降り方が変わってきており、渇水が頻発している。このような点も踏まえて検討を進めてまいりたい。また現在、水資源開発審議会調査企画部会の設置を決定するなど全部変更に向けた準備を進めている」という御回答がございました。
 また以上のほか、次のような意見がございましたのでつけ加えさせていただきます。
 一つは、「地元は豊川用水二期事業が進められることを非常に歓迎している。豊川水系のように渇水が頻発して大変な地域があることを皆様に認識して欲しいと思っている」というコメントがございました。
 もう一つは、「水資源開発公団の水路事業について、水環境への配慮等が今まで以上に重要ではないか」というコメントもございました。
 なお、以上のような御質問、御意見につきましては、総じて事務局から今後これらの趣旨を踏まえて調査検討を進めていきたい旨の意向が表明されました。
 これをもちまして、私どもの部会報告とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○会長 どうもありがとうございました。
 以上、豊川部会からの御報告並びに事務局からの詳細な説明がございましたが、委員の皆様方におかれまして、この件につきましての御質問、御意見といったものがございましたら、ぜひお願いいたしたいと思います。御審議をお願いしたいと思います。
 どうぞ。
○委員 ここの水源は佐久間ダムから少し水をとってくる水利権が昔あったと思うのですが、これとの関連はどうなるのでしょうか。佐久間ダムから導水した例があるのか、あるいは今度つくるダムとの兼ね合いはどうなっているか、その辺を教えていただきたいのですが。
○事務局 それでは御説明いたします。
 天竜川は豊川の一つ東の大河川でございますが、こちらの方からの導水との関係ということでございます。これにつきましては、豊川用水事業、この宇連ダムというダムをつくりまして水路を整備いたしましたときに、佐久間ダムからの導水路、これでございます。それともう1ルートございますけれども、こういった導水が計画されまして既に実施されてございます。この宇連ダムにつきましては、こういう佐久間ダムからの導水を前提にしました計画ということでございます。これにつきましては関係者間で合意がございまして、年間での総量というもので、あるいはこの通水の断面も決まっておりますので、一定範囲内での導水ということでの計画になっているということでございます。そういうことで、佐久間ダムからの導水も前提といたしまして、現在の豊川の水利用が成り立っているということであります。
○委員 佐久間ダムの水を活用すれば、今計画しておられるダムが小さくて済むということはないのでしょうか。宇連ダムへの流域変更だったと思うのですけれども。
○事務局 現在の導水路につきましては、宇連ダムの上流へ入る分と下流に入ってくる分と2経路ございますが、この導水につきましての関係者といいますか、天竜川につきましては静岡県でございますし、こちらの豊川の方については愛知県であるということで、一定の合意の中でやっているということでございまして、その合意以上にさらに計画的に水を取るということにつきましては、現在のところ地元では余り具体的な話としては私どもは承知しておりません。
○委員 もちろん新たにたくさん水を取ることはできないでしょうけれども、今も合意している総量と、キャパシティは私は何トンだか忘れてしまいましたが5トンぐらい取れるのではなかったかと思ったのですけれども、そういうのは使う余地がないという、あるいはいろいろな意味で使えないということなのでしょうか。
○事務局 現在のところ、佐久間ダムから年間最大で5,000万トンという水が利用可能だと聞いておりますが、この水は既に使うという前提での計画でございます。
○委員 それも使って、なお足りないということなのでしょうか。
○事務局 そういうことでございます。少し現地での状況を御紹介いたしますと、先ほど渇水が頻発しているという状況を御説明いたしましたけれども、本当に厳しい状況になってきます。この豊川は厳しい状況になってきまして、その段階で佐久間あるいは天竜川の方に余裕がある場合でございますと、先ほどの合意を越えて人道的見地というようなことで静岡県の方が協力されまして、もう少し別の形での導水ということも実態的には渇水調整の中で行われているということでございますけれども、計画的にこの量を増やすということについては、現在のところそのような案というのは動いていないのではないかと思っています。
○委員 その中の5,000万トンは既に十使っているということですか。
○事務局 そういう前提でございます。
○会長 ほかにありましたらどうぞ。
○委員 どこかに書いてあるのかもしれないのですけれども、設楽ダムによる新規水量というのは何トンですか。
○事務局 資料9、水色の資料のさらにその後に、豊川水系における水資源開発基本計画説明資料という白い冊子がついてございます。これはあくまでも説明資料といいますか、参考ということでございまして、その3、4ページを見ていただきますと、各事業別の供給目標量という数字がございます。設楽ダムにつきましては、全体としまして毎秒約1.1トンを期待しているという状況でございます。ただ、現在のところはまだ設楽ダムにつきましてはダムの基本計画というものが確定してございませんので、これだけの量を見込んでいるというのが現在の姿ということでございます。
○委員 豊川水系におきまして頼りになる水源といえばこの設楽ダムだけという感じでございますね。先ほどのような例年の渇水をある程度緩和できるのでしょうか。
○事務局 先ほど毎年のように渇水が頻発しているという御説明をいたしましたが、これは現在の水源でございます宇連ダムがすぐに水位が下がってしまうということでございまして、現在、大島ダムというダムをつくっております。これが完成いたしますと状況がよくはなるということでございますけれども、ダム貯水池の規模等からいきますと、やはりこの設楽ダムによる補給ということがとても大きな効果があるということだと思っております。もちろん、大島ダムによりまして水の開発等もなされました。現在よりは状況はよくなると思っていますが、抜本的なものとしましてはこの設楽ダムによる安定供給というのが大事だと思っております。
○委員 図面をパッと見た感じでものを言って申しわけないのですけれども、1.1トンの新規利水量でこれだけの流域の利水量をかなり満たすのだろうかという感じがいたしますが。
○事務局 現在の豊川の計画につきましては、需要想定が、先ほどの資料の1ページ、2ページを見ていただきますと、1ページの右端の方に「計」の欄がございまして、水道用水、工業用水、農業用水を含めまして5.4トンという需要の増加を想定しているわけですが、これに対しまして供給サイドの方は、その次の3ページ、4ページの欄でございまして、設楽ダムが1.1トン、豊川総合用水が3トンということでございます。ここで合計4.1トンということでございまして、その他、1.3トンということがございますが、実はこれについてはまだ具体的な事業としてはめどがついていないということでございます。そういう意味では、需給ギャップがまだあるという形の計画になってございます。この現在の計画におきましては設楽ダムまでつくりましてもまだ需給ギャップが埋まらないという形でございます。いずれにしましても、平成12年度の目標年次に近くなってきてございますので、また全体の需要の動向等を見まして計画全体の見直しということも考えていく必要があると思っております。
○事務局 新規に新しい水需要が非常に大きく出るというよりは、現在水をとっているものに対して、最近雨が少なくなったということもあって、少し雨が少なくなったら供給できないというのではなく安定性を増すというところが、非常に求められるのではないかということなのですけれども。そういう面で、この大島ダムができることによってそれだけ貯水が多くなりますので安定性も増していくと思います。設楽ダム計画は計画の詳細なり諸元はこれから決まるわけなのですけれども、想定される規模としては相当、計画ですから1億近いという総容量を持っている規模だと聞いておりますし、そういうのができることによって安定的な供給ができるようになる、つまりは渇水が頻発するというところから脱出できるのではないかと考えておりますが。
○委員 ありがとうございました。
○会長 ほかにございますでしょうか。
 はい、どうぞ。
○委員 豊川用水の二期事業についてお尋ねしたいのです。これは幹線水路の老朽化に対処するためということで1,115億円かけるわけですが、先ほどアルバムを見せていただきましてもかなり亀裂、ひび割れが入っているのがわかったわけです。これと似たようなことが実は利根川水系、利根川と荒川を結ぶ武蔵水路で今問題になっているようでございまして、これについては東京都の水道用水も入っておりますので、改築に当たって現在の水路の下をシールドでやるか、あるいは一時冬場の水利用の少ないときを利用して断面を改修するかということで今検討しているようでございますが、水道用水については止めるのがなかなか難しいということです。今回の豊川用水についても豊橋市の水道用水が張りついているようでございますが、この二期事業は具体的にはどういうことをお考えになっているのかお聞かせいただきたいのです。
○事務局 二期事業でございますけれども、この水路といたしまして渥美半島の方まで延びているもの、また蒲郡の方まで延びているもの等ございます。先ほど御指摘がございましたように、この水につきましてはこういう断面で流しているわけでございますが、この地域にとりましては極めて重要な水でございまして、これを止めるわけにはいかないという事情がございます。上水だけでなくて農業用水の方につきましても、畑の灌漑とか都市近郊農業になっていまして通年型の水利用ということでございますので、止めるわけにはいかないということでございます。そういうことで、この水路部分につきましては水を止めるわけにはいかないということでございますので、現在の水路の横にパイプを埋めまして、こちらに水を切り換えてこの水路の部分をドライにいたしまして、この部分のコンクリートをより耐久性のあるものに打ち変えると。その後に、こちらのもとの断面の方に水を流すという形を考えているということでございます。そういうことで、この横に仮回しのための大きなパイプを入れるということでございます。なお、このパイプにつきましては、これをまた撤去するのにも別途費用がかかるということでございますのでそのまま置いておくと聞いてございますが、いずれにしましても水利用を続けながらの改築をするということでございまして、そういう形で仮回しのパイプを入れながら工事をしていくということでございます。
○委員 改築後のパイプをそのままというお話でしたけれども、そのパイプと現断面の利用方法というのはどういう関係になるのですか。
○事務局 先ほど申しましたように、経済的な意味で、パイプをまた撤去するよりも置いておいた方がより経済的であるということでございますが、置いておけばまた非常時にも使えるということもございますので、そういう意味での安定供給ということについて役に立つと思っております。
○委員 もう一つよろしいですか。
 今回の改修に当たって地盤沈下と水路の基礎杭の関係はどういうことになっているのですか。
○事務局 老朽化した施設の抜本的改築ということですが、このあたりは基本的には丘陵地帯といいますか、半島地帯でございますので、渥美半島等につきましては地盤沈下というのは直接には余り関係はないと思います。
○会長 ほかにどうぞ。
○委員 ただいまの御質問に少し関連があるのですが、写真を見せていただきましたら水路の壁にクラックが入っていたりPC管がボッキリ折れたりしておりましたが、ああいうのを見ると、やはり部分的には地盤沈下があるのではないかと思うのです。だから、十分その辺はお考えになって今度の第二期工事をおやりになるのだと思いますけれども、あれだけの大きな断面の水路ですから地盤沈下が一番こたえる影響だと思いますので。
○事務局 そのあたりはまた現地の状況に応じまして具体的な検討をされると思っております。
○会長 設楽ダムで先ほど御説明があったように1.1トンの新規水量を生み出す訳ですが、それまでに例えば需要予測として先ほどおっしゃった5.4トンに対して、例えばこの間の徳山ダムのように名古屋市が返上するというか、そういった形の計画がまた変更になるという可能性はありますか。用途別の需要によって。
○事務局 用途別の需要の見通しにつきましては、先ほど申しましたように現在の計画が平成12年度ということでございますので、かなりこれが近くなってきておりますので、全体的な水の需要の動向を踏まえまして各用途別にもう一度見直すということになるかと思います。そういった中で、一方で設楽ダムの方につきましても事業計画がだんだんと具体化してまいるわけでございますが、現在のところこの1.1トンといいますのは、先ほどのこの白いパンフレットの3ページ、4ページの表を見ていただきますと、実はまだその利水の用途そのものも余り固まっていないという状況でございまして、工業用水はないだろうという形がこの豊川の計画でございますけれども、水道用水と農業用水あわせて1.1トンほどこのダムで対応できるめどがあるのではないか、あるいは見通しがあるのではないかということでございます。そういう意味では、目的の利水の用途配分もまだ決まっておりませんので、そのあたりは今後具体的に将来事業の見通しも含めまして決定されていくということかと思います。
○会長 この設楽ダムというのは今、建設省に限らず新規のダムの計画という段階で、いわゆるダム事業の審議委員会はどうなっているのですか。
○事務局 これは国土庁というよりは事業主体でございます建設省の方での話かと思いますが、私の承知している範囲でお答えいたしますと、建設省の方では先ほど会長が言われましたようにダム事業審議委員会という形で全国で幾つかのダムにつきまして事業の見直し、再検討をしたということでございます。その後、河川法そのものが改正されるということがございまして、河川整備基本方針、それから河川整備計画というものをつくるという形で仕組みが変わりまして、その河川整備計画をつくる手続の中でさまざまな関係者の御意見を聞きながら計画をつくるという手順になっておりますので、設楽ダムにつきましてはそのダム事業審議委員会という手順ではなくて、新しい河川法に基づく方の手順の中でいろいろと関係者を含めましての議論がなされるということになると承知しております。
○会長 ほかに何か御質問、御意見等はございますでしょうか。
○委員 この基本計画の説明資料を拝見しているのですけれども、1ページ、2ページに需要想定一覧表というのがありまして、その次の3ページ、4ページに供給目標量一覧表というのがあるわけです。その中で、設楽ダムが約1.1トン、その他1.3トンとなっておりますが、これは今のところどこで開発するかわからないということなのでしょうか。
○事務局 これにつきましては、まだ水源の具体的なめどは立っていないという段階でございます。
○委員 豊川総合用水のところを拝見しますと、従来農業用水として農水省の管轄でやってこられて、都市用水については委託を受けてやるという形になっていたわけですね。実際に、もうそういう形で動いているのですか。既に動いているのでしょうか、それともこれからでしょうか。
○事務局 既にそういう形で、水道用水分につきましては農林水産省が受託をいたしまして事業をするという形で進んでおります。水道用水に関するものも含めまして、事業主体としましては水資源開発公団に移るという形になります。
○委員 わかりました。
○事務局 水資源開発公団法というので、水道の分と農業分を一体的な事業としてやれるのです。農業用水の農林省さんは自分の事業は当然やりますけれども人の事業は受託という格好でしかできないので、形としてそういうことになるわけです。実質は農林省の一緒の事業としてやっているということなのです。
○委員 わかりました。
○会長 ほかに御意見等はございませんでしょうか。
○委員 今年になってからですけれども、渥美半島の田原へ行きました。それは道路局の関係ですけれども、そのときに田原に「道の駅メックンハウス」というのができていまして、「メックンとは何ですか」と言ったら、新しくもえている芽の意味で、とてもこれから発展するという意味も含めて「メックンハウス」と言っているそうで、物産売り場にはお花だとかお野菜とか果物とか、すごく豊富に品物がそろっていました。その上の展望台というかレストランから渥美半島の先まで眺められまして、いかにこの豊川用水が役に立って、農作物だけではなくて住宅地もどんどん増えているようですし、半島の先に自動車の会社がたくさんできていてそこに住む人たちも増えているということなので、水の需要はますます大きくなるのではないかと。私の場合はこの何トンという数字を見ても全然わかりませんけれども、ただ上から見て、今までもしかしたら渥美半島を実際に見るという機会はなかったのですけれども、実際に見た結果、まだまだ開発されそうだし伸びていきそうだと。気候がとても温暖なのでお日さまがたくさんあるから、そこに水さえあればまだまだ開けていくのではないかというのは実感してまいりました。
○会長 ほかに御意見はございませんでしょうか。
 それでは、他に御意見がございませんようですから、この辺で議題の取りまとめに入りたいと思います。
 ただいま、委員の皆様方からいろいろと貴重な御意見をいただいたわけですが、それらにつきましては水資源開発の実施の際、あるいは今後の水資源開発の計画策定の際に十分配慮していただくということにいたしまして、「豊川水系における水資源開発基本計画の一部変更について」は当審議会といたしまして了承することに御異議はございませんでしょうか。
            (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○会長 どうもありがとうございました。そのように決定させていただきたいと思います。
 ここで、内閣総理大臣に対する水資源開発審議会の答申の案を用意しておりますので、事務局からお配りいただいて、これをご覧いただきたいと思います。
〔答申案配付〕
○会長 豊川水系における水資源開発基本計画の一部変更について(答申)
 平成11年2月26日付11国水計第9号をもって意見を求められた表記については異議がない。                           ということでよろしゅうございますでしょうか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○会長 御異議ございませんようですので、原案をもって審議会の答申とさせていただくことといたします。
 
2)その他
 
○会長 本日予定されている議事は終了いたしましたが、そのほかに何かございませんでしょうか。
 特にございませんようでしたら、最後に、事務局から何か御発言はございますでしょうか。
○事務局 どうも本日は大変御熱心な御討議をありがとうございました。
 この豊川水系におきます水資源基本計画の一部変更につきましては、今後この案によりまして4月2日に閣議決定を行い、4月7日に告示を行うという予定で考えております。 なお、現在の審議会の委員の先生は任期が2年となっていまして、今月の31日が期限でございます。4月からは新しい委員の方を任命するという予定でございまして、一応予定としましては15名の委員のうち10名の方が再任になりました。5名の新しい委員の方が任命されるという予定でございます。委員の先生方には大変この間御指導賜りまして、本当にありがとうございます。特に、退任の予定の委員の先生方におかれましては大変御指導いただきましてありがとうございました。また、審議会の委員は離れますけれども、いろいろな立場で、またいろいろな場で私どもを御指導いただければ大変ありがたいと思っております。本当にありがとうございました。
 
4.閉  会
 
○会長 それでは、以上をもちまして水資源開発審議会を閉会いたします。本日の議事進行に対しまして皆さまの御協力を得ましたことに、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。