審判手続き

審判手続きの流れ

海難の発生から裁決(詳細)

【認知・調査】
理事官は新聞、テレビ等で海難を知ったとき、国土交通省、海上保安官、警察官及び市町村長等から海難が発生したことの通報を受けたときは、直ちに調査を開始します。
  • 海難関係人への質問
  • 検査の実施、証拠品の領置
  • 事件に関する照会、鑑定、翻訳
面接調査
面接調査
【審判開始の申立て】
調査の結果、理事官は海技士又は小型船舶操縦士等に対する懲戒が必要と認めたときは、海難審判所又は地方海難審判所(支所を含む)に審判開始の申立てを行います。このとき、故意又は過失があると認める者(海技士・小型船舶操縦士・水先人)を受審人に、受審人の故意又は過失の内容及び懲戒の量定を判断するため必要と認める者を指定海難関係人にそれぞれ指定します。 実地検査
実地検査
【審判】
海難審判所又は地方海難審判所(支所を含む)において、公開の審判廷で審判官3名の合議体又は1名の審判官及び書記が列席し、理事官立会いのもと、受審人、指定海難関係人及び補佐人(受審人・指定海難関係人の選任のもと補佐活動を行う)が出廷し、口頭弁論により審理されます。

(審判前の手続き)
審判期日の指定(呼出、通知)、受審人・理事官からの管轄移転の請求、第一回審判期日の変更請求、実地検査、補佐人の選任、テレビ会議システムによる尋問

(審判中の手続き)
審判長又は審判官の開廷の宣言、出廷者を確認する人定尋問、理事官の申立て理由の陳述、理事官陳述に対する受審人・指定海難関係人・補佐人の意見陳述、申立て及び職権による人証・物証の証拠調、審判官・理事官・補佐人による尋問、理事官の意見陳述、受審人・指定海難関係人・補佐人の意見陳述、受審人・指定海難関係人の最終陳述、審判長又は審判官の最終の告知(結審)
審判模様
審判模様
【裁決】
結審後、海難の事実及び受審人に故意又は過失の内容を明らかにした裁決が言渡されます。
その際、受審人への懲戒が言渡されます。
裁決原本
裁決原本
【執行】
裁決が確定すると、受審人への懲戒を理事官が執行します。
【提訴】
海難審判所及び地方海難審判所の裁決で懲戒処分を受け、その処分に不服のある場合は、裁決言渡しの翌日から30日以内に東京高等裁判所(専属)に裁決取消しの訴えをすることができます。