運輸審議会答申書(運審第11号)
主 文
大阪府都市開発株式会社の申請に係る鉄道の旅客運賃の変更については、次の額を最高額として認可することが適当である。 |
1. |
普通旅客運賃 |
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2キロメートルまで |
170円 |
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2キロメートルを超え15キロメートルまでの部分 |
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2キロメートルまでを増すごとに20円加算 |
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ただし、光明池・和泉中央間内の区間を乗車する場合及び同区間と他の区間とにまたがって乗車する場合は、20円を加算した額とする。 |
2. |
定期旅客運賃(1か月) |
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(1)通勤定期 |
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2キロメートルまで |
6,630円 |
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2キロメートルを超え15キロメートルまでの部分 |
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2キロメートルまでを増すごとに780円加算 |
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ただし、光明池・和泉中央間内の区間を乗車する場合及び同区間と他の区間とにまたがって乗車する場合は、800円を加算した額とする。 |
(2)通学定期 |
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2キロメートルまで |
4,080円 |
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2キロメートルを超え15キロメートルまでの部分 |
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2キロメートルまでを増すごとに480円加算 |
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ただし、光明池・和泉中央間内の区間を乗車する場合及び同区間と他の区間とにまたがって乗車する場合は、490円を加算した額とする。 |
理 由
申請者は、中百舌鳥・和泉中央間(14.3キロメートル)の鉄道を経営しており、平成7年4月1日に運賃の変更及び設定を行った後、消費税率の引上げ及び地方消費税の導入に伴い、税負担の転嫁を図るための運賃変更を平成9年4月1日に行い、同日から現行の上限運賃を実施しているものであるが、旅客輸送需要は伸び悩みの傾向にあるうえ、平成7年4月に運輸営業を開始した光明池・和泉中央間に係る資本費の負担等が大きいことにより依然として経常収支の均衡が得られていない状況にあり、旅客運賃を改定することにより収支の均衡を図ろうとして、この申請に及んだものである。
当審議会に提出された資料その他によって検討した結果、新運賃の算定の基礎となるべき適正な総括原価及びこれに基づく平年度である平成10年度から12年度までの3年間の合計の収支状況は、次のとおりである。
現行運賃による総収入は25,554百万円、総括原価は31,185百万円と推定され、差引き5,631百万円の不足を生ずるものと見込まれる。これに対し、運賃を主文のとおり改定すれば、総収入は28,909百万円、総括原価は31,041百万円と推定され、運賃改定後において、なお差引き2,132百万円の不足を生ずるものと見込まれる。
以上のように、申請者の当該事業については、改定後の運賃によっても収支の均衡は得られないが、利用者の運賃負担力等諸般の事清を考慮すれば、この申請は、鉄道事業法第16条第2項各号に掲げる基準に適合するものと認める。 |
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