只見町は四方を緑の山々に囲まれ、福島県の西南にあり、西南部は新潟県に接しています。昭和26年、本町を中心とする只見川流域が「只見柳津県立自然公園」に、昭和46年には越後山脈南部が「越後三山只見国定公園」に指定された風光明媚な町です。
町の中央に流れる伊南川や只見川の清らかな流れと、豊かな森林資源に恵まれ、わが国屈指の豪雪地帯という厳しい自然環境から生まれる四季の美しい移り変わりが、緑と水の郷・只見の源となっています。
尾瀬沼に源を発する只見川の流域にあり、日本でも有数の多雪地帯で、年間の降雪累計が20メートルを越すことも珍しくありません。その豊富な雪解け水は電力の源になり、只見川に戦後数々のダム式発電所がつくられ、日本の復興と高度成長を支えたクリーンエネルギーの供給基地としての役割を担ってきました。
只見町には昭和36年に完成した、総出力38万kW(ダム式としては日本一)を誇る田子倉ダムをはじめ、5箇所のダム(発電所)があるダムの町でもあります。田子倉湖は、巨大なイワナやコイ、サクラマス、ワカサギ等魚が豊富で、釣り客に人気があります。
只見湖は、美しい人造湖で、湖岸を活用したマラソン、ハイキング、釣り大会等のイベントが盛んに行われています。滝湖は、白鳥の飛来地となっております。
また、面積の94%を森林が占める只見町には、ブナを主とする落葉広葉樹林が広がり、多様性のある豊かな自然が広がっています。渓畔林にはトチノキやカツラ・サワグルミなどがうっそうと繁り、多くの稀少動植物も生息しています。
今、越後三山只見国定公園を中心とする一体が、その自然環境が世界的にも価値があるものとして注目され、地域でも「ユネスコ世界自然遺産」級の資源を保護しようという運動が広がっています。
とくに、ブナ林は規模や原始性において国内第一級といわれており、町では貴重な自然を再認識し、未来に残そうと「自然首都・只見」を宣言し、まちづくりを推進しています。