リレートーク

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桑原 優月(香川大学経済学部3年生)

桑原 優月

誇り高い香川の伝統

皆さんは香川県と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。私は香川県で生まれ、小学生の頃はコミュニティセンターで手打ちうどんを作ったり、夏休みには丸亀うちわ作り体験に参加したりと、香川県の伝統品が生活の身近なところにある環境で育ちました。

現在、私は香川大学Bonsai☆Girls Projectの代表を務め、高松盆栽の魅力発信のために活動しています。
高松盆栽は松盆栽の全国シェア約8割を占める香川県の特産品です。高松盆栽の歴史は長く、およそ200年前の江戸時代に始まったといわれています。高松市が盆栽の有名な生産地となった背景には、瀬戸内地域の小雨・温暖という豊かな自然環境があります。さらに、近年は海外においてもCool Japanの観点から盆栽ブームが広がっています。

一方で、若い世代における高松盆栽の認知度は低く、結果として後継者不足といった課題を抱えているのが現状です。これは、世間の盆栽に対するイメージが「男性向け、お金と手間がかかる大人の趣味」といった親しみにくいものであることが原因だと考えられます。そこで、一般的なイメージとは真逆の私たち女子大生が高松盆栽を広めようと2012年にBonsai☆Girls Projectが発足しました。私たちは、プロの盆栽作家さんと盆栽に興味を持っている初心者の方をつなぐ架け橋のような存在になることを目指しています。

主な活動の内容として、盆栽教室、苔玉作りの体験ワークショップの実施、フリーペーパーの作成、情報発信があります。盆栽教室で得た知識や技術を生かしながら苔玉作りの体験ワークショップを実施しています。
また、盆栽に関するヒト・モノ・スポットなどを取り上げて記事を作成しています。フリーペーパーは、取材先や鬼無の盆栽の郷、大学周辺の施設などに配布します。女性や若い世代の方に興味が湧くようにデザインやレイアウトにこだわっています。この他にも、SNSを活用しながら情報発信を行うなど、高松盆栽の普及活動に取り組んでいます。

プロジェクト活動を通して高松盆栽をPRしていくなかで、自分自身も地元の新しい魅力に気づくことがあります。普段何気なく目にするものでも、その背景にある地域の自然環境や携わっている方々のことを知ると特別に感じます。

私たちは、地域の方との交流を大切にしながら、女子大生ならではの新たな視点から高松盆栽の魅力発信を目指します。そして誇り高い香川の伝統を一人でも多くの若者に知ってもらいたいです。

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