2 わが国の民間機の現勢


(1) 旅客機

  日本航空(株),全日本空輸(株)等定期航空運送事業を営む航空企業においては,DC-8,B-727,YS-11の保有機数が逐次増加し,使用機材のジェット化またはターボ・プッロプが促進された。
  国際線においては,航空輸送需要の増大による新路線の開設および既設路線の増便のため,DC-8が増機されて21機(43年8月1日現在)となつているが,43年度中にはさらに5機が導入されて合計26機となる。このうちには,従来のDC-8の胴体を延長して搭載量を増加したDC-8-61型機およびDC-862型機9機が含まれている。さらに,国際航空輸送需要の飛躍的な増大に伴い,近く到来が予想される大量同時輸送時代に備え,日本航空(株)も超大型輸送機B-747型機6機を発注している。
  国内線においては,ピストン機が売却,廃棄されて漸次路線から姿を消す一方,中距離ジェット機B-7271および国産ターポ・プロップ機YS-11が漸増し,事業者間の機種の統一の傾向が見られる。

(2) 小型機,ヘリコプター等

  双発の小型ピストン機は,操縦訓練,航空測量等に使用されているほか,報道取材,社用機等いわゆる自家用機としても使用されているが,その機数は,昨年度とほとんど変りない。これに反し,単発機は,特に最近における航空機使用事業の順調な発展,新規事業者の増加等により,その機数は,かなりの増加を示している。
  一方,ヘリコプターについて,昨年同様大型機については,伸び悩みの状態であるが,小型機については,薬剤散布等の需要の増大により順調な伸びを示している。


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