芋川関連河道閉塞監視状況 |
《各種伝送手段を用いて被災映像の伝送を実施》 |
芋川は震源地の山古志村の殆どを流域とし、下流の堀之内町で直轄管理の魚野川に合流する県管理河川である。 この芋川流域において今回の地震により大規模な土砂崩れが発生し、芋川筋の5箇所(上流から寺野、南平、楢木、東竹沢、十二平地先)で、河道を閉塞しダムを形成していることが、28日に現地調査を行った新潟大学積雪地域災害研究センター教授らにより確認された。 特に被害が大きい寺野と東竹沢の2箇所は、大きなダム湖が形成されており、規模が最も大きい寺野地区では幅40m、直下流との落差が約50mにも達していた。 このため、芋川下流の堀之内町では、雨が降れば河道閉塞ダムの決壊のおそれがあるため、30日より、同町竜光の101世帯に避難勧告が出されている。 |
芋川の状況 |
芋川 |
山古志村寺野 |
監視カメラ |
寺野 |
楢木 |
十二平 |
竜光 |
南平 |
山古志村 |
小千谷市 |
堀之内町 |
東竹沢 |
3 |
ワイヤーセンサー設置位置 堀之内町小芋川地先:魚野川合流地点上流3km地点 |
カメラ設置位置 |
東竹沢(前沢川合流点直下流) |
監視カメラ位置 |
滑落 |
河道閉塞 |
東竹沢 |
河道閉塞 |
河道閉塞 |
大規模土石流の発生の危機が高まった新潟県は、河道閉塞に伴う湛水に伴う湛水が進行している寺野と東竹沢の2地区に、ダム土石流監視を行うため、北陸地方整備局に対してそれぞれ2地区にKu-SAT送信用の出動要請を実施。 この支援要請を受けた北陸地方整備局では、Ku-SATの設置場所とそこまでの機材運搬ルートを確認するため、28日に本局職員で構成する先遣隊を現地に出動させた。 翌29日昼頃、芋川流域にKu-SAT2台の設置部隊を派遣した。 29日に機器設置、設定などを完了させ、翌30日に再度出動し、昼頃に2箇所Ku-SATは画像送信を本格的に開始した。 なお、現地への移動は、途中の小学校まで車で通行し、小学校のグランドより北陸防災ヘリを使いKu-SAT設置置箇所まで空輸で機器搬入を行った。 |
状況監視 |
河川管理者である新潟県は、10月31日午後、建設機械(バックホウ)数台を自衛隊ヘリで空輸し、大規模なダム湖が形成された上流部の寺野と中流部の東竹沢の両地区で排水ポンプによる強制排水を行うことを決めた。東竹沢地区では、翌日の11月1日から水路整備のための掘削を開始し方の寺野地区についてはポンプを組み立て、2日から排水を開始している。 また、堀之内町の芋川下流部に土石流を感知するワイヤーセンサーを設置し、危機管理能力を高めた。 現地映像は下流地区の「堀之内町」、「川口町」両役場と魚野川の河川管理者である「信濃川河川事務所」に設置したKu-SATで受信すると共に、小出・長岡地域振興局及び県庁においても同時受信し、リアルタイムで状況監視ができる体制を整えている。 |
現地での電源確保にあたっては、発電機を持ち込みカメラ及びKu-satへの電源供給を実施しているが、一般的な可搬発電機の燃料タンク容量では、せいぜい6時間程度の連続稼働となる。 このため無人状態における24時間監視に対応しつつ、燃料運搬、補給による現地派遣回数を削減するため、11月2日から燃料タンクの容量増量(100g)を行い無人化状態における連続伝送を行っている。 |
(Ku-SAT受信用設置場所) (受信開始日時) ・小出地域振興局 10月30日 16:40〜 ・長岡地域振興局 10月30日 18:30〜 ・堀之内町役場 10月31日 14:30〜 ・川口町役場 10月31日 18:40〜 ・信濃川河川事務所 10月31日 10:30〜 ・小千谷維持管理事務所 11月 4日 15:00〜 |
【山古志村寺野地区の河道閉塞形成状況】 (2004/10/25撮影) |
【山古志村寺野地区の河道閉塞形成状況】 |
【山古志村東竹沢地区の河道閉塞形成状況】 |
【山古志村東竹沢地区の河道閉塞形成状況】 |
【山古志村寺野でのKu-sat設営状況】 (2004/10/30撮影) |
←【小出地域振興局屋上での 受信用Ku-sat設置状況】 (2004/10/30撮影) |
【小出地域振興局事務室内に 設置されたモニタ】 → |
芋川 |