問1 整備新幹線って何ですか?
問2 新幹線を造っているのは誰ですか?
問3 新幹線を造るのには一体どれくらいのお金がかかるのですか?
問4 新幹線を造るお金はどこから出ているのですか?
問5 新幹線の予算は毎年どのように決められるのですか?
問6 整備新幹線はいつ完成するのですか?
問7 新幹線は無駄な事業だという話もありますが・・・?
問8 新幹線は誰が所有しているのですか?
問9 新幹線のリース料はどのように決められるのですか?
問10 新幹線の最高速度はいくらですか?
問11 スーパー特急とは何ですか?
問12 新幹線は何人の人を運んでいるのですか?
問13 新幹線が初めて走ったのはいつですか?
問14 世界の他の諸国の新幹線はどうなっていますか?
問15 新幹線の車両一両はいくらですか?
いわゆる「整備新幹線」とは、全国新幹線鉄道整備法に基づき、昭和48年に運輸大臣により決定された整備計画に定められている北海道(青森〜札幌)、東北(盛岡〜青森)、北陸(東京〜長野〜金沢〜大阪)、九州鹿児島ルート(博多〜鹿児島)、九州長崎ルート(博多〜長崎)の5新幹線のことを言います。
なお、東海道新幹線、山陽新幹線は全国新幹線鉄道整備法が施行される前に着手したため、整備計画が定められていません。
上越新幹線(東京〜新潟)、東北新幹線(東京〜盛岡)は昭和46年に整備計画が定められ、昭和57年に既に開業しております。
また、いわゆる山形新幹線や秋田新幹線は在来線の線路幅(1067mm)を新幹線と同じ線路幅(1435mm)に拡げ、東北新幹線との直通運転を行っているものであり、整備新幹線ではありません。
特殊法人である日本鉄道建設公団が建設主体となっています。
同公団は、昭和39年に設立され、国鉄の新線建設、青函トンネルの建設等を行ってきました。
国鉄民営化後も、整備新幹線の他、秋田新幹線、ほくほく線、常磐新線等幅広く鉄道建設工事を行っています。
工事を行う線区毎に工事内容に差があるため一概に言えませんが、例えば、整備新幹線として初めて開業した北陸新幹線高崎・長野間を例にとると、高崎・長野間約117qの建設費は約8,300億円であり、1km当たりおよそ70億円程度かかることになります。
また、現在建設を進めることとされている3線6区間(約630km)の工事費は約3.6兆円となっています。(平成11年4月価格)
(参考)
地下鉄 |
約300億円(1kmあたり) |
東京都庁 |
約1500億円 |
明石海峡大橋 |
約5000億円 |
本四連絡橋児島・坂出ルート |
約1.1兆円 |
東京湾アクアライン |
約1.4兆円 |
関西空港(2期工事) |
約1.6兆円 |
近畿自動車道(名古屋神戸線) |
約3.8兆円 |
第二東海自動車道(横浜名古屋線) |
約5.5兆円 |
新幹線の建設にあたっては、国と沿線地方公共団体が公団に支出する補助金、東海道新幹線等既設新幹線をJRへ売却した代金の一部(いわゆる特定財源)、北陸新幹線高崎・長野間(長野行新幹線)のリース料も充てられています。
まず、国の公共事業関係費が決められ、これに特定財源を加えた額の2分の1を沿線地方公共団体が負担し、さらに北陸新幹線高崎・長野間(長野行新幹線)のリース料を加えた額が、毎年度の建設事業費となります。
北陸新幹線のうち、高崎・長野間は平成9年10月に開業しました。
現在工事中の東北新幹線(盛岡・八戸間)は平成14年末、九州新幹線(新八代・西鹿児島間)は平成15年末の完成を目指しております。
また、東北新幹線(八戸・新青森間)、九州新幹線(博多・新八代間)は、平成13年度から概ね12年後、北陸新幹線(長野・富山間)は概ね12年強後の完成を目指しております。
新幹線の建設は確かに多額の費用を要しますが、一方誰でも容易に利用できる交通手段として、大幅な時間短縮を達成することができます。また、その建設に際しては、各線区ごとに、
投資効果、収支採算性等を十分に検証し、安定的な財源が確保された範囲内において、既に着工した区間の工期と短縮し、開業効果を出来る限り早期に発揮すること、また、既に着工している区間と同時に
開業することが望ましい新たな区間を着工することとしております。
さらに、新幹線はエネルギー効率の面からも環境に優しく、安全性にも優れているため、近年特に各方面からその整備が強く求められています。
(新幹線の整備効果)
○ |
新幹線の整備に伴う輸送サービスの向上により、沿線地域において、 |
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・ |
企業立地魅力の向上による事業所数の増加 |
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・ |
居住人口の増加 |
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・ |
県内総生産の増加 |
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などが期待されます。 |
○ |
北陸新幹線(高崎〜長野間)の整備により、 |
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・ |
東京〜長野間の所要が開業前約2時間40分が、開業後1時間19分と約1時間20分短縮 |
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・ |
従来と比較して利用者が約25%増加 |
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・ |
利用者の約半分が東京圏居住者 |
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などがあります。 |
東海道新幹線はJR東海、山陽新幹線はJR西日本、東北新幹線(東京〜盛岡)、上越新幹線はJR東日本がそれぞれ所有しています。一方、北陸新幹線高崎〜長野など整備新幹線は日本鉄道建設公団が所有し、JR旅客会社にリースします。
整備新幹線は法律に基づき、公団が保有し、JRに貸し付けることとなっております。リース料は、新幹線が建設されることによって、JRが受ける利益相当額を基準として定めており、JRの経営に対して中立となっております。
山陽新幹線において、平成9年3月より500系新幹線が導入され、最高速度時速300qで営業運転が行われております。また、東海道新幹線ではのぞみが270q、東北新幹線は275q、上越新幹線は270q、北陸新幹線260qとなっています。
(参考)
在来特急:約130q
飛行機 :約950q
東海道新幹線等フル規格の新幹線と同じ構造の路盤、トンネルを走行しますが、当面、線路の幅を在来線と同じ狭軌(1067mm)とし、在来線直通の車両を走らせるものです。
スーパー特急は線路の幅が狭いため、最高速度は時速200qとなります。
1日あたり平均して、東海道・山陽新幹線は約51万人、東北新幹線は約22万人、上越新幹線は約10万人、北陸新幹線は約2万5千万人が利用しています。(平成11年度実績)
なお、東海道・山陽新幹線のぞみ号の1編成(16両編成)の座席定員数は約1300人です。
最初に出来たのは東海道新幹線であり、東京オリンピックと同じ昭和39年に開業しました。
(参考)
鉄道 |
明治5年 |
新橋〜横浜間 |
地下鉄 |
昭和2年 |
浅草〜上野間 |
路線バス |
明治36年 |
京都 |
タクシー |
大正元年 |
銀座 |
東海道新幹線の開業に伴って特にヨーロッパ各国でも新幹線の建設を行おうとする機運が高まり、現在では、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどに高速新線が建設され高速列車が走っているほか、イギリス、スウェーデン、アメリカ合衆国などでは、在来線を一部改良して高速列車が走っております。これらの列車の最高速度は、時速200〜300qです。なお、スペインは、高速新線と在来線の軌間が異なりますが、その他の国では同じですので、高速新線と在来線の乗り入れができます。
種類にもよりますが、1両あたり約2〜3億円です。
16両1編成では約40億円となります。
(参考)
ジャンボジェット1機 |
約 150億円 |
バス1台 |
約 1600万円 |
タンカー1隻 |
約30〜40億円 |