(ア) 自動車の安全に関する技術基準の見直し等


 自動車の保安基準については、国際的調和にも留意しつつ、交通環境の変化に対応した見直しを適宜行っている。特に、近年、交通事故死傷者が高い水準で推移しているという厳しい事態に対処するため、4年3月に運輸技術審議会から出された答申を逐次計画的に実施することとしている。このため、5年4月には、乗用車の前面衝突時の車両本体による衝撃吸収性能の強化、ブレーキ性能の強化等について、6年3月には、大型後部反射器の装備義務付け対象車種の拡大及びシート組み込み式チャイルドシートの規定整備について、8年9月には側面衝突時の車両本体による衝撃吸収性能の強化、大型車のブレーキ性能の強化等について自動車の安全基準の拡充強化を実施したところである。今後も本答申を踏まえ、4年3月に設立された(財)交通事故総合分析センターの実施する交通事故の総合的な調査分析等を活用し、安全基準のより一層の拡充強化、研究開発の推進等を行うとともに、大型バスの構造等の面からの安全対策についても検討を進めることとしている。