世界の水で成り立つ日本
〜求められる日本の行動〜
地球では水の危機が迫ってきています。約60億人の世界人口の5分の1を占める12億の人々が安全な飲料水を得られず、30億人近くが十分な衛生設備を利用できないという状況にあります。また都市化に伴う土地利用の変化や森林伐採より洪水の被害も増大しています。世界で起こっているこのような水問題は、その国だけの問題ではありません。我が国は、世界の国々から多くの水を使ってつくられる農産物、工業製品などを輸入しているので、世界の水問題は我が国にとって非常に重要な問題なのです。
このような課題を解決するため世界水会議(WWC)や世界水パートナーシップ(GWP)が設立され、2000年3月にハーグで開催された第2回世界水フォーラムにおいて21世紀の世界水ビジョンが発表され、閣僚級会議では共通の目標として水のセキュリテイが提唱されました。こうした状況の中で、我が国が取り組んでいる河川流域という単位に着目した水マネジメントに係る経験・行動は、世界の人にとって貴重な情報です。2003年に我が国での第3回世界水フォーラムの開催が決定されており、我が国は21世紀の水問題への解決に向けて国際社会における責任と役割を果たしていくことが期待されています。
