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■ 目次
├ はじめに
├○環境問題に対する基本認識
|├1.環境に対する認識
|└2.人間活動と環境問題
├○環境面から見て望ましい国土づくりの基本的な方向
|├1.環境面から望ましい国土の姿とは
|├2.各主体との協働による地域・国土づくりの必要性
|├3.国民や企業の高い意識を醸成し行動を促すための施策の方向性
|└4.建設省(国土交通省)に求められる視点・姿勢
├○自然と共存しうる循環型国土の形成に向けて
|├1.自然と共存しうる循環型国土の形成に向けた地域のとらえ方
|├2.環境面から見て望ましい地域の姿
|├3.環境面から見て望ましい国土全体の姿
|├4.地球規模の環境変化に備えた防災システム
|└5.建設省(国土交通省)に求められる新たな取組み
└○環境施策の展開にあたって
├○協働による取組みの推進
|├1.環境意識の醸成
|├2.質の高い情報の提供と共有
|├3.専門家の役割と人材の育成・確保
|├4.多様な主体による協働に向けた仕組みづくり
|└5.建設省(国土交通省)に求められる役割
├○環境施策の基盤構築
|├1.環境の評価のための手法・指標
|├2.市場機能の活用による環境コストの負担
|├3.ITの活用
|└4.伝統的技術の再認識と地域の特性に応じた技術の開発
└○国際貢献
├ モデル地域における先導的取組みの例
├ 提言ポイント
├ 空間スケールに応じた各主体の役割
└「国土と環境を考える委員会」委員名簿
II 章に述べたように、建設省(国土交通省)は、環境面から見た地域や国土全体の望ましい姿から考え、社会資本の整備・管理等を行う方向に視点を転換することが必要であるが、自然と共存しうる循環型国土の具体的な姿のイメージやその構築に当たって留意すべき点は、以下のとおりである。
1.自然と共存しうる循環型国土の形成に向けた地域のとらえ方
〜行政区画にとらわれない地理的・自然的条件によるまとまり
これまでの国土づくり・地域づくりは基本的に行政区画に基づいて行われてきたが、近年は必ずしも行政区画にとらわれることなく、例えば、地方生活圏等の生活圏域を単位とした地域づくりの取組みなども行われている。
しかし、21世紀の環境危機に対応していくためには、このような取組みに加えて、自然環境の保全・回復を考えていくに際してまとまりのある流域、丘陵、海岸線等の具体のランドスケープによる単位を重視して、良好な生活環境や自然環境を備え、地球環境への負荷の小さい地域づくりを行っていくことが重要である。例えば、流域は、このような自然の地形により形成される地域の代表的な単位である。
その際、現在の物質の移動や循環が経済システムや人間活動としての合理性に基づく大きな規模で行われているが、土砂や栄養塩など生態系に影響のある物質については、なるべく自然の物質循環の規模に近づけることが生態学的に環境への負荷が小さくなるという視点が重要である。
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