水は私たちの人体に欠くことのできないものです。過去には水俣病、イタイイタイ病などの公害のように、水を媒体として水銀やカドミウムなどが米や魚 に蓄積され、それを食べた人の健康を害した事例もあり、水の汚染は健康に害を及ぼすことにもなります。
わが国では水道の普及率は97%を超え、安価で直接飲用できる安全な水を供給していますが、近年ではミネラルウォーターの消費量の増大や家庭用浄水
器の普及が進むなど、飲用に「安全でおいしい水」を求める社会的関心が高まっています。
水道水は約76%を河川・湖沼等を水源として、これを浄水処理して家庭に給水しています。そのため、河川・湖沼の水質の悪化は、カビ臭い、カルキ臭い といった異臭を発生させる等、水道水がおいしくない原因となります。
近年、水道事業者による高度浄水処理の導入などの各種の取組により、水道水の異臭味被害は減少しています。
一方、水質の状況を環境基準の達成率でみてみると、河川では近年、達成率が90%を超え、水質の改善が進んでいますが、湖沼の達成率は40〜50% で推移しておりさらなる改善が必要です。
「安全でおいしい水」を確保するためには、水源となる河川・湖沼等の水質を改善していくことが重要であり、今後とも水源水質の保全を中心とした取組
を進める必要があります。
作成日:平成15年7月4日/最終更新日:平成26年8月1日