官庁営繕

国立西洋美術館 本館

■ 施設概要

 国立西洋美術館本館は、戦後日仏間の国交回復並びに関係改善の象徴として絵画や彫刻等の「松方コレクション」が返還されるにあたり実現されたもので、20世紀を代表する建築家のひとりであるル・コルビュジエ(1887~1965)により設計され、コルビュジエの弟子であった坂倉準三、前川國男、吉阪隆正の協力により昭和34年(1959年)に竣工しました。
 昭和54年(1979年)には新館を増築して機能を拡充しましたが、平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災を契機として、本館の本格的な耐震改修を行い、平成10年(1998年)に竣工しました。
 耐震改修においては、歴史的・文化的価値への配慮として、コルビュジエのオリジナルデザインを保存しながら耐震性を向上させるため、日本初の免震レトロフィット工法(既存の基礎部分に免震装置等を設け、建物のデザインや機能を損なわずに地震に対する安全性を確保する補強方法)を採用しました。同時期に、美術館機能を拡充するため企画展示館(21世紀ギャラリー)を上野公園内の景観に配慮し前庭地下に増築しました。
 本館は、インド以東、アメリカ以西に唯一現存するコルビュジエの作品であり、その文化的価値が幅広く認められています。平成19年(2007年)には国の重要文化財(建造物)に指定されました。
 平成28年7月17日、国立西洋美術館本館を含む7ヶ国17資産で構成される「ル・コルビュジェの建築作品 -近代建築運動への顕著な貢献-」の世界文化遺産登録が決定されました。

 ◇ 国立西洋美術館本館の免震レトロフィットについては関東地方整備局営繕部のホームページで詳しく紹介しています。

  • 国立西洋美術館:本館

■ 建物データ

 創建当時の名称 : 国立西洋美術館
       地 : 東京都台東区
      模 : 鉄筋コンクリート造 地上3階、地下1階、塔屋1階
       者 : ル・コルビュジエ
       年 : 昭和34年(1959年)
       法 : 免震レトロフィット

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