4 その他貨物輸送をとりまく問題


 (1) 貨物自動車の輸送秩序の改善については,52年度から各陸運局及び主要陸運事務所に貨物輸送監理官が置かれ,各都道府県トラック協会が自主的に配置している輸送秩序改善指導員と協力しつつ,その取締りに当っているところである。
  過積載をはじめ輸送秩序の問題点の多くがトラック運送事業の構造的脆弱性に起因していることから,基本的には総合型構造改善事業を推進するなどにより業界の体質を改善し,経済的,社会的地位の向上を図ることが重要であるが,行政側においても,上述のような貨物輸送監理官等による輸送秩序改善のための体制のより一層の充実に努める必要がある。
 (2) 国道43号線,同1号線等においては,大型トラックの夜間走行による騒音等の公害が大きな問題になっている。根本的な解決策としてはバイパスの建設等が求められるが,運輸省は,当直の対策として,高速道路への乗せ替え,時間調整による深夜走行の回避等に努めるようトラック業界を指導している。
  なお,今後の交通公害対策のあり方については,55年6月26日に中央公害対策審議会に対し諮問がなされ,同審議会において部会を設けて検討されている。


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