1.諮問事項
「自動車の燃費基準の強化について」

2.諮問理由
 近年、エネルギー消費量の増加に伴い二酸化炭素の排出量が増大し、地球温暖化の大きな要因であるとの懸念が高まっている。昨年12月の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において合意されたように、地球温暖化防止のため、二酸化炭素の排出抑制が重要な課題となっている。

 特に我が国においては、自動車から排出される二酸化炭素が全排出量の2割弱を占め、今後とも大幅な伸びが見込まれており、その排出抑制対策の実施が急務となっている。

 先般まとめられた地球温暖化対策推進大綱(地球温暖化対策推進本部決定 本部長:内閣総理大臣)においても、自動車の燃費基準の強化が、二酸化炭素排出削減対策のひとつとして位置付けられており、改正「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(平成10年6月5日公布)に基づき、同法の施行(平成11年4月予定)に併せ、トップランナー方式の考え方の導入等により、自動車燃費を2010年において15%乃至20%超(1995年比)の向上を目指すことが求められている。

 このような情勢に鑑み、今般運輸技術審議会に対して諮問を行い、技術開発の将来の見通し等を勘案し、自動車の燃費基準(自動車のエネルギー消費性能の向上に関し製造事業者等の判断の基準となるべき事項)の強化を検討することが必要である。

3.主な審議事項
 自動車の燃費基準(自動車のエネルギー消費性能の向上に関し製造事業者等の判断基準となるべき事項)の強化について

4.審議方法及びスケジュール
(1)審議方法
 運輸技術審議会自動車部会の下に「燃費基準小委員会」を設置して審議する。
 なお、自動車燃費については、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」第18条の規定により、通商産業省と共管であることから、同小委員会と総合エネルギー調査会省エネルギー基準部会自動車判断基準小委員会の委員構成を同一のものとし、合同で審議する。


自動車燃費に関する運輸技術審議会・総合エネルギー調査会の合同審議体制
(2)今後の開催スケジュール

平成10年 7月16日   
諮 問
 
7月27日   
第40回自動車部会(第1回)
・小委員会設置(燃費基準小委員会)
 
  (この間小委員会を数回開催)
 
 
9月中旬    小委員会を開催(基準案中間とりまとめ)
 
 
10月      中間とりまとめ基準案を公開し、パブリックノーティスを実施
 
 
11月      小委員会を開催(基準案最終とりまとめ)
 
11月     
第41回自動車部会開催(第2回)


運輸技術審議会自動車部会(燃費基準関係)委員名簿


委  員 ◎ 井口 雅一 (財)日本自動車研究所所長
 〃  池上 京都大学大学院エネルギー科学研究科教授
 〃  犬養 智子 評論家
 〃  漆原 美代子 環境デザイナー
 〃  川嶋 弘尚 慶應義塾大学理工学部教授
 〃  鈴木 元雄 前(社)自動車技術会会長
 〃  吉本 堅一 東京大学大学院工学系研究科教授
特別委員 阿部 次雄 運輸省交通安全公害研究所交通公害部長
 〃  神本 武征 東京工業大学工学部教授
 〃  齋藤 早稲田大学理工学部名誉教授
 〃  鈴木 孝男 (社)日本自動車工業会副会長・専務理事
 〃  福間 康浩 (財)日本自動車研究所理事
 
    ◎は部会長


運輸技術審議会自動車部会「燃費基準小委員会」委員名簿


委  員 池上 京都大学大学院エネルギー科学研究科教授
特別委員 阿部 次雄 運輸省交通安全公害研究所交通公害部長
 〃  神本 武征 東京工業大学工学部教授
   〃  ○ 齋藤 早稲田大学理工学部名誉教授
 〃  鈴木 孝男 (社)日本自動車工業会副会長・専務理事
 〃  福間 康浩 (財)日本自動車研究所理事
専門委員 井出 誠一郎 日本自動車輸入組合専務理事
 〃  紺谷 和夫 通商産業省工業技術院中国工業技術研究所長
 〃  鈴木 成正 (社)全日本トラック協会理事
 〃  舩矢 幸雄 (社)日本自動車車体工業会副会長
 〃  松波 正壽 (社)日本自動車連盟専務理事
 〃  信昭 (財)省エネルギーセンター専務理事
 
    ○は小委員会委員長(予定)


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