第II部 国土交通行政の動向 

1 良好な景観の形成

(1)景観緑三法に基づく取組みの推進

 良好な景観形成への取組みを総合的かつ体系的に推進するため、いわゆる景観緑三法が平成17年6月に全面施行となった。18年12月現在、「景観法」に基づく景観行政団体(注)は249団体に増加し、景観計画は23団体で策定されている。国土交通省では、6月1日を新たに「景観の日」と定め、「景観法」の基本理念の普及、良好な景観形成に関する国民の意識向上等を図っている。
 また、「屋外広告物法」を改正し、屋外広告業の登録制度の導入、簡易除却制度の対象の拡充、景観行政団体である市町村による屋外広告物条例の制定を可能とする(平成18年12月現在5団体で条例を制定済み)など、制度の充実を図っており、効果的・効率的な屋外広告物行政が進められている。さらに、「都市緑地法」に新たに位置付けられた緑化地域制度や地区計画等緑化率条例制度(同年5月現在3地区で条例を制定済み)を活用することにより、良好な景観の形成と緑豊かで暮らしやすいまちづくり等を推進している。
 なお、「都市計画法」や「建築基準法」に基づく規制・誘導方策についても、地方公共団体による良好な景観の形成に配慮した運用が求められている。
 
図表II-2-4-1 美しい景観と豊かな緑を総合的に実現するための景観緑三法の整備

景観に関する基本法制の整備、緑に関する法制の抜本的見直し、屋外広告物に関する制度の充実を一体的に行う景観緑三法の整備により、全国各地で美しい景観・豊かな緑の形成を促進している。


(注)都道府県、政令指定市、中核市又は都道府県知事と協議、その同意を得て景観行政をつかさどる市町村をいう。

 

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