懇談会の詳細

 
加藤 秀樹委員
 
●ショートスピーチ
「あなたの幸せの瞬間―勝ち組・負け組を超えて」
 ある外国人に言われた。
「日本では勝ち組、負け組という言葉がはやっているようだが、企業経営者でもない人達があんなことを言うの日本くらいだろう。はたから見ると日本人は世界で最も幸せな人々だと思うが、あんなことを言って自ら閉塞感を作っているのではないか。」
 確かに世間で言う勝ち負けは経済的なことに限ってだし、それが幸せにつながるわけでもない。会社で出世しても家ではダメなお父さん、というのはよくある。逆もだ。
 誰もが経済競争が得意なわけではない。それを一つのゲームの中に押しこんで、頑張れ、チャレンジしろ、というエコノミスト達もお節介なことだ。
 「頑張れ」というのは、簡単に満足するな、ということでもある。しかし、考えてみれば、なんでもすぐに満足できる人ほど幸せだとも言える。満足できない人はなかなか幸せになれない。500円のソバ一杯で満足する人の方が、3000円の料理を食べて不平を言う人よりも幸せなのだ。私も、幸せを感じるのは、暖かい風呂に入った時、夕日がすごくきれいな時などごく簡単なことだ。
 皆さん、もっと日常の暮らし、そしてその瞬間瞬間で感じる幸せを大事にしませんか。
 それが「構造改革」の本当の第一歩だと思う。

加藤秀樹委員
 
●ショートスピーチに対する投稿
○カスピ海ヨーグルト  20歳代女性(放送・出版) 
 私は地方出身者で、今は東京に住んでいます。地方に住んでいた頃、私にとっての東京は「テレビの中の世界」でした。社会人になって東京に来たとき、私にとっての東京観が変わり、そこは単なる「生活の場」と化してしまいました。また、地元の幼なじみが昨年からニューヨークで働きはじめました。昔は「映画の中の世界」だったニューヨークが、彼女にとっては単なる「生活の場」に化してしまいました。
 日頃の忙殺された暮らしの中で、身近な「幸せ」って忘れてしまうんだと思います。
 みなさん、もう一度自分の住んでいる町のすばらしさを見直してみてください。「都市環境が悪い」とか、「渋滞がひどい」とか、逆に地方都市であれば「交通の便が悪い」とか「遊ぶところが少ない」とか、批判は誰にでもできると思います。
 でも、「すばらしさ」をみつけることって、ひょっとすると一番難しいことで、それはとても純粋で素直な心を持った人でなければできないことで、そして、それができる人が本当に幸せな人なのかもしれません。
 みなさん、家の外に出て、自分のまちをもう一度見つめ直して見てください。「ニッポン」ってとても素敵な国だと思います。みなさんがほんの少しだけでもそんな気持ちを持てば、日本はもっともっと素敵な国になってみんなもっともっと幸せになれると思います。
 
○柔道一直線  20歳未満男性(学生) 
 不景気不景気、っていうけど、本当にそれほど不景気?構造改革っていうけど、改革が本当に必要?確かに10年前と較べると、株価は1/4近くにまで落ち込んでるし、失業率も増えてるし、そういう意味では不景気なんだと思います。倒産寸前の企業にとっては、「冗談じゃない!」って。
 でも、相変わらず日本は平和で幸せな国だと、僕は実感しています。もちろん僕がのんきな学生だから言えるのかもしれないのですが・・・。でも発展途上国の経済情勢や、不安定な政情をみてると、ニッポンって幸せだなーって思っちゃうんです。僕は今日本で生きてることがとても幸せです。
 
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