(沖積平野)

 東京、大阪、名古屋等多くの大都市が展開している我が国の平野は、約6千年前の縄文海進時には海岸線はかなり内陸部にあったと推定されるように(図表3-1-3)、その多くは沖積層という過去1万年以内に堆積した若齢の軟弱地盤の上にある。それゆえ、約2百万年前に形成された堅固な洪積層の上に発展したヨーロッパ諸国の都市に比較して、構造物等の安全対策が極めて重要になってくる。また、我が国の都市では、河川が地盤高よりも遙かに高いところを流れている(図表3-1-4)。さらに、地盤沈下が発生しやすく、その結果として下流にはゼロメートル地帯が広がり、洪水のみならず高潮による被害の危険性も高い。

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