アルメニア (Armenia)
アジアハイウェイ路線とその現状
アルメニアのアジアハイウェイ路線は首都エレバンから他国の首都や主要地方都市への接続を重視したものとなっている。アルメニアにおけるアジアハイウェイ路線の概要を表-1に示す。
なお、アルメニアでは、紛争の影響で隣国であるにかかわらずアゼルバイジャンおよびトルコとの間の国境は閉鎖されているが、TRASECA路線が設定されている関係から、2002年5月の専門家会合において、アルメニア側の提案により、これら2国との国境までの路線が、将来の国境再開を視野にいれて追加された。
表-1 アルメニアのアジアハイウェイ路線
路線番号
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起 終 点
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延長
(km)
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選定基準
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AH81
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バグラタシェン(グルジア国境)→バナジョール→スピタック→アシュタラック→エレバン→エラスフ(アゼルバイジャン国境)
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274
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*首都間連絡
*農業・工業集積地連絡
*コンテナターミナル/デポ連絡
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アガラック(アゼルバイジャン、イラン国境)→メグリ→アゼルバイジャン国境
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63
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AH82
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バブラ(グルジア国境)→グムリ→アクリック(トルコ国境)→アシュタラック
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155
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*コンテナターミナル/デポ連絡
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エラスフ→シシアン→ゴリス→メグリ
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308
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AH83
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パラバカール→セバン→エレバン
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158
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*コンテナターミナル/デポ連絡
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合 計 (3路線)
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958
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アルメニア国内のアジアハイウェイ路線の現状は表-2に示すとおりで、すべて2車線以上の舗装道路になっている。
表-2 アルメニアのアジアハイウェイ路線の現状
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総延長
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舗装道路
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未舗装道路
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未開通
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路線番号
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(km)
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2車線
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1車線
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砂利道
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土道
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区間
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以上
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通年可
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四駆可
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AH81
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337
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337
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-
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-
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-
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-
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-
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AH82
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463
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463
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-
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-
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-
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-
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-
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AH83
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158
|
158
|
-
|
-
|
-
|
-
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-
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合 計
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958
|
958
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-
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-
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-
|
-
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-
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比 率
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100%
|
100%
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-
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-
|
-
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-
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-
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日本の援助動向、日本との関係
日本のアルメニアに対する援助は、援助対象国となってから日が浅く、かつ政治・治安情勢が不安定なことから、研修員受入に限定されていたが、97年には無償資金協力、98年には開発調査が開始された。表及び図にアルメニアに対する日本の援助の推移を示す。
道路整備に対する日本の援助に関しては、2001年度に初めてエレバン市内の道路補修用建設機械の無償資金協力のための基本設計調査が実施され、それらの建設機械は2002年度中に現地に向けて船積みされる予定である。
表-3 アルメニアに対する日本の援助の推移 (支出純額、単位:百万ドル)
年
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贈 与
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政府貸付
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合 計
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無償資金協力
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技術協力
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計
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支出総額
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支出純額
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1994
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-
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0.04
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0.04
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-
|
-
|
0.04
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1995
|
-
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0.06
|
0.06
|
-
|
-
|
0.06
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1996
|
-
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0.01
|
0.01
|
-
|
-
|
0.01
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1997
|
4.13
|
0.18
|
4.31
|
-
|
-
|
4.31
|
1998
|
4.62
|
0.90
|
5.52
|
-
|
-
|
5.52
|
1999
|
1.84
|
1.60
|
3.44
|
-
|
-
|
3.44
|
2000
|
8.09
|
1.06
|
9.14
|
-
|
-
|
9.14
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図-1 アルメニアに対する日本の援助の推移
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