平成31年3月28日

　地域が抱える様々な交通の課題の解決と、地域での低炭素型モビリティの導入を同時に進められる「グリーンスローモビリティ（※）（略称：グリスロ）」の地域での活用に向け、今年度実証調査を行いました。今般、その調査結果を公表するとともに、本実証調査を実施した広島県福山市鞆の浦では4月からアサヒタクシー株式会社がグリーンスローモビリティによる本格事業を開始されることとなりましたのでお知らせします。グリーンスローモビリティによる本格事業開始は全国初です。
※グリーンスローモビリティ…時速20km未満で公道を走ることが可能な4人乗り以上の電動ハﾟフﾞリｯクモヒﾞリテｨ

【実証調査結果の概要】
◆期間：平成30年10月30日～12月24日のうち計69日間
◆地域：福島県いわき市、三重県東員町、岡山県備前市、広島県福山市、熊本県天草市
◆車両：電動小型バスタイプ またはゴルフカータイプ
◆５地域で延べ2644人が乗車。
◆グリスロの活用の適性が高い地域として、公共交通サービスが十分行き届いていない地域、高齢化が進展する地域、地域コミュニティの維持・活性化が望まれる地域、観光振興が望まれる地域等あることが確認された。
◆一方、導入に当たっては、電動・低速であるという車両特性と各地域の特性を踏まえて運行地区やルート、ダイヤを検討すること、地域住民や交通事業者等の関係者の積極的関与により事業スキームを設定することが重要であると確認された。
◆なお、広島県福山市では、実証期間中1071人が乗車し住民の7割が導入を希望した等の結果を踏まえて、実証調査終了後4ヶ月という短期間で、アサヒタクシー株式会社が全国初のグリスロによる本格有償事業（タクシー事業）を鞆の浦で本年4月から開始する予定。　　　　　　　
※調査報告書
【概要】http://www.mlit.go.jp/common/001281959.pdf
 
※グリーンスローモビリティの詳細については、こちらのページをご参考ください。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_fr_000139.html