国土交通省
 カーフェリーの車両甲板の人身事故防止について
   〜サイドブレーキによる車輌逸走防止措置の徹底について〜
ラインBack to Home

平成17年3月22日
<問い合わせ先>
海事局 国内旅客課
運航監理官
(内線43−432)

TEL:03-5253-8111(代表)

      船内で壁に衝突したトレーラーヘッド

 カーフェリーの車両甲板の死亡事故が増 加する傾向に あります

 旅客船の安全対策については、旅客船事業者に対して事故防止に万全を期すよう、機会ある ごとにお願いしているところです。

 しかし、残念ながら最近、カ−フェリーにおいて、大型のトレーラーシャーシなどの積込、積卸の際に、サイドブレーキの掛け忘れから、車両が無人のまま動き出し、運転手や作業員が、 巻き込まれたり挟まれたりして、死亡するという事故が増えております。

 去る3月8日には、松山港着岸中の大型カーフェリーにおいて、トレーラー運転 手がトレーラーヘッドとシャーシの接続作業中、無人のトレーラーが船内のランプウェイに沿って動き出し、運転手が停止させようとした際、ドアと船内の手す りに挟まれと全身圧迫により死亡するという事故が発生しました。

 また昨年12月4日には、大分港着岸中の大型カーフェリーにおいて、トレーラー運転手がトレーラーヘッドと シャーシの切り離し作業中、無人のトレーラーヘッドが動き出し、運転手が停止させようと運転席に乗り込もうとした際、ドアが隣の車両に接触し、ドアと車体 に挟まれ て胸部圧迫により死亡するという事故が発生しました。
 これと同様の死亡事故は、昨年7月22日、新門司港においても発生しています。

 これらの事故の原因は、いずれも運転手がサイドブレーキを掛けずに 運転席から離れるという基本的ミスに起因していると思われます。運転手がサイドブレーキを確実に掛けていれば、また、誘導員が運転手へのブ レーキ確認などを徹底していれば、事故は防止できたものと考えられます。

こういった事故の再発を防止するため、地方運輸局等においては、関係事業者に対し、作業基準の遵 守、特にサイドブレーキ確認合図の徹底等、車両誘導時に関する安全指導を実施しております。また、社団法人日本旅客船協会に対しても会員の方へ周知するよう依頼しているところです。
 
 カーフェリー等の旅客船事業者、大型トレーラーシャーシの関係事業者、運転手の皆様におかれましては、今一度サイドブレーキによる車輌逸走防止 措置の徹底を図り、安全管理の徹底をお願い致します。




戻る

ライン
All Rights Reserved, Copyright (C) 2004, Ministry of Land,Infrastructure and Transport