水道原水の水質保全に関する法律には、「水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律」と「特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法」(ともに平成6年2月に成立)が存在しており、両法律と下水道事業との関連について、両法律の対象地域等の関係については下図に示すとおりである。
都道府県計画を策定しようとする場合には、下水道事業との調整を図るため次の規定が設けられている。
同法において、水質保全計画の策定に際しての下水道事業との調整については、下水道管理者の意見聴取の規定が設けられているが、当然のこととして流総計画への適合等が図られるよう事前協議が行われることが必要である。また、下水道事業を水質保全計画に定めるに当たっては、この計画の策定時点において事業採択がなされている下水道について記述するものとする。
下水道の終末処理場についても特定項目(トリハロメタン生成能)に係る排水規制が適用されることとなるが、具体的な排水基準は濃度規制による基準として総理府令で定めるところにより、都道府県知事が定めることとなる。なお、この排水規制は水質汚濁防止法のような直罰規制ではなく、排水基準に違反した場合は構造の改善等の必要な措置をとるべき旨の勧告を受けることになる。