道路

2.踏切道の課題

2-1 交通安全に関する課題

  • 踏切事故は昭和36年には約5,500件発生していましたが、令和4年度は195件と約28分の1以下まで減少しています。
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図2-1 踏切事故件数の推移

出典:国土交通省鉄道局資料

  • 依然として踏切事故は約2日に1件、約4日に1人が死亡するペースで発生しています。
    令和4年度の死亡者数92人のうち、約3割が65歳以上です。

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図2-2 踏切事故件数及び死傷者数の推移

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図2-3 踏切死亡事故の年齢別割合(R4年度)

出典:国土交通省鉄道局

  • 鉄軌道輸送の安全に係わる情報

2-2 交通渋滞に関する課題

  • ピーク時遮断時間が40分以上の開かずの踏切は、全国で500箇所以上存在しています。
  • 遮断時間と交通量がともに多い自動車ボトルネック踏切や歩行者ボトルネック踏切も、全国で500箇所以上存在し、踏切が渋滞の起点となっている箇所も多数存在しています。(いずれもR3.9末時点)
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図2-4 東京都練馬区 上井草(かみいぐさ)第2号踏切(西武鉄道/新宿線)

(開かずの踏切、自動車ボトルネック、歩行者ボトルネック)遮断による渋滞状況(H29年度撮影)

2-3 課題となる主な踏切道の基準

  • 開かずの踏切
    ピーク時間の遮断時間が40分/時以上
  • 自動車と歩行者のボトルネック踏切
    自動車と歩行者の交通量が多く、渋滞や歩行者の滞留が多く発生
  • 自動車ボトルネック踏切:一日の踏切自動車交通遮断量※1が5万以上
  • 歩行者ボトルネック踏切:一日あたりの踏切自動車交通遮断量と踏切歩行者等交通遮断量※2の和が5万以上かつ
    一日あたりの踏切歩行者等交通遮断量が2万以上
  • ※1:踏切自動車交通遮断量=自動車交通量×踏切遮断時間

    ※2:踏切歩行者等交通遮断量=歩行者および自転車の交通量×踏切遮断時間

  • 歩道が狭隘な踏切
  1. 踏切道内の歩道の幅員が接続する道路の歩道より狭いもので、次のいずれにも該当
    • 踏切道に接続する道路の幅員が5.5m以上
    • 踏切道内の歩道の幅員と接続する道路の歩道の幅員との差が1.0m以上のもの
    • 自動車の一日当たりの交通量が1,000台(通学路では500台)以上
    • 歩行者及び自転車の一日当たりの交通量が100人(通学路では40人)以上
  2. 踏切道内の歩道の幅員が接続する道路の歩道より狭いもので、次のいずれにも該当
    • 踏切道の幅員が5.5メートル未満
    • 踏切道の幅員と接続する道路の幅員との差が2.0メートル以上のもの
    • 自動車の一日当たりの交通量が1,000台(通学路では500台)以上
    • 歩行者及び自転車の一日当たりの交通量が100人(通学路では40人)以上
  • 通学路要対策踏切
    通学路であるもので通学路交通安全プログラムに位置づけられ、通行の安全を特に確保する必要がある
  • 事故多発踏切
    直近の5年間において2回以上の事故が発生
  • 移動等円滑化要対策踏切
    鉄道と特定道路(高齢者、障害者等の移動の円滑化の促進に関する法律第2条第10号に規定する特定道路をいう。)とが交差している踏切道で、移動等円滑化の促進の必要性が特に高い

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