近年、各地で歴史的な建築物の保存・活用が話題となっています。 歴史的な建築物を保存・活用するにあたっては、歴史的価値を守りながら、利用者の安全と利便を満たす必要があります。 中央合同庁舎第6号館赤れんが棟は、明治政府が招聘したドイツ人建築家ヘルマン・エンデとヴィルヘルム・ベックマンの基本設計をもと に、河合浩蔵が実施設計・工事監理を担当して、1895年(明治28年)に旧司法省庁舎として完成しました。 1923年(大正12年)の関東大震災では、れんが壁が鉄材で補強されていたため、ほとんど被害を受けませんでしたが、1945年(昭和20年) の東京大空襲により、れんが壁を残して焼失しました。そのため屋根を天然スレートから瓦にするなどの改修工事が行われ、外観を大きく変 えながらも1950年(昭和25年)からは、法務省本館として利用されてきました。 中央合同庁舎第6号館A棟、B・C棟等の整備に伴い、村松貞次郎、堀内正昭両氏の監修のもと建設省(現国土交通省)官庁営繕部によ り、1994年(平成6年)に外観が創建時の姿に復原され、法務総合研究所及び法務図書館として生まれ変わりました。 本格的なドイツ・ネオバロック様式の外観に特徴があり、都市の景観上、貴重で歴史的価値が高いため、この建物の外壁は1994年(平成6 年)に重要文化財の指定を受けました。 |
・1895年(明治28年)建築
・煉瓦造 地上3階
・建面積:3,369m2 延面積:9,867m2
・使用官署:法務省
※建物の面積については国有財産面積を示す。 |
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