3 航路標識の整備


  海上保安庁は,各海域における船舶航行の特殊性に対応して必要な機能を具備した燈台,燈浮標,マイクロ波標識局,デッカ局等の航路標識を整備してきており,54年度においては,78の航路標識を新設するとともに,既設のものについても,標識用電源の太陽電池化,波力発電化,電子管のトランジスタ化等省エネルギー化や老朽機器,施設の代替更新等を推進し,628の改良改修を実施した。
  更に,既に運用を行っている北海道,北九州及び東北のデッカチェーンに引き続き,関東デッカチェーンを完成させたほか四国デッカチェーンの整備に着手した 〔II−(V)−2図〕。また,船舶交通のふくそうする東京湾においては,東京湾海上交通情報機構整備の一環として,京浜港東京区に船舶通航信号所の整備を行った。

  国際協力の面では,航路標識に関する情報資料の交換,航路標識システムの標準化等について活動している鼠際航路標識協会の総会が55年11月に東京で開催され,浮標式の統一化も図られる予定であり,会議後は,我が国が国際航路標識協会の会長国として5年間協会運営の重要な役割を担うことになっている。


表紙へ戻る 目次へ戻る 前へ戻る