京極町は北海道の西部、羊蹄山の東裾に位置する人口約3,500人のまちです。
標高1,898メートルの羊蹄山はその美しさから「蝦夷冨士」の名で親しまれ、人々に豊富な湧水を提供してくれます。
長年の治山工事等によって整備された羊蹄山麓の森林によってはぐくまれて、山のふもとのふきだし公園の湧水口から毎日休むことなくおいしい水が湧き出し、天の恵みの水として町民の生活用水として利用されています。
一年を通して変わらない水温と味と水量を誇るこの水は、京極町の歴史が始まるより遥か前から湧き続けています。
昭和61年からは、ふきだし公園の整備が始まり、周囲の自然環境や湧水の安全性を損なわないように考慮しながら、町ぐるみで環境整備に努めており、現在は毎年80万人以上の観光客が訪れます。
公園内は、湧水が流れ込む大きな修景池があり、トイレ・東屋・遊歩道・つり橋・八つ橋・噴水・遊具施設や展望台が点在するほか、三十三観音像や不動明王がまつられており、霊場としても知られています。
京極町では、「名水の里」として、引き続きふきだし公園の環境保全に務めるとともに、湧水を生かした地域の活性化に取り組んでおり、ミネラルウォーターを原材料とした名水コーヒーや名水酒、氷菓子などの特産品の開発を行っています。
毎年7月に行われる「しゃっこいまつり」では水の感謝祭を始め、流しそうめん、野点(のだて)、氷の宝探しなどのイベントが行われ、きれいな水と共存できるまちづくりに取り組んでいます。