臨時大深度地下利用調査会（第５回）
議事概要

1. 開会

2. 技術・安全・環境部会の審議状況

   　これまでの技術・安全・環境部会においてなされた、技術分野における大深度地下化に対する調査・設計・施工技術の適応の水準に関する議論、安全分野における大深度地下での安全の確保及び快適な内部環境の維持に関する議論、環境分野における大深度地下における環境対策の基本的な考え方に関する議論について説明が行われた。
   　また、技術・安全・環境部会で行った検討に基づく大深度地下の考え方について説明が行われた。

　　＜意見＞

• 大深度地下利用に当たっては、これまでの地下利用により知見が得られている地盤沈下等の問題が生じないよう、万全を尽くすことが必要と考えられる。
• 技術、安全、環境については様々な不確実性があると考えられるが、想定する条件はどの程度までかを考えていかないと、コストが実用的な範囲を超えてしまうことが考えられる。
• 大深度地下の範囲をできるだけ明確に定義するためには、両部会で更に連携した議論が必要。

3. 法制部会の審議状況

   　これまでの法制部会において審議された、大深度地下空間の法的位置づけ、大深度地下を利用する権利の性格、補償、手続き、対象事業、対象地域等に関する議論について説明が行われた。

　　＜意見＞

• 山岳トンネルでは、使用貸借等権利取得方法が定着しているが、大深度地下利用制度によって、これらの方法を全く変更するようなことになるのは好ましくないのではないか。
• 国民の理解を得て新しい制度がスムーズに創設できるように、対象事業者は公共公益事業者に限り、対象地域は大都市に限ることとしてはどうか。
• 土地に関する権利については、国民は極めて関心があるので、これを制限するならば国民が納得のいくような詳細な議論が必要であろう。
• 大深度地下の範囲は、あらかじめその空間を特定できないとしても、個別の申請の時点では大深度地下に当たるかどうか明確に判断できるようにしておく必要がある。

4. 今後のスケジュール

   　今後、両部会において審議を進め各々において部会中間報告をまとめ、これを受けて調査会として本年６月を目途に中間報告をまとめることとした。

5. その他

   　菅原委員の紹介が行われた。

6. 閉会