令和6年2月7日
(同時発表:関東地方整備局、近畿地方整備局)
国土交通省では、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、カーボンニュートラルポート(CNP)の形成を推進しています。この一環で、港湾の荷役機械に水素エネルギーを導入する現地実証を行うことにしているところ、この度、実施場所等が決まりましたので、お知らせします。 |
○国土交通省では、我が国の港湾や産業の競争力強化と脱炭素社会の実現に貢献するため、
脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や水素等の受入環境の整備等を図るカーボンニュー
トラルポート(CNP)の形成を推進しています。
○港湾のターミナルの脱炭素化を実現し、荷主や船社から選ばれる競争力のある港湾を形成
するためには、荷役機械の脱炭素化等に取り組むことが必要です。
○荷役機械の脱炭素化の手法として水素を燃料とする荷役機械の導入が挙げられますが、こ
れまでに技術開発は行われているものの、まだ国内の港湾において実際に導入された事例
はありません。このため、今後荷役の現場への導入を促進するため、まずは現地実証を行
うこととしております。
○この度、横浜港及び神戸港において、現地実証を下記のとおり行うことにしましたので、
お知らせします。今後、荷役機械への水素燃料電池又は水素エンジン発電機の搭載、水素
を充填するための設備の整備など、現地実証の実施に向けた具体的な準備を進めてまいり
ます。
○本実証の結果を踏まえ、港湾のターミナルにおいて水素を安全かつ円滑に導入するため、
港湾の施設の技術上の基準の改訂等を進め、水素を燃料とする荷役機械の導入拡大に向け
た環境整備を行ってまいります。
記
1.実施場所
1)横浜港 南本牧ふ頭地区 MC-2
2)神戸港 ポートアイランド(第2期)地区 PC15~17
2.実施内容
1)タイヤ式門型クレーン(RTG:Rubber Tired Gantry crane)のディーゼルエンジン
発電機の水素燃料電池(横浜港)又は水素エンジン発電機(神戸港)への換装
2)荷役機械に対する水素充填
3)荷役機械による荷役作業の実施
3.事業実施スケジュール(予定)
令和4年度~令和5年度 :実施計画立案(机上検討)
令和5年度~令和6年度 :RTG換装、試運転(現地実証の準備に着手)
令和7年度 :現地実証(データ取得)、分析等
令和7年度~令和8年度 :技術上の基準の改訂等