(2)次世紀の地域づくりのあり方

 建設省では、国土計画である全国総合開発計画を地域レベルにブレイクダウンしていくため、新全総(昭和44年公表)以来、「地方生活圏計画」の策定を推進してきている。「21世紀の国土のグランドデザイン」においては、「参加と連携」による地域づくりの推進が提唱され、既存の行政単位の枠を越えた広域的な発想の重要性と多様な地域連携促進のための都道府県・国による支援の必要性が指摘されている。このような主要概念を踏まえて、幅広く有識者、NPOや地方行政担当者等の意見聴取を行いながら、新しい地域づくりのあり方について検討を行い、平成11年7月に、地域の存立基盤の確保について複数市町村が連携して取り組んでいく「守り」の地域づくりと外部との交流拡大により地域のさらなる振興・活性化に取り組んでいく「攻め」の地域づくりの2系統の重層的な地域づくりを提案した「次世紀の地域づくり『「守り」と「攻め」の地域づくり』」として報告を行った。
 これを受け、「守り」と「攻め」を基本とした地域づくりの具体的な実践及び実践を通じて今後の地域づくりの新たな仕組みを構築することを目的とした「次世紀の地域づくりのモデル的実践」を行うこととし、公募により全国で31地域の実施地域を平成11年9月に選定し、広域連携への支援のモデル的取組みを行っている。