平成１７年１０月４日

＜問い合わせ先＞

鉄道局安全対策室

（内線40772）

TEL：03-5253-8111（代表）

　平成１６年度の鉄道事故等の発生状況をとりまとめましたので、お知らせします。

1. 運転事故の発生状況
   • 運転事故は長期的に減少傾向にあるが、近年、ほぼ横ばいで推移。
     • 16年度の運転事故の発生は847件（対前年度比14件増。列車走行百万�q当たりの発生件数では、0.6件）
     • 昭和50年度3,794件、昭和60年度1,594件、平成5年度1,180件、前年度833件

   • 列車事故（列車衝突事故、列車脱線事故及び列車火災事故をいう。）は、前年度より15件増の39件であった。
     • 列車衝突事故は、鉄道で 1件、軌道で 6件（前年度は鉄道 1件、軌道 2件）
     • 列車脱線事故は、鉄道で25件、軌道で 7件（前年度は鉄道17件、軌道 2件）
       　　(脱線事故のうち、災害原因によるものが15件、踏切事故に起因するものが6件)
     • 列車火災事故は、0件　　　　　　（前年度は鉄道 2件、軌道 0件）
       <注>鉄道の列車事故は航空・鉄道事故調査委員会の調査対象となるものであるが、軌道(軌道運転規則で運転される路面電車等)の列車事故は死傷者５名以上で同委員会の調査対象となる。

   • 踏切事故は長期的には減少傾向だが、運転事故全体のほぼ半数を占める。
     • 16年度の踏切事故の発生は410件（踏切事故に起因する列車脱線事故6件を含む）で、運転事故全体の48.4％を占める。
     • 直前横断によるものが236件で、踏切事故全体の57.6％を占める。
     • 身体障害者の方が死傷した踏切事故は2件。
     • 昭和50年度1,917件、昭和60年度943件、平成5年度653件、前年度417件

   • 人身障害事故は近年、ほぼ横ばいで推移し、運転事故全体の１／３以上を占める。
     • 16年度の人身障害事故の発生は342件で、運転事故全体の40.4％を占める。
     • 線路内立入りによるものが208件で、人身障害事故の60.8％を占める。
     • 身体障害者の方が死傷した人身障害事故は3件。
     • ホーム転落やホーム上の接触によるものが118件で、人身障害事故の34.5％を占める。
     • 前年度339件、そのうち線路内立入りが215件、ホーム関係が106件

   • 運転事故による死傷者は、近年、ほぼ横ばいで推移。乗客の死亡者は、５年連続して０。
     • 運転事故による死傷者数は722人(うち、死亡324人)で前年度に比べて28人の増加。死亡者のうち、踏切事故によるものは144人、人身障害事故によるものは177人で、前年度に比べて踏切事故では17人増、人身障害事故では24人減。
     • 前年度の死傷者は694人(うち、死亡330人）。なお、乗客の死亡事故は平成12年３月の営団日比谷線列車衝突事故（５名死亡）以来、無し。

2. インシデントの発生状況
   • 平成16年度に発生したインシデントは59件であり、今後も情報収集・分析に努める。

3. 輸送障害の発生状況
   • 輸送障害は長期的には増加傾向にあり、16年度は前年度より増加した。
     • 16年度の輸送障害は4805件（対前年度比877件増。列車走行百万km当たりの発生件数では、3.6件）
     • これまで、線路内支障等、部外原因によるものが増加傾向を示していたが、16年度においては台風、地震等の災害原因によるものが大幅に増加した。
     • 平成2年度2,478件、平成6年度3049件、12年度3712件、前年度3,928件。

（参考）鉄道事故の定義について

1. 鉄道運転事故
   　列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故、踏切障害事故、道路障害事故、鉄道人身障害事故及び鉄道物損事故をいう。また、軌道の運転事故は、鉄道運転事故と同様である。

   列車衝突事故
   　列車が他の列車又は車両と衝突し、又は接触した事故
   列車脱線事故
   　列車が脱線した事故
   列車火災事故
   　列車に火災が生じた事故
   踏切障害事故
   　踏切道において、列車又は車両が道路を通行する人又は車両等と衝突し、又は接触した事故
   道路障害事故
   　踏切道以外の道路において、列車又は車両が道路を通行する人又は車両等と衝突し、又は接触した事故
   鉄道人身障害事故
   　列車又は車両の運転により人の死傷を生じた事故（〜の事故に伴うものを除く。）
   鉄道物損事故
   　列車又は車両の運転により５００万円以上の物損を生じた事故（〜の事故に伴うものを除く。）

2. インシデント
   　鉄道運転事故が発生するおそれがあると認められる事態であって、鉄道事故等報告規則第４条第１項各号に掲げるものである。

3. 輸送障害
   　鉄道による輸送に障害を生じた事態（列車の運転を休止したもの又は旅客列車にあっては３０分（旅客列車以外にあっては１時間）以上遅延を生じたもの）であって、鉄道運転事故以外のもの

• 平成１６年度鉄道事故等の発生状況について

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