第II部 国土交通行政の動向 

(6)ICT化による既存ストックの管理の高度化

 ICT(注)を活用した公共施設管理、危機管理の高度化を実現するため、光ファイバ網の構築を進めるとともに、公共施設管理用光ファイバ、監視カメラ(CCTV)、斜面監視GPS等各種情報通信システムを組み合わせ、公共施設の適切な維持管理や運用を図っている。
 具体的には、光ファイバを活用した道路斜面の継続監視による管理の高度化、インターネット等を活用した防災情報の提供等安全な道路利用のための対策を進めている。
 また、水門・排水機場等の管理の遠隔操作、河川の流況や火山地域等の遠隔監視のほか、下水処理場・ポンプ場等の施設間を光ファイバ等で結び、遠隔監視・操作をするなど管理の高度化を図っている。
 さらに、海岸の状況を把握するための光ファイバー網及びCCTV等の整備を図り、海岸利用者等への安全情報の早期提供を行うとともに、水門等の施設を迅速かつ一元的に操作し津波・高潮被害の未然防止を図る津波・高潮防災ステーションを整備している(平成17年度末現在7地域供用)。
 
図表II-6-1-17 津波・高潮防災ステーションのイメージ図

潮位計による津波高潮の観測情報を収集するとともに、気象台からの津波・高潮警報・注意報・予測情報を海岸利用者等へ情報伝達する。併せて、水門などを遠隔に操作し津波・高潮被害の未然防止を図る津波・高潮防災ステーションを整備する。


(注)我が国では、情報通信技術を表す言葉として「IT(Information Technology)」の語が広く普及しているが、国際的には、「ICT(Information and Communications Technology)」の語が広く定着している。今後のユビキタスネット社会においては、誰でも簡単にネットに接続することにより、多様で自由かつ便利な「コミュニケーション」を実現していくことが重要であることから、原則ICTを使用する。

 

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