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ゲート設備材料の試験技術者資格証明書偽造に伴う調査点検について


 

 



 ゲート設備材料の試験技術者資格証明書偽造に伴う調査点検について

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平成19年11月16日
<問い合わせ先>
総合政策局
 建設施工企画課

(内線24943)

河川局
 河川環境課流水管理室

(内線35492)

 治水課

(内線35612)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

 河川やダムのゲート(水門)設備に使用する主ローラ等の購入(納入)の際に行う材料管理において、材料メーカである(株)明賀屋鉄工所(栃木県宇都宮市)(以下「当該材料メーカ」という)が実施した超音波探傷試験による品質証明に当たり、検査員が平成16 年11 月以降の「非破壊試験技術者資格証明書※1」を偽造し、それが品質証明書に添付されていた旨、平成19 年5 月末頃に工事の請負者であるゲート設備メーカより国土交通省に報告がありました。
 これをうけ、国土交通省では、河川管理施設の安全確保の観点から、当該材料メーカが平成16 年11 月以降に鋳造加工等を行い納入した材料について、所要の品質が確保されているかの調査点検を実施してきたところです。
 調査の過程において、以下の事実が明らかになりましたので、その内容と今後の対応について報告いたします。
 ・非破壊試験技術者資格証明書※1 ;(社)日本非破壊検査協会が認証し発行する資格証明書

  1. 点検結果(平成19 年10 月末現在)
    • 平成16 年11 月以降に当該材料メーカが鋳造加工等を行い納入した30 件のうち、23件について非破壊試験等を実施し21 件に異常がないことを確認(常時没水状態にあったり、出水期間中であったなどで確認できなかった7 件については調査を継続中
    • 施工中の工事(1 件)において、一部に国土交通省で定める機械工事施工管理基準(案)の判定基準(以下「判定基準」という)を満足しない表面のひび割れがあった。本件は、引き渡し前に交換を実施済みである。
    • 引き渡しを受けた工事(1 件)において、一部に判定基準を満足しない内部の気泡があった。
       この部材については、強度の再計算結果では力学上で許容される応力の範囲内にあるとの報告を受けているが、対応について地方整備局で検討中である。
    • 平成16 年10 月以前についても当該非破壊試験技術者が有資格者であることの確認ができない。

  2. 今後の対応
    • 調査点検を継続中である平成16 年11 月以降に納入された7 件については、平成19年12 月末までに調査点検を実施する。
    • 平成16 年10 月以前に当該材料メーカより納入されたものについても、非破壊試験等による調査点検を平成20 年2 月末までに実施する。(国土交通省直轄工事103 件分。なお、件数は聞き取り等により調査したもので今後変更の可能性あり)
    • 点検結果により不具合が発見された場合は、品質面や安全面の確認、原因究明等を行い、交換や補修などを含めた対応を検討する。
    • 再発防止のため、請負者に対して、鋳鍛鋼品の材料購入の際には、非破壊試験技術者の資格証明書が原本であることの確認を求める。
       また、引き渡しを受けた工事において、判定基準を満足しない部材が納入されたことを受け、当該材料メーカと請負者に対して今後の再発防止策について報告を求め、今後の品質確保対策を検討する。

  3. その他
    • 超音波探傷試験に関する規定等
       国土交通省では、ゲート設備の材料試験に関して、機械工事施工管理基準(案)に基づき製品の購入(納入)段階において実施することとしており、超音波探傷試 験はJIS Z 2344 による旨を明記している。
       JIS Z 2344 では、超音波探傷試験を実施する者は、「必要な資格又はそれに相当する十分な知識、技能及び経験をもつものとする」との規定がある。
       なお、金属材料の非破壊試験の必要な資格に関しては非破壊試験技術者資格((社)日本非破壊検査協会資格※2)がある。
       ※2;JIS Z 2305 に基づく認証資格

    • 過去の不具合事例
       これまで、国土交通省に納入された当該材料メーカが鋳造加工したゲート設備の主ローラ等で、製品の割れや破断などの損傷が発生した事例は報告されていない。


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