第II部 国土交通行政の動向 

4 歩行者・自転車優先の道づくりの推進

1)くらしのみちゾーンの推進
 生活道路を、これまでの自動車優先から歩行者・自転車優先に転換し、安全で質の高い生活空間にするため、「くらしのみちゾーン」(注)等の推進に取り組んでいる。

2)サイクルツアーの推進
 サイクリングを楽しみながら地域の魅力をゆっくりと堪能するサイクルツアーを普及させるために、サイクリングロードと観光施設、川の親水施設、港湾緑地等との連携を強化している。

3)歩行空間の形成
 歩くことを通じた健康の増進や魅力ある地域づくりを支援するために、豊かな景観・自然、歴史的事物等を結ぶ質の高い歩行空間を形成するウォーキング・トレイル事業を推進している。

4)わかりやすい道案内の推進
 歩行者・自転車の安全かつ円滑な通行のために、通りの名称を活用した道案内の実施、複数の言語を表示した地図標識の設置等を推進している。

5)柔軟な道路管理制度の構築
 歩行者等が安全かつ円滑に通行できる道路や地域のにぎわいの場として活用できる道路等、道路に対する市町村や地域住民等のニーズに即した柔軟な道路管理制度を構築するため、「都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案」を第166回国会に提出した。


(注)外周を幹線道路に囲まれているなどのまとまりのある住区や中心市街地の街区等において、一般車両の地区内への流入を制限して身近な道路を歩行者・自転車優先とし、併せて無電柱化、緑化等の環境整備を行い、交通安全の確保と生活環境の質の向上を図ろうとする取組み。平成19年1月末現在、「くらしのみちゾーン」等として55地区を登録し、事業費等の補助に加え、社会実験費の支援等ソフト面を含めた総合的な支援を実施している。

 

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