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澤登 信子委員 | ||
●ショートスピーチ 「居心地の良い『住み方』への提案2」 | ||
住宅が、いつのまにか、男性の人生を左右する大型買い物になっているようです。 そんなに重要な要素なのでしょうか? 確かに、住まいが安定していると、安心感は大きいかもしれません。しかし、欠陥住宅、隣人との関係、景観の課題、転勤、親の介護、など購入後の生活や環境の変化に、住まいが合わなくなる事は多々生じます。カタツムリのような感覚で、住まいとの関係が持てたら、男性の顔つきも良くなる気がします。 退職後、自分時間を手にしても、自分空間がなければ、なかなか、己を発酵できないのではないでしょうか? 住まいの発想を、思い切り変えてみると、人生設計が明るくなると思います。パオ、キットハウス、ツリーハウス、小屋、借家、などなど。里山、海辺、森林空間、ーーーー。光、土、植物、水、星、など、自然環境に包まれながら暮らせる工夫は、思いのほか、簡単な気がします。本気で、これからの時間の刻み方や人間関係を考えたり、心身の求めに耳を傾けることかもしれません。都会の住まいは家族と集う場所、月に、1,2回戻り、後は、個人の思いを遂げる時間に費やしながら、自分のリズムとサイズで働く事に専念できる。自由な発想と技術の進展を大いに活用することが鍵でしょう。新マルチハビテイションは普通の人から潮流を創りたいものです。 |
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●ショートスピーチに対する投稿 | ||
○ばりばり伝説 40歳代男性(製造) | ||
私も昨年マンションを購入しました。普通の人からの潮流を作りたいというのは分かるのですが、やっぱり日本人(特に首都圏に居住する人々)のあいだでは、それが人生の大仕事だという共同幻想があるんですよね。この共同幻想を突き崩すのは、なかなか一朝一夕には変わりそうもないような挫折感を感じます。 | ||
○20歳代男性(製造) | ||
共同幻想、同感です。幻想というよりも、やはり皆が共通して持つ理想であり夢であるんですよね。巣づくり本能とでもいいますか。持ってるのと持ってないのだったら、持ってるほうを選びたくなるのが正直なところです。 | ||
○きょろちゃん 30歳代男性(金融) | ||
私は先生の考えに同感です。自分の家を購入して理想の形に変えていく、それが「巣作り本能」の考え方だと思います。ところが最近は社会が細分化されたことで、自分の理想とするものがすぐに、しかも自分の理想以上の形で手に入る時代になりました。自分の理想の空間に住みたい間住み、他の空間が欲しくなればそれを求めて移動する。そんな生活もすてきだな、と思うのですが。もちろん自分の手で理想の空間を作り上げる喜びといのもありますが、それならば自分で理想の空間を好きなだけ選べるという喜びもありますし・・・。 | ||
○40歳代男性(建設・不動産) | ||
住まいを所有する事は何時から始まったのでしょうか?元来、住むと言う事と資産として不動産を持つと言う事は別々の意味では無かったでしょうか。今の経済の仕組みが、個人に住宅と言う不動産を所有させる事によりある部分を成立させているとしか思え無いのは私だけでしょうか? 住まいと言う器を全国に共同組合の様な形の法人が所有しその法人に出資している人がその住まいを利用出来る仕組みが出来ないでしょうか。住むと言うことと所有の分離をはかるのです。そうすれば、移住することも容易になるし、SI住宅であれば個人の範囲において自分の理想の巣づくりも可能ではないでしょうか。資産は出資金として残ればよいのでは? |
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○マンション購入検討中 30歳代女性(金融) | ||
澤登先生のご意見には、私も賛成です。日本でこれだけ持ち家信仰が強い一因として良質な賃貸住宅の供給量が絶対的に不足していると聞いたことがあります。沢登先生のご提案のように、もっと軽やかに住まうには、やはり『持ち家』以外の形態の住宅をより多く供給するような仕組みが必要なのではないでしょうか。それはS.Tさんのご提案のような形態であったり、もっと進化した賃貸住宅の仕組みであったりするのではないかと思います。 | ||
○たけのこ 20歳代女性(サービス) | ||
初めてこのページに来ました。さまざまな要素を考えても、住宅購入が一般市民にとって非常に困難なことであることは確かです。しかし、やはり「自分の」住まいがない状態(賃貸は必ずしも先が保証されているものではない)というのは不安が常に拭えないのでは、と思います。それほど住宅購入に執心する必要はありませんが、そう気にしないでいることもできない。理想をもつのも重要ですが、まずこうしたジレンマを解決するための提案を市民ひとりひとりが考えることが必要かもしれませんね。勉強になりました。 | ||
○マンション住民B 40歳代男性(建設・不動産) | ||
澤登委員のように大胆な発想はできませんが、カタツムリ感覚で、住まいとの関係を持ちたいと思いました。 でも、家族がある場合、家族と一緒に住んでこそ始めてハッピーな生活ができるものと思います。都会の住まいは月1〜2回戻り家族と集う場所という感覚にはなれません。 私の場合、子育てが終わる50代に、今のマンションを処分して、都会に小さなマンションを購入し老後を暮らせたらと思っています。何故都会かといいますと、老後の体力・健康等を考えると、現状ではやはり都会の方が、交通手段も種々完備されているし、医療機関等も充実していると思うからです。 |
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○地方の家はすごいぞ! 30歳代男性(教育・研究機関) | ||
澤登さんのご指摘には同感です。本来、衣食住の順番であるはずなのが、住のウェイトが大都市部では大変大きくなっています。地方部では敷地千坪などそんなに珍しくないのに、大都市部では庶民にとっては別世界のことです。土地の私有制を廃止できれば、「住む」ということも、住みやすい環境のための「基盤整備」も格段によくなるでしょう。 | ||
○こうじ 20歳代男性(サービス) | ||
土地の私有制廃止は非常に面白いのですが、具体的にはイギリスのような例を考えればよろしいのでしょうか?ただ、イギリスでも、ロンドンなどの大都市では集合住宅に居住するケースが多いのではないでしょうか?(あまり自信がありませんが。) | ||
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