
運輸審議会答申書(国運審第11号)

主 文
西武鉄道株式会社の申請に係る鉄道の旅客運賃の変更については、次の額を最高額として認可することが適当である。 |
1. |
普通旅客運賃 |
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4キロメートルまで |
140円 |
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4キロメートルを超え24キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに30円加算 |
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24キロメートルを超え28キロメートルまで |
330円 |
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28キロメートルを超え56キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに30円加算 |
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56キロメートルを超え76キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに40円又は30円を交互に加算 |
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76キロメートルを超え81キロメートルまで |
750円 |
2. |
定期旅客運賃(1か月) |
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(1)通勤定期 |
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4キロメートルまで |
5,300円 |
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4キロメートルを超え24キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに1,140円又は1,130円を交互に加算 |
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24キロメートルを超え28キロメートルまで |
12,420円 |
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28キロメートルを超え40キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに1,130円加算 |
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40キロメートルを超え44キロメートルまで |
16,810円 |
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44キロメートルを超え48キロメートルまで |
17,610円 |
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48キロメートルを超え76キロメートルまでの部分 |
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4キロメートルまでを増すごとに400円加算 |
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76キロメートルを超え81キロメートルまで |
20,810円 |
(2)通学定期 |
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1キロメートルまで |
1,100円 |
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1キロメートルを超え6キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに180円又は190円を交互に加算 |
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6キロメートルを超え7キロメートルまで |
2,200円 |
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7キロメートルを超え8キロメートルまで |
2,370円 |
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8キロメートルを超え9キロメートルまで |
2,490円 |
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9キロメートルを超え13キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに100円加算 |
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13キロメートルを超え16キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに90円加算 |
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16キロメートルを超え17キロメートルまで |
3,240円 |
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17キロメートルを超え21キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに50円加算 |
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21キロメートルを超え40キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに40円加算 |
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40キロメートルを超え81キロメートルまでの部分 |
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1キロメートルまでを増すごとに50円又は40円を交互に加算 |
理 由
申請者は、平成9年12月28日から現行の上限運賃を実施しているものであるが、特定都市鉄道整備促進特別措置法(以下「特別措置法」という。)に基づき平成7年4月より実施している新宿線に係る特定都市鉄道整備準備金の取崩しが平成14年3月に終了することに伴い、新宿線西武新宿〜上石神井間を利用する場合に適用してきた減算運賃を基本運賃に戻すこと、及び特別措置法に基づき昭和62年12月に認定を受けた池袋線桜台(新桜台)〜石神井公園間の特定都市鉄道整備事業計画の計画期間の満了に伴い平成14年4月より既に積み立てた特定都市鉄道整備準備金の取崩しが開始されるものの、当該区間の複々線化工事が概ね完成することによる資本費が増加すること等により、収支が悪化する状況にあることから、旅客運賃を改定して、鉄道経営の安定化・健全化を図るとともに、より安全で快適な輸送サービスを提供したいとして、この申請に及んだものである。
当審議会に提出された資料、申請者から聴取した意見その他によって検討した結果、平年度である平成14年度から16年度までの3年間の平均の新運賃算定の基礎となるべき適正な総括原価及びこれに基づく収支状況は、次のとおりである。
適正な総括原価は、線路費、電路費、車両費、列車運転費及び駅務費の適正コスト45,534百万円、動力費5,518百万円、諸税4,709百万円、減価償却費21,001百万円、その他の費用・支出8,805百万円、法人税等985百万円、事業報酬14,334百万円、合計100,886百万円と推定されるが、これに対し、現行運賃による旅客運賃収入は85,192百万円と推定され、さらに運輸雑収その他の収入8,992百万円、特定都市鉄道整備準備金取崩額2,843百万円を加えれば、総収入は97,027百万円と推定され、差引き3,859百万円の不足を生ずるものと見込まれる。
これに対して、旅客運賃を主文のとおり改定すれば、旅客運賃収入は86,587百万円となり、これに運輸雑収その他の収入、特定都市鉄道整備準備金取崩額を加えれば、総収入は98,422百万円となるが、なお、差引き2,464百万円の不足を生ずるものと見込まれる。
この収支差については、申請者は、現下の社会経済情勢に配慮し、増収努力、経営効率化により吸収に努めるものとしている。
以上の収支状況、特定都市鉄道整備事業計画等諸般の事情を考慮すれば、運賃改定後の総収入は前述の適正な総括原価を超えるものではないので、この申請は、鉄道事業法第16条第2項に掲げる基準に適合するものと認める。 |



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