地震動の予測には国土庁により開発された「地震被害想定支援ツール」を使用した。これは、全国統一的な精度のもとに整備された国土数値情報における地盤条件を使用し、対象とする地震の位置、マグニチュードなどから、経験的に地表面の震度を予測するためのプログラムであり、作業は1kmメッシュ単位で行った。
図8 地震動予測方法フロー
【 断層モデル:断層の位置、方向、長さ、幅、傾斜を推定したものであり、地震動計算の入力に使用される 】
【 震源距離:震源断層と各メッシュとの最短距離 】
【 基準地盤の最大速度:固い地盤上での最も大きな揺れの大きさ 】
【 増幅率:表層地盤により地震動が増幅する割合 】
【 地表最大速度:地表面における最も大きな揺れの大きさ 】
なお、内陸活断層に伴う地震については、現在も関係機関により調査が進められているが、活動度や確実度などが必ずしも全て明らかになっていないことから、ここではすべての活断層が同程度の危険性を備えていると仮定し、計算を行った。