リレートーク

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中井 今日子(香川県知事公室情報発信参与/フリーアナウンサー)

中井 今日子

~映画は語る「それだけじゃない香川県」~

かつて、異人たちが眼前のその美しさに感嘆の声を上げたという、瀬戸の海。

”日常”の一部として、その光景と空気を意識することもなく育った私にとって、近年内外からいただくエリアの高評価に、奇しくも再認識の機会をもらった気がします。

長きに渡って地元放送局のアナウンサー職に従事し、近年はエリアコーディネーターとしていろいろなフェーズを経験してきた私ですが、一貫して関わり続けているのが、地域と映画の世界。ということで、今回は地元の新旧映画・映像に見るふるさとの姿、その計り知れない価値を声高に叫んでみます(笑)。

さぬき映画祭2023 さぬき映画祭2023

海・山・田畑、基本的な日本の原風景を、短時間の移動で簡単に調達できるコンパクト県ならではの地の利に、温暖少雨という撮影向きの気象条件。

二十四の瞳映画村 二十四の瞳映画村

映画関係者にとっての好条件に加え、県がご当地映画や人材育成に予算を投じる「さぬき映画祭」、小豆島で歴史を重ねる映画の聖地「二十四の瞳映画村」の存在等、よくよく考えれば、かなり映画(文化)度の高い土地柄です。

高松のウォーターフロント、ランドマークにして重要な史跡「玉藻公園高松城跡」では、毎年夏に”高松城天守復元”に向けての機運醸成を掲げ、屋外上映会が開催されています。

他にも挙げればきりがないほど、地元には映画映像に絡んだ継続的なイベントや取り組みがありますが、それこそがこの地のポテンシャルの高さを実証しているのです。

©1954松竹株式会社 ©1954松竹株式会社

古くは昭和の「二十四の瞳」から、ロケ地観光(聖地巡礼)の先駆けとなった「世界の中心で、愛を叫ぶ」、地元出身監督が撮ったユニークな食・ムービー「UDON」、映画キッカケで伝統行事の”虫送り”を復活させた「八日目の蝉」等、次から次へと話題作を送り出した平成の我が香川。
時代を代表する名作・佳作がこの地で生まれたのには、しっかり素地も布石もあったことを、県民がもっと誇りに思っていいのではないでしょうか。
―「うどん県、それだけじゃない香川県」プロジェクトについてー
よく映画は“総合芸術”と言われますが、「アート県」へと概念も守備範囲も広がっていった流れは、ふるさとと映画の歴史、関わりから鑑みても”必然”だと私は思います。
文化芸術を愛でるDNAやクリエイティビティを刺激・寛容する環境に恵まれた私たちの前に、それだけじゃない○○県に当てはめてみたい要素は無限大。

G7都市大臣会合でお迎えする皆様にも、見て、食して、体験して、というわかり易い魅力以外の何か、うちだけ・ここだけの気概を感じていただけたら最高ですね。

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