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国土交通白書 2024

第1節 本格化する少子高齢化・人口減少における課題

コラム 子連れ出勤(つくばみらい市)

 茨城県つくばみらい市は、人口約5万人、世帯数約2万世帯のうち約19%の世帯が12歳未満の子どもを抱える子育て世帯である。市の「第2期つくばみらい市こども・子育て支援事業計画」においては、「みんなで見守るこどもの笑顔 ~すくすく育つ“みらい”の子~」を基本理念に、「質の高い幼児教育・保育サービスの充実」「地域で子育てを支えるまちづくり」「子どもの育ちを支える社会環境づくり」「仕事と生活の調和を実現した子育て環境づくり」を基本目標として掲げている。

 市職員の子育て支援、及び多様な働き方を推進すること、また、同市の取組みが民間企業にも広がることを目的として、2023年12月に「子連れ出勤」が正式導入された。この制度は、保育施設等の一時的な閉鎖や、一時的に保育者が不在となる場合に利用することができ、小学6年生までの児童が対象である。

 同市では、「子連れ出勤」の正式導入前に、試験的実施(2023年7月24日~同年8月25日)を行っており、利用した職員にアンケートを実施したところ、回答者14人のうち12人が「利用したい」との回答であり、肯定的な意見が多くを占めた。また、利用者以外を対象とした職員アンケートでも、6割の職員が肯定的な意見であった。

 同市は、「子連れ出勤」について、小学校等の長期休業期間(夏季・冬季等)については、理由を問わずに「子連れ出勤」を可能とするなど、制度の利用促進を図っている。このような多様な働き方が広く認知されることで、民間企業を含め、子育て支援の一つのあり方として制度が普及し、利用が拡大していくことが期待される。

<子連れ出勤の様子>
<子連れ出勤の様子>

資料)つくばみらい市