主な取り組み状況等 所見
T.利用者利便の確保
1.利用者意見等への対応
  @インターネットによる意見等の受付
Aキク象コーナー、キク象ボックスの 設置。
B意見等のデータベース化。等により

サービス改善・向上の対応策・方針を検討し、経営施策に反映。

・利用者から見たサービスは、徐々に基本的な部分(接客態度等)は改善されつつあるが、よりレベルの高いサービスが求められている。
意見等の分析を行うとともに、分析結果に基づき、社員に対し適切な指導が必要である。
2.ローカル線における利用者利便の確保
 

・無人駅における列車運行等の情報提供。
 異常時における運行状況は、管理駅、指令等から遠隔一斉放送で列車到着時、情報更新時等適宜案内が必要の都度、情報提供を行っている。

・指導に対する取組み(列車運行等の変更等の措置等を行う場合、積極的に関係地方自治体等の間で協議の場を設けるよう努めること。)
桜井線・和歌山線については奈良県との間で、「奈良県・JR連絡協議会」等を立ち上げ、列車運行計画の見直しを実施。

・無人駅における列車運行等に関する情報提供のための更なる方策(視覚による情報提供等)や、今後のICカード導入も視野に入れた精算に関する方策等、利用者利便を確保する対策を検討することが必要である。


・地域の事情を踏まえ他の関係自治体等の間でも、協議の場をさらに積極的に設けるよう取組みを進め、利用者の利便性を確保するための対策を講じていくことが必要である。

3.鉄軌道業の情報提供ガイドラインへの対応
 

@ホームページにおいて、「JRおでかけネット」の開設。

A各駅におけるインフォメーション・コーナーの設置、サインシステムや ポスター等を活用した旅客案内。

B東海道本線及び山陽本線(草津〜西 明石間)において、新しい運行管理 システムが導入され、LED(発行 ダイオード)を活用した情報提供システムにより、駅ホームや改札口に おいてリアルタイムで遅延等の列車 運行情報を表示。

等により利用者に対する情報提供の取組みは進められてきている。

・運行管理システムによる情報提供については、まだ一部区間に留まっていることから、エリアの拡大に取組むことが必要である。

・情報提供の内容について、自社路線に係る情報に留まり、乗継他社線の情報について提供されていないため、今後、他社との連携を図りつつ乗継他社線の情報等の提供についても検討することが必要である。

4.連絡運輸について
  ・他の交通機関40社との間で連絡運輸契約を結び、乗車券類の相互発売を行っている。

・乗継割引は、連絡運輸契約を結んでいる会社のうち、京阪、近鉄、南海との間で、原則ノーラッチ接続線に限って実施。

・ICカードの活用と併せて、連絡運輸に係る乗継割引の導入等について検討を進めることが必要である。
5.乗継円滑化のための措置・調整
  ・特急列車や新幹線との接続列車等、必要なものはJRグループ間でダイヤ調整を行う。
 普通列車については、利用者の多い幹線区間において基本的なダイヤパターンを策定し、その基本計画に沿って周辺区間に輸送体系を延長している。
・周辺区間を含めた全ての乗継駅でダイヤ調整を含む乗継円滑化を図るため、接続会社等の関係事業者との間で常日頃から前広に意見交換や調整を行うための体制を整えることを検討することが必要である。
6.旅客案内サービスの充実
  @ピクトサインの設置を進めている。

Aエレベーター、駅トイレ、待合室、ベンチ等のリニューアル等による充実。

B15年度上期までに全有人駅のすべての改札内トイレにトイレットペーパーを備え付ける。

C主要駅において、駅名表示を英語、韓国語、中国語により表記。

D指差し式の接客マニュアルの作成。

等により日本人だけでなく、外国人の利用も念頭に置いて、利用者の利便性の確保・向上のための取組みがなされてきている。
・他社との乗換駅や接続駅における旅客サービスについて、関係者間で定期的に協議する場を設置し、利用者にわかり易い表示に可能な限り統一すること、乗換表示設備や列車の運行情報提供設備等をより効果的な場所に設置すること等について、関係者間の連携の下で検討することが必要である。

・高齢者や障害者だけでなく、訪日客を含む外国人にとっても、わかり易い旅客案内サービスを行うことが重要。
 鉄道駅に番号を付すいわゆる番号化についても検討することが必要である。

7.ICカード乗車券システム(ICOCA:イコカ)の導入
  ・15年中にICカードを活用した乗車券システムであるICOCA(イコカ)を導入予定。

・スルッとKANSAIにおいて取組みが進められているPiTaPaを始めとする他のICカードシステムとの間の相互利用、さらにはカードの共通化に向けて関係鉄道事業者等との間で協力しつつ取組みを進めることが必要である。


・ICカード乗車券システムの導入に当たっては、運賃の誤収受が発生しないよう、システムの取扱い等について社内で周知徹底を図る等の対策を講じることが必要である。


・将来的な課題として、スルッとKANSAIとの間の相互利用に当たり、プリペイド方式、ポストペイ方式による支払い方法等、両者のシステム間で運賃収受処理が異なる場合があり得るため、利用者が誤解・混乱しないよう、対応策を検討することが必要である。

8.その他のサービス
  1)ベビーカーの取扱
    ・ベビーカーの取扱に関し、近年の他社の事故事例や、利用者の意見等を踏まえながら、ベビーカーの取扱について検討することが必要である。
  2)女性専用車の導入
  ・14年7月から、大阪環状線、片町線の朝のラッシュ時間帯において、試験的に導入し、10月から本格的に運行を開始。
 12月から京都線、神戸線、東西線、宝塚線の普通電車等に設けるとともに、夕方のラッシュ時間帯についても拡大。
導入にあたっては、足元乗車位置目標の設置、車両の出入口ドア横・ドアの内側等におけるステッカーの貼付け等を講じている。
・利用者の意見等を踏まえ、利用者への案内に十分配慮した上で、女性専用車の導入について、さらに取組みを進めていくことが必要である。

   

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